朝日や毎日などは予想通り今日の社説で日韓首脳会談を持ち上げていますが、実際のところは日本側に不利な朝貢外交。クールな産経・阿比留記者の記事を記録しておきましょう。
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日韓首脳会談 浮き立つ首相 片思い(産経新聞) - goo ニュース
2011年10月20日(木)08:00
■儀軌、一部を引き渡し 大統領、訪日明言せず
19日の野田佳彦首相と韓国の李明博大統領との会談では、「韓国重視」を切々と訴える首相のどこか片思いにも似た姿勢ばかりが浮き立った。対する李大統領は冷静に距離を置こうとする姿勢がありあり。自らの来日さえも明確な言質は与えなかった。この悲しい温度差をどう埋めるつもりなのか。(ソウル 阿比留瑠比)
◆「異様な朝貢外交」
「日韓は共存共栄なんです。共存共栄をしなければならない最も重要な隣国だと十分認識している」
首相は会談後の共同記者会見でこう強調した。6、7日に訪韓した玄葉光一郎外相も「日韓は死活的な利益を共有している」と繰り返しラブコール。元外相の前原誠司民主党政調会長も9~11日に訪韓し、韓国重視姿勢をアピールした。
だが、韓国側はそれに感謝しているようにはみえない。日韓外交筋は「朝貢外交のようでちょっと異様だ。韓国も当惑しているのではないか」と漏らす。
首相は訪韓にあたり、17日の韓国紙・中央日報のインタビューで「妻(仁実夫人)は韓国のイケメン俳優が大好き」と愛嬌(あいきょう)を振りまき、18日夜には自らが「ドジョウ宰相」と呼ばれることに乗じて、ソウル市内の焼き肉店でドジョウスープを食した。
こうした徹底的な「持ち上げ」の効果なのか、大統領は会談で韓国で再燃している慰安婦問題に触れなかった。首相は記者会見で「議論は出なかった」と胸を張ったが、それほど評価すべき話ではない。むしろ首相は、ソウル市が在韓日本大使館前に慰安婦の記念碑建立を認めた事案に対して遺憾の意を表明するチャンスを失ったといえる。
しかも大統領は記者会見で「歴史問題で日本側に積極的な努力が必要だと申し上げた」と明言した。韓国側の言い分を拝聴するだけでは、両首脳が口をそろえた「ウィンウィン」の関係とはほど遠い。
朝鮮王室儀軌の引き渡しでも首相は一部を自らが持参しながら、韓国が保管する日本の古文書の引き渡しは求めず「アクセスへの便宜」を図るよう要請しただけだった。
日本側が要請中の大統領の国賓としての来日についても、大統領は歴史問題など両国間の「懸案」を理由に言葉を濁した。
◆戦略意図見えず
そもそも李大統領は残り1年余りで任期満了となる。今月26日に与野党の事実上の一騎打ちとなるソウル市長選を控えており、来年は総選挙(4月)、大統領選(12月)などが続く「選挙イヤー」となる。つまり韓国は日本に歩み寄る余地のないシーズンに突入したといえる。
にもかかわらず熱心に求愛し続ける首相に何か戦略的な意図はあるのか。どうも野田外交は見えにくい。
【用語解説】朝鮮王朝儀軌
李氏朝鮮時代の祭礼や行事を記録した儀典書類の総称。日本統治下の朝鮮半島から移管された163冊に民間から購入した4冊を加えた計167冊を宮内庁が所蔵してきた。これを含む朝鮮半島由来図書計1205冊を韓国に引き渡す日韓図書協定が6月に発効した。
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この時期に、なぜ韓国を優先しなければならなかったのか。意味不明です。対中国戦略を考えれば、普天間問題を解決するために、アメリカと協議すべきでしょう。
それもこれも民団に選挙協力を求めるための民主党の党利党略に過ぎない印象。どじょう汁に舌鼓を打っている場合ではありません。まったくもって、松下政経塾は、何を教えたのでしょうねえ、ドジョウ氏やマエハラ氏たちに。
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