高倉健さん、報知映画賞表彰式を欠席

やっぱり健さんは現れませんでした。でも、降旗監督が、うれしいことを言ってくれています。

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健さん、３５年ぶり主演男優賞受賞は「今後の励み」…報知映画賞表彰式(スポーツ報知) - goo ニュース

2012年12月19日（水）08:10

　◆第３７回報知映画賞表彰式　▼主演男優賞　高倉健「あなたへ」　高倉健（８１）が６年ぶりに映画出演を果たした「あなたへ」で主演男優賞を受賞した。スケジュールの都合で欠席したものの、代わりに出席した降旗康男監督（７８）が「僕にできるのは早く作品を作ること」と、高倉との次回作タッグに意欲を示した。また、作品賞を受賞した「鍵泥棒のメソッド」は主演の堺雅人（３９）ら出演者３人がお祝いに訪れて表彰式に花を添えた。

　半世紀来の戦友に代わって壇上に立った降旗監督は、祈りにも似た思いを口にした。「僕にできるのは早く次の作品を作ることで、ない知恵を絞っているところ。『鉄は熱いうちに打て』じゃないが、早く撮った方がいい。皆さんもおもしろい企画で健さんを（スクリーンに）引っ張り出すようによろしくお願いします」と言った。

　「冬の華」「駅ＳＴＡＴＩＯＮ」「夜叉」「あ・うん」「鉄道員」「ホタル」など、２人がタッグを組んだ作品は「あなたへ」で２０作目。高倉が今作への出演を決めたのも「若い人に降旗監督の仕事を見てほしい」という思いからだった。「今までとはずいぶん色合いの違う健さんを撮れたのがよかったかな」と、高倉の“受け”の演技を振り返っていた。

　この日は第２回報知映画賞（１９７７年）で高倉が初めて主演男優賞に輝いた「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」の映像が流れ、高倉からの「３５年ぶりの報知映画賞を今後の励みとして精進してまいります」という書面でのあいさつが紹介されたが、映画界を支えてきたベテランの熱い思いは、会場にいる後輩俳優にも伝わっている。

　香川照之（４７）は「母（浜木綿子）に手紙を書いて下さって、僕が歌舞伎をやっているのを見て下さっているのがわかった。きょうお会いできれば、直接お礼を言いたかった。ぜひカメラの前で一緒に演技してほしいと思っていた」と話せば、森山未來（２８）も「高倉さんも吉永さんも映画界の柱。その人たちがいるから僕たちがやっていける」と存在の大きさを感じていた。

　新人賞を受賞した満島真之介は「高倉さんが初めて賞を取った時の写真がきょうの僕の格好に似ていて、この写真を僕が見るべき時に見たんだなと思った。この重みを僕たち若いメンバーが背負って人一倍頑張っていかないといけない」と表情を引き締めていた。高倉がスクリーンに残した思いは、若い世代にも確実に届いている。次回作の構想については未定だが、「お互いに年ですから、１本でも多く撮りたいですね」と笑った降旗監督。黄金タッグが再び見られるのも近いかもしれない。

　◆高倉　健（たかくら・けん）本名・小田剛一。１９３１年２月１６日、福岡・中間市生まれ。８１歳。５６年、映画「電光空手打ち」で主演デビュー。東映時代の「網走番外地」「日本侠客伝」「昭和残侠伝」はいずれもシリーズ化されて大ヒット。江利チエミさんと５９年に結婚し、７１年離婚。７７年、「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」で報知映画賞主演男優賞を受賞。代表作に「南極物語」「鉄道員（ぽっぽや）」など。０６年、映画俳優として初めて文化功労者に選ばれた。

　◆「あなたへ」　富山の刑務所で指導技官として働く寡黙な男・英二（高倉）は、１５年連れ添った妻・洋子（田中裕子）を病気で失う。その妻から死後に届いた手紙を頼りに、妻の故郷・九州で散骨をするため、職を辞して自家製のキャンピングカーで南へ向けて出発する英二。旅先では妻との思い出を振り返る中、陰を持つさまざまな人物と出会い、絆を確かめ合う。

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とにかく、新作。ファンとしては、それだけを待ち望んでいます。健さん、よろしくお願いします。