無題

特になし

田野畑村体験ツアー(番屋エコツーリズム)に行ってきました

2010-09-21 22:07:23 | Weblog
体験村たのはた
http://www.tanohata-taiken.jp/

8月末に、岩手県、田野畑村の体験ツアー(正式名称を知りません)に行きました。簡単で安全な海釣りを、子供たちに体験させたいと思いネットで検索したら、(漁港内の船着場?でやる)『雑魚釣り体験』プログラムをそこに見つけからです。メールのやり取りを担当の方としているうちに、釣った魚の料理も可能という番屋料理体験、エコツアーのガイドさんがついてくれるトレッキングもあるというので、それも、追加しました。


『雑魚釣り体験』は、名人がさお、仕掛け、えさ、万が一のときのための
ライフジャケットまで、全て、準備してくれました。防波堤の裏側の静かな波の漁港で、小さな漁船の間に、釣り糸をたれます。えさのオキアミが入った箱のスリットに釣り糸を滑らせると自動的にえさが、針につく。全く、手を汚さないのには驚きました。信じられないくらい簡単に小魚が、どんどんどこ、50匹、すぐに釣れました。河豚は、ぷうと膨らみ、ポンと爆発。毒があるので食べられないとのことで全て逃がしました。コアジやタナゴは、後で、『番屋料理体験』の際に、てんぷらにして食べたら想像以上に美味で感動しました。体長が、5-6センチのものから食べることができました。子供たちは、大喜びでした。


『番屋料理体験』は、昔、浜で泊りがけで漁をしたときの流れを組む料理らしいです。その場で調達できる素材で作る、簡単、新鮮で美味しく栄養のある料理らしいです。但し、子供がメインだったので、それなりに、合わせてもらいました。材料は、午前の『雑魚釣り体験』で釣ったコアジ、地元の定置網に当日朝、かかったブリ、特別サービスのウニやホヤなど。子供たちは、スタッフのお兄さんに、魚の三枚おろしのやり方(刺身にしたり)、魚ハンバーグ(鶏肉のハンバーグに味が似ていた、ものすごく美味い)の作り方、ウニやホヤのみの取り方(食べる部分のとり方、当日のサービスでした)、てんぷらの揚げ方など、全て、指導していただき、あっという間に、調理人になりきっておりました。地元の山菜の漬物や野菜なども追加してもらい楽しい昼食となりました。


『トレッキング』は、爺婆が一緒だったので、起伏の少ない楽な北山浜のトンネルコースを紹介してもらいました。田野畑村の海岸は、断崖絶壁が続くので、入り江と入り江をつなぐ道を作るのが困難で、手彫りでトンネルを掘った場所があり、そのうちの二箇所を懐中電灯をつけて、探索し、2つ山向こうの入り江まで到達しました。こうもりがいたり、上から沢の水?がしみでてきたり、少し、スリルがありました。ガイドの方は、国立公園の監視員をされている方で、植物や動物について、写真や実際に見えるものを用いて解説していただきました。高山植物のシャクナゲが、海岸の絶壁の上にあり、そのうちの巨木からは、昔は、固いので、すりこぎ棒などの道具を作った。鵜飼いにはこの辺に多い海鵜が使われる。ミサゴは魚しか食べない(サケまで両足で捕まえるとか)。北海道からオオワシ?が飛んでくる。昆布が多年草でワカメが一年草。など、数え切れない薀蓄を教えてもらいました。(残念ながらほとんど忘れる!)


都会育ちのひ弱な子供たちには、とても、よい体験となりました。が、それ以上に、個性豊かな地元のその道の先生たちとの話しには、心を打たれるものがありました。釣りの先生は、漁師でなく牛の人工授精が本職で、内陸の別の町からやってきた。トレッキングの先生のお爺さんは、江戸から明治期?岩手県の内陸と沿岸を結ぶ塩の道で牛方(牛で荷物を運ぶ)をしていたが、自分は、漁師が本業、但し、キノコ(マツタケ)などの山菜取りもやるということでした。番屋料理を指導してくれた若い兄貴たちは、サッパ船を操る観光や漁?も兼業している模様でした。皆様、気さくで、話題が豊富、とてもよい方ばかりでした。


海岸の景色は宮古の浄土ヶ浜に似ていて松の緑と崖の白と海のエメラルドグリーンが映えてすこぶるきれいでした。山からの沢の水も海の水も透明で美しく、土地も余っている感じで広々としています。日本の地方はどこも同じなのかもしれませんが、首都圏のごみごみして汚い様とは大違いです。田野畑村はあの手この手で、産業の振興につとめているのでしょうが、それなりの労苦があるのではないかと思いました。地方に雇用を創出して若者が定住できるようにするのは難しいことだと思うのです。番屋料理を教えてくれたおばさんの親戚も仕事を求めて首都圏で暮らしている人がたくさんいると言っていました。地方に残って頑張っている人がいるからこそ、この国が、保たれているのだろうな。地方と都会のバランスをもう少しとることはできないものか、つくづく考えさせられました。