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天皇陛下、生前退位のご希望を強くビデオメッセージで発信

2016年08月09日 07時15分53秒 | 時事放談: 国内編

天皇陛下の退位ご希望のメッセージ、国民は素直に賛成すべきでしょう。

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天皇陛下、11分のメッセージ 退位の願いにじませる
朝日新聞 2016年8月9日01時08分

 宮内庁は8日午後3時、天皇陛下が「象徴としてのお務め」についてのお気持ちを示したビデオメッセージを公表した。社会の高齢化が進むなか、自身も82歳になったことを踏まえ、陛下は「次第に進む身体の衰えを考慮する時、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないか」と懸念を表明。憲法上の立場から直接表現することは避けながら、「私が個人として」と強調し、天皇の位を皇太子さまに譲る将来的な退位の願いを強くにじませた。

 ビデオメッセージは7日夕、お住まいの皇居・御所で収録され、約11分にわたった。天皇陛下がビデオメッセージを公表するのは、東日本大震災後の2011年3月以来、2回目

 天皇陛下はお気持ちで、03年の前立腺がん、12年の心臓と2度の手術を受け、高齢による体力低下を覚えるようにもなり、「従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合」を見据え、どのように身を処していくべきか考えるようになったと明かした。

 陛下は即位からの約28年を振り返り、日本各地の訪問を大切なものだとして「国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは幸せなことでした」と振り返った。

 一方で、陛下は国事行為や公務の縮小は「無理があろうと思われます」と述べつつ、皇太子が国事行為を代行する摂政(せっしょう)については「天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません」と消極的な考えを示した。

 天皇の代替わりにも言及し、「喪儀(そうぎ)に関連する行事」と「新時代に関わる諸行事」が同時に進行するため、行事に関わる人たちや残された家族が非常に厳しい状況下に置かれるとして「こうした事態を避けることは出来ないものだろうか」との思いを述べた。

 最後に、「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくこと」を念じるとして、「国民の理解を得られることを切に願っています」と結んだ。メッセージ全体は、自らが元気なうちに皇太子さまに天皇の位を譲る願いが貫かれた。

 宮内庁の風岡典之長官は同日午後の会見で、陛下のお気持ちについて「今後の天皇のあり方について個人としての心情、ご感想を、ご自分のご年齢や健康にも触れてお話しになったことだ」と説明し、「宮内庁として陛下のお気持ちが国民に広く理解されることを願っている」と語った。

 安倍晋三首相は8日、天皇陛下の意向表明を受け、「天皇陛下が国民に向けてご発言されたということを重く受け止めております。ご公務の在り方などについては天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるのかしっかり考えていかなければいけない」と首相官邸で記者団に語った。政府は今後、有識者から広く意見を募るなどし、世論の動向を踏まえた上でどのような対応が可能か検討を進める方針だ。(島康彦、多田晃子)

■メッセージの骨子

●80を越え、身体の衰えを考慮すると、象徴の務めを果たすことが難しくなることを案じている

●国事行為や象徴としての行為を縮小することには無理がある

●摂政を置くのも、務めを果たせぬまま、天皇であり続けることに変わりない

●健康を損ない、深刻な状態になると、社会が停滞し、国民の暮らしに影響が及ぶ懸念がある

●終焉(しゅうえん)に当たっては喪儀と即位の儀式が同時に進行し、行事に関わる人や家族が厳しい状況になる

●国民の理解を切に願っている

全文「象徴の務め果たしていくことが難しくなるのでは」
朝日新聞 2016年8月8日15時00分

 戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。

 私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間(かん)私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行(おこな)って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ケ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下(もと)、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 国民の理解を得られることを、切に願っています。

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天皇陛下としてのご公務の大変さも理解できますし、天皇制のしきたりを守って儀礼を完璧に行うためには生前退位が合理的であるという発想にもうなずけます。

生前退位には様々な障害があるのでしょうが、陛下のご意思を尊重し、実行すべきだと考えます。


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