うつ病罹患率が、世界的に見て日本がこんなに低いのには驚いてしまいました。
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2015.3.14 20:56
日本で働く人の1割「鬱病」 16カ国中14位 次いで韓国、中国
日本で働く人の10人に1人が「鬱病」を経験していることが14日、デンマークに本社がある製薬企業「ルンドベック・ジャパン」の調査で分かった。調査は世界16カ国で行われ、日本の鬱病患者の割合は14番目。しかし、鬱病の同僚に対して「何もしない」と答えた人が40%と突出して高く、周囲のサポート体制の遅れが明らかになった。
調査は昨年2月、過去1年間に企業で働いたことがある16~64歳の男女を対象に行われ、16カ国1千人ずつから回答を得た。
それによると、日本で「今までに鬱病と診断されたことがある」人の割合は10%で、中国の6%、韓国の7%に次いで低かった。
最も高かったのは英国の27%で、オーストラリア26%▽南アフリカ26%▽トルコ23%▽米国23%-などと続いた。
一方、鬱病の同僚がいると知ってどうしたかを聞いたところ、日本では「自分に何か役に立てることはないかと尋ねた」人の割合が16%に留まり、16カ国で最下位。逆に「何もしない」との回答は40%で最も多く、2番目に多かった米国(20%)を大きく引き離した。鬱病の従業員に対する会社のサポートへの評価も、日本は最下位だった。
日本版の調査を監修した国際医療福祉大の上島(かみじま)国利教授は「予防から発症後の職場復帰まで、企業のメンタルヘルス対策を充実させることが求められる」としている。
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本当にうつ病患者が少ないのか?それともうつ病なのに病院にかからないために、うつ病と診断されていない人が多いだけなのか?
うつ病患者への支援に無関心な人が多いところを見ると、後者の可能性が高い気がします。気軽に病院にかかれるような社会的雰囲気ができあがれば、支援体制もより充実するのではないかと思う次第です。
同じことは、中国や韓国にもいえそうです。
その意味で、英・豪・米といった先進国のうつ病患者の割合の高さは理解できますが、南ア・トルコの割合の高さはそれだけうつ病かもしれないと思った人が病院にかかっているということですから、後者のような開発途上国のほうが精神衛生的には日本よりも自然な状態に感じられます。
とにもかくにも、うつ病にならない。なったら、すぐに病院にかかる。うつ病の予防と治療が、日本でも、他の病気と同じ次元で、扱われるようになる日が一日も早くくるように、日本国民は意識改革が必要です。
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