無題

特になし

081106 広瀬麻美 at 飯田橋 カフェ・ラグタイム

2008-11-20 00:18:33 | Weblog
大ショック。ここ3年?広瀬麻美命で、追っかけてきたのに、広瀬さん、来年から日本を離れて海外にゆくとのこと。外国の方と結婚されるとか!ライブの客の前で、あっさり告白するところが、彼女らしい。一頃、休業されていた時期もあったのですが、次の12月のラグタイム定期ライブで、広瀬さんの歌が、聞き納めになるのかと思うと、残念でならない。

広瀬さんは、昼は、朝5時から?某大手パン屋チェーンで働きながら、アフリカ医療のボランティア団体の経理などにも携わり、教会で、ゴスペルも歌うというジャズ歌手以外でも八面六臂の活躍でした。長身ナイスバデイ・艶ぽい美人なのに、政治経済や社会問題など堅い話題でも鋭く深い考えを披露する聡明な女性でした。英語と韓国語を話し、休暇には、アフリカに医療ボランティアに出かけるという国際派でした。歌唱力は抜群、魂にしみいる稀有のボーカリスト。ジャズ知識も確かで、そのビリー・ホリディー型歌唱法と相重なり特異なジャズシンガーでした。

ユーモアと天然ボケもあり、人を引きつける楽しい人でした。この春、ちょっと太られたので、それを指摘すると、
「いちいちいちいち、うるさいな。バレンタインデーの売れ残りを皆で全部食べたから肥えたんだよ」と応酬。
この秋、額の小じわが目立つので、化粧代をケチっているのではないかと突っ込むと
「細かいな。細かいな。歳だもん。しょうがないでしょ!」と返された。
広瀬さんの熱心なファンが、目を閉じて、ライブを聞き入る姿は、教祖様のオーラを信者が拝んでいるみたいだと評したら、
「あたしは新興宗教の教祖じゃない!ヒメです。ただの歌姫です!」と反駁された。
子供みたいに、真剣に、怒るところが、なんとも魅力的でした。

この次、生まれ変わるときは、大学のジャズ研サークルにでも入り、そこに、広瀬さんが、後輩で、いれば、いいなあと、思うのです。ふられるだろうけど、告白したいな。皆の憧れの女王様、歌姫様。

当日、印象に残った曲は以下。

・God Bless The Child
ウエットでもクールでもない、感情を抜いた珍しい歌い方、節まわしでした。この歌を聴くと、いつも凡庸なサラリーマンの鎮魂歌のような気がしてしょうがないです。歌詞も持つものと持たぬものを対比しているので、思わず、世の無常を感じ、涙が、出てくるのです。God Bless The Salaried Worker。ピアノ伴奏の川島さんの盛り上げが、最高でした。2番に入るところのピアノの音の重ね方が、すばらしかったです。

・What's New
コルトレーンのサックスのように、器楽的な歌い方で、よかった。

・'Tis Autumn
この曲が、好きなのかな。最近必ず歌ってます。ま、春のときは春の歌が多かったし、秋には秋の歌が多い。季節感に、結構、うるさいのかも。以前、満開の桜の写真をメール添付して、もらったことがありましたっけ。

・Round Midnight, Autumn Leaves, As Long as I Live・・
いつもよりも広瀬節が、抑制されていて、さらりと歌い上げていました。

・When Your Lover Has Gone, Lover Man
特に、Lover Man に、いつもの魂にしみいる気迫がなかった。おや?
「彼と出会ってから何かがとてもガラリと変わり、前のように歌えなくなってしまいました。ビリーホリディーの恨(ハン)が晴れたのかしら…」
正直な人だ。らしくないけれど、ひょっとして、自分の愛したジャズ歌手=広瀬麻美は、終わってしまったのかもしれない。もう心の飢渇を癒してくれるジャズ歌手はいないのかと思うと、寂しい、辛い気もした。銀座エムズのママで、サイゼリア時代の広瀬さんを知る影山ミキさんが、自分が客観的な本格派小説なら、広瀬さんは、典型的名な私小説タイプ=無頼派タイプ=波乱万丈の実人生がそのまま歌に出る人だと言っていた。本当に、影山さんの言うとおりだとうなずくしかなかった。ま、広瀬さんが、幸せになるのなら、これほど、めでたいことはない。影山さんのように、いけにえや見世物でない堂々たる歌をきちんと味わうように、自分もかわらないといけないのだな。


話題変りますが、ライブ開始前、カウンターからもれてきた話、数名の会話が、作り話もあるのでしょうが、傑作でした。小室さんの詐欺事件の話題です。

・ホリエモンは、返済不可能だと思って、小室さんに金は貸さなかった。
・吉本興業は、途中で、小室さんを切れず、泣く泣く、契約満期まで雇った。
・小室さんの印税は、年数億あるはず。普通のジャズメンは、年1億円あっても使い切れないだろう。ジャズのライブハウスは小さいので、年1億円の資金で赤字経営だとしても、余剰金が、残ってしまうと推測される!



飯田橋 カフェ ラグタイム
http://www.dagashi.org/fujimi/ragtime.html

広瀬麻美
http://www14.plala.or.jp/inu789/yama/hirose-cd.htm

川島茂
http://blog.goo.ne.jp/pianity

影山ミキ
http://www.jazzbar-ems.com/info.htm



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