2007年9月5日、ジャズピアノとボーカルの師匠だった、山川浩一先生が逝かれた。そろそろ一周忌であるが、奥様より、遺作のオリジナル曲の譜面が見つかったと連絡あり。Podcastネットラジオで、紹介するために、動いているところである。
「山川浩一のスタンダードジャズ入門」
http://caspeee.jp/channels/jazz/
ところで、上記Podcast番組で、最近、久方ぶりに、山川先生の弾語りをかけている。
「September in the Rain 9月の雨」
「(次回)I've Got You Under My Skin」
あらためて、先生の弾語りの巧さには、畏れ入ったところ。軽いノリで、歌われるのに上品で、心に切なく残るのは、何ゆえなのだろう?あの複雑なピアノの伴奏のおかずは即興だったのであろうか?計算されたものだったのであろうか?今となっては、先生のワザや極意を盗んだり訊いたりしないで、雑談に、耽っていた自分が情けない。若い、ジャズピアニストで、インストが上手い人は多いが、山川先生やナットキングコールのような弾語りをやる人は、男性で、どれくらいいるのだろうか?自分の研究不足なだけか?山川先生の後に続く、人を、見つけられないでいる。
先生は、シャイな方で、音楽に関することは、はっきり言われるのだが、その人の資質、個性、人格、思想信条に関する話題は、間接的な意志伝達を、されるのが、常であった。そのシグナルを、読み取ることができるようになるのは、時間が、必要だったと思う。
例えば、自分が、最後に、習った曲は、moanin'で、あった。これ、ずっと、朝の歌、morning と勘違いしていた。先生が、君に、ぴったしの曲だよと言われたのが、全く、わからなかった。後にして、思えば、うつ病気味で、不平不満愚痴が多く、うめき声ばかりあげていたので、処方箋のつもりだったのだと思う。
同様に、「明るい表通りで」のみ、いろいろな歌手が歌ったのを、MD CDに、20曲録音して、渡して下さったこともある。人間は、心を、明るい方向に、もたないといけないのだ、よい方向に、ものごとを、感じていかないといけないのだということを、先生は、言いたかったに違いないのだ。
そして、先生が、よく歌われた曲の歌詞に、
『Don't be afraid to walk alone in your heart.』
というくだりがあり、このフレーズが、今の自分を、支えてくれている。
以下は、明日、短歌誌「熾」に、明日、投稿予定の歌である。
http://www.o-k-i.org/
▼ジャズピアニストY一周忌
ハドソン川 夕陽がジャズメン アドリブの 尽きて沈むや "Party Is Over"
亡き師弾く "Round Midnight" うなされて 闇夜に一人 放たれたを知る
命削り 我ため弾きし つゆ知らず 出でよ、モンクの亡霊、ハーレム!
師と語り 弾くときのみに 生きていた 我道は泣く"Willow Weep For Me"
先生のような方には二度と会えぬ 電車にもたれ ゆっくりとき押す
「明るい表通りで」 二十入れ 愚痴人我に 師MD渡す
下天場末 のケーオスより 出で消える 珠玉の名演 人知らず逝く
ひさかたの命のわたしよ空しけれ月下に昂ぶりピアノ打ちつけむ
音楽求道ついのジャズは吹溜り つむじが寄せる ごみくずに想う
目閉じれば 師の歌聞こゆ 恐れるな「Walk alone in your heart.」
実は、日本語のジャズ歌を、なんとか、やりたくて、詞の勉強の為?に短歌を習っている。「熾」は、自宅に割と近い浦和駅近くでも、歌会を月一で、持っており、主催の沖ななも先生の指導を、直接受けられる。自分のような怠け者が、なんとか、続いている理由である。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3247782501/kouzaannnai.html
目指すはジャズ歌の歌詞なので、枯れた技巧的な短歌ではなく、血も肉も体もある生身の人間の生活からくる、素直な感動、煩悶、情念等を、ストレートに、だしたいと思っている。さらに、もっと抒情を。リリシズムを。あまり、まだ、うまく、いっていないけれど。
「山川浩一のスタンダードジャズ入門」
http://caspeee.jp/channels/jazz/
ところで、上記Podcast番組で、最近、久方ぶりに、山川先生の弾語りをかけている。
「September in the Rain 9月の雨」
「(次回)I've Got You Under My Skin」
あらためて、先生の弾語りの巧さには、畏れ入ったところ。軽いノリで、歌われるのに上品で、心に切なく残るのは、何ゆえなのだろう?あの複雑なピアノの伴奏のおかずは即興だったのであろうか?計算されたものだったのであろうか?今となっては、先生のワザや極意を盗んだり訊いたりしないで、雑談に、耽っていた自分が情けない。若い、ジャズピアニストで、インストが上手い人は多いが、山川先生やナットキングコールのような弾語りをやる人は、男性で、どれくらいいるのだろうか?自分の研究不足なだけか?山川先生の後に続く、人を、見つけられないでいる。
先生は、シャイな方で、音楽に関することは、はっきり言われるのだが、その人の資質、個性、人格、思想信条に関する話題は、間接的な意志伝達を、されるのが、常であった。そのシグナルを、読み取ることができるようになるのは、時間が、必要だったと思う。
例えば、自分が、最後に、習った曲は、moanin'で、あった。これ、ずっと、朝の歌、morning と勘違いしていた。先生が、君に、ぴったしの曲だよと言われたのが、全く、わからなかった。後にして、思えば、うつ病気味で、不平不満愚痴が多く、うめき声ばかりあげていたので、処方箋のつもりだったのだと思う。
同様に、「明るい表通りで」のみ、いろいろな歌手が歌ったのを、MD CDに、20曲録音して、渡して下さったこともある。人間は、心を、明るい方向に、もたないといけないのだ、よい方向に、ものごとを、感じていかないといけないのだということを、先生は、言いたかったに違いないのだ。
そして、先生が、よく歌われた曲の歌詞に、
『Don't be afraid to walk alone in your heart.』
というくだりがあり、このフレーズが、今の自分を、支えてくれている。
以下は、明日、短歌誌「熾」に、明日、投稿予定の歌である。
http://www.o-k-i.org/
▼ジャズピアニストY一周忌
ハドソン川 夕陽がジャズメン アドリブの 尽きて沈むや "Party Is Over"
亡き師弾く "Round Midnight" うなされて 闇夜に一人 放たれたを知る
命削り 我ため弾きし つゆ知らず 出でよ、モンクの亡霊、ハーレム!
師と語り 弾くときのみに 生きていた 我道は泣く"Willow Weep For Me"
先生のような方には二度と会えぬ 電車にもたれ ゆっくりとき押す
「明るい表通りで」 二十入れ 愚痴人我に 師MD渡す
下天場末 のケーオスより 出で消える 珠玉の名演 人知らず逝く
ひさかたの命のわたしよ空しけれ月下に昂ぶりピアノ打ちつけむ
音楽求道ついのジャズは吹溜り つむじが寄せる ごみくずに想う
目閉じれば 師の歌聞こゆ 恐れるな「Walk alone in your heart.」
実は、日本語のジャズ歌を、なんとか、やりたくて、詞の勉強の為?に短歌を習っている。「熾」は、自宅に割と近い浦和駅近くでも、歌会を月一で、持っており、主催の沖ななも先生の指導を、直接受けられる。自分のような怠け者が、なんとか、続いている理由である。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3247782501/kouzaannnai.html
目指すはジャズ歌の歌詞なので、枯れた技巧的な短歌ではなく、血も肉も体もある生身の人間の生活からくる、素直な感動、煩悶、情念等を、ストレートに、だしたいと思っている。さらに、もっと抒情を。リリシズムを。あまり、まだ、うまく、いっていないけれど。