ゴウ先生は、「バットマン ビギンズ」ではなく「バットマン」が見たかったです。やはりヒーローは、ダークでもブライト(?)でも、成り立ちを語っては興ざめだと思うのですが、いかがなものでしょう。(ネタバレ注意!)
好みがわかれるでしょうが、ゴウ先生はこの映画の前半部は退屈でした。「影の集団」と言って渡辺謙にリーアム・ニーソンが出てきても、ゴウ先生は白けます。「影の集団」と来れば千葉真一しかいないではないですか・・・。
それは冗談として、バットマンの起源が、日本の忍者にあると言われるだけでも白けるゴウ先生なのに、修行しているのがチベットみたいな場所では、もうどうにでもしてくれと投げやりな気分になってしまうのです。
この映画は夏休みの子供向けだからそれでもいいんだと言われても納得いきません。小学校1年の次男坊には、前半1時間が完璧な睡眠タイムとなっていましたから。
ですから、どのようにしてバットマンが誕生したかを描くよりも、過去のバットマン(マイケル・キートン、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー)よりも今回のクリスチャン・ベイルのそれがどれだけカッコよいかを描いてほしかったのです。
その意味では、後半1時間はまあまあ興奮が得られました。実際にバットマンとして活躍し始めるからです。当然子供たちも目がパッチリです。
しかし、バットマンの装備があのように手作りであったとは、長年のバットマン・ファンとして失笑せざるをえませんでした。だって、バットマン・スーツはブルース・ウエインが自分で黒のペンキで塗ってできているし、バットマン手裏剣はグラインダーで一つ一つ作っているのですから・・・。
しかも、それらはすべてモーガン・フリーマンが責任者を務めるウエイン社の製品開発部で試作されていた商品ばかりだというのでは、あまりにセコイではありませんか!
ブルースの大金持ちぶりとそのギャップが面白いだろうと製作者は言うのでしょうが、ゴウ先生は肯けません。
ゴウ先生は、アダム・ウエストのバットマンで育った世代ですから、金持ちで粋なヒーローであったとしても、ダーク・ヒーローだなどとは思えないのです。派手で颯爽としてくれなくては。
その意味では、『スパイダーマン』のように悩めるヒーロー像をバットマンに与えられても困ります。ピーター・パーカーは両親のいない貧しい大学生ですが、ブルース・ウエインはゴッサム・シティの大富豪なのです。
それから、クリスチャン・ベイルの肉体は相当シェイプアップされていて見ごたえがあるのですが、いかんせんリーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、マイケル・ケインという文字通りの大物と比べると、小物にしか見えません。背も低いし、貫禄負けもしています。どうしてこんなにすごい配役にこだわったのでしょう。ベイルが可哀想です。
そしてトム・クルーズと婚約したケイティ・ホームズ。疲れた中山エミリかと思いました。キム・ベイジンガー、ミッシェル・ファイファー、ニコール・キッドマンなどの過去のヒロインと比べるのは酷かもしれませんが、それでも存在感が薄いです。検事補としての活躍がきちんと描きこまれていない脚本に問題はあるとは思うのですが。
最後に言わせてもらえば、この映画を楽しめなかった最大の理由が、映画館の問題でした。選んだのが先週『ミリオンダラー・ベイビー』を見た新宿ピカデリー1だったのですが、『バットマン ビギンズ』にはまったく向いていませんでした。
まず、両サイドの非常口を示すグリーンのライトが目障りです。この映画は暗いシーンが多いですから、なおのことグリーンが目につきます。それでもハラハラドキドキ状態がずっと続くのならばそれも許されるのですが、いまいち映画に集中できないもので、イライラさせられ通しです。
それにサラウンドが物足りません。後から5列目の席だったのに、後からの音が圧倒的に少ないのです。ですから音が回りません。ピカデリー1には対策を講じてもらわないと二度と行く気がしません。
そして観客のマナーの悪さ。携帯の着信音が途中で鳴るわ(007のテーマ!)、画面の緑色の光が漏れるわ、うんざりします。それだけ、映画に集中できない観客が多かったということでしょうか。先週の『ミリオンダラー・ベイビー』ではそんなことはありませんでしたから。
それに輪をかけて、この映画館、いまの時代に途中入場を許すのであります。それでも黙って座って見ていてくれればよいものを、途中で入ってきて、おもむろにファーストフードの包みを開けて食べだす始末です。ガサゴソという紙の擦れる音に、変な臭い!怒鳴りつけてやろうかと思ったほどです。
これだから映画館に行くよりは、Gump Theatreでゆっくりと映画を楽しもうと思ってしまうゴウ先生なのであります。
まあ、救いはそれなりに子供たちが喜んでくれたことでした。家族全員で見に行ったのは、今年の初めの『Mr.インクレディブル』以来でしたから。
というわけで、ゴウ先生ランキング:B-/C+
推薦というわけにはいきませんが、面白い映画ではあります。続編に期待しましょう。でも見に行く映画館だけはしっかり選んでください。
最後に一言。渡辺謙を見にこの映画を見に行くと、失望します。訳の分からん謙語を呟いてあっと言う間に死んでしまいますから。(続編で蘇ることを期待しましょう。)あれでハリウッド・スターと言われても、ゴウ先生はピンと来ないのですが・・・。
好みがわかれるでしょうが、ゴウ先生はこの映画の前半部は退屈でした。「影の集団」と言って渡辺謙にリーアム・ニーソンが出てきても、ゴウ先生は白けます。「影の集団」と来れば千葉真一しかいないではないですか・・・。
それは冗談として、バットマンの起源が、日本の忍者にあると言われるだけでも白けるゴウ先生なのに、修行しているのがチベットみたいな場所では、もうどうにでもしてくれと投げやりな気分になってしまうのです。
この映画は夏休みの子供向けだからそれでもいいんだと言われても納得いきません。小学校1年の次男坊には、前半1時間が完璧な睡眠タイムとなっていましたから。
ですから、どのようにしてバットマンが誕生したかを描くよりも、過去のバットマン(マイケル・キートン、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー)よりも今回のクリスチャン・ベイルのそれがどれだけカッコよいかを描いてほしかったのです。
その意味では、後半1時間はまあまあ興奮が得られました。実際にバットマンとして活躍し始めるからです。当然子供たちも目がパッチリです。
しかし、バットマンの装備があのように手作りであったとは、長年のバットマン・ファンとして失笑せざるをえませんでした。だって、バットマン・スーツはブルース・ウエインが自分で黒のペンキで塗ってできているし、バットマン手裏剣はグラインダーで一つ一つ作っているのですから・・・。
しかも、それらはすべてモーガン・フリーマンが責任者を務めるウエイン社の製品開発部で試作されていた商品ばかりだというのでは、あまりにセコイではありませんか!
ブルースの大金持ちぶりとそのギャップが面白いだろうと製作者は言うのでしょうが、ゴウ先生は肯けません。
ゴウ先生は、アダム・ウエストのバットマンで育った世代ですから、金持ちで粋なヒーローであったとしても、ダーク・ヒーローだなどとは思えないのです。派手で颯爽としてくれなくては。
その意味では、『スパイダーマン』のように悩めるヒーロー像をバットマンに与えられても困ります。ピーター・パーカーは両親のいない貧しい大学生ですが、ブルース・ウエインはゴッサム・シティの大富豪なのです。
それから、クリスチャン・ベイルの肉体は相当シェイプアップされていて見ごたえがあるのですが、いかんせんリーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、マイケル・ケインという文字通りの大物と比べると、小物にしか見えません。背も低いし、貫禄負けもしています。どうしてこんなにすごい配役にこだわったのでしょう。ベイルが可哀想です。
そしてトム・クルーズと婚約したケイティ・ホームズ。疲れた中山エミリかと思いました。キム・ベイジンガー、ミッシェル・ファイファー、ニコール・キッドマンなどの過去のヒロインと比べるのは酷かもしれませんが、それでも存在感が薄いです。検事補としての活躍がきちんと描きこまれていない脚本に問題はあるとは思うのですが。
最後に言わせてもらえば、この映画を楽しめなかった最大の理由が、映画館の問題でした。選んだのが先週『ミリオンダラー・ベイビー』を見た新宿ピカデリー1だったのですが、『バットマン ビギンズ』にはまったく向いていませんでした。
まず、両サイドの非常口を示すグリーンのライトが目障りです。この映画は暗いシーンが多いですから、なおのことグリーンが目につきます。それでもハラハラドキドキ状態がずっと続くのならばそれも許されるのですが、いまいち映画に集中できないもので、イライラさせられ通しです。
それにサラウンドが物足りません。後から5列目の席だったのに、後からの音が圧倒的に少ないのです。ですから音が回りません。ピカデリー1には対策を講じてもらわないと二度と行く気がしません。
そして観客のマナーの悪さ。携帯の着信音が途中で鳴るわ(007のテーマ!)、画面の緑色の光が漏れるわ、うんざりします。それだけ、映画に集中できない観客が多かったということでしょうか。先週の『ミリオンダラー・ベイビー』ではそんなことはありませんでしたから。
それに輪をかけて、この映画館、いまの時代に途中入場を許すのであります。それでも黙って座って見ていてくれればよいものを、途中で入ってきて、おもむろにファーストフードの包みを開けて食べだす始末です。ガサゴソという紙の擦れる音に、変な臭い!怒鳴りつけてやろうかと思ったほどです。
これだから映画館に行くよりは、Gump Theatreでゆっくりと映画を楽しもうと思ってしまうゴウ先生なのであります。
まあ、救いはそれなりに子供たちが喜んでくれたことでした。家族全員で見に行ったのは、今年の初めの『Mr.インクレディブル』以来でしたから。
というわけで、ゴウ先生ランキング:B-/C+
推薦というわけにはいきませんが、面白い映画ではあります。続編に期待しましょう。でも見に行く映画館だけはしっかり選んでください。
最後に一言。渡辺謙を見にこの映画を見に行くと、失望します。訳の分からん謙語を呟いてあっと言う間に死んでしまいますから。(続編で蘇ることを期待しましょう。)あれでハリウッド・スターと言われても、ゴウ先生はピンと来ないのですが・・・。