大したものです。やっぱり、この人はひとつ抜けています。
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囲碁の第66期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)、井山裕太王座(29)と挑戦者・一力遼八段(21)の第5局が13日、甲府市で行われ、午後6時5分、井山王座が186手までで白番中押し勝ちし、シリーズ3勝2敗で4連覇を達成。棋聖、本因坊、天元、十段と合わせて五冠を堅持した。
今回の防衛で井山王座の七大棋戦のタイトル獲得数は42となり、趙治勲名誉名人(62)に並んで最多タイとなった。趙名誉名人が50歳、入段から39年かけて達成した記録に、井山王座は入段から16年で追いついたことになる。
8月まで七大タイトルを独占していた井山王座は、碁聖、名人を失って五冠に後退。2年連続で一力八段と対戦した王座戦五番勝負も最終局までもつれ込む激闘となった。最終局では下辺からのねじり合いの中でペースを握ると、力強い打ち回しで難戦を制した。
囲碁の第66期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の最終第5局が13日、甲府市で打たれ、井山裕太五冠(29)が挑戦者の一力遼八段(21)に186手で白番中押し勝ちし、通算3勝2敗で王座を防衛し、4連覇を遂げた。囲碁七大タイトルの獲得数は通算42期となり、歴代最多の趙治勲名誉名人(62)に並んだ。
両者2勝2敗で迎えた第5局は中盤、先の見えない難解な戦いになったが、井山が巧みに収束して押し切った。終局後、井山は「子どものころからのあこがれ趙先生と並んだのは不思議な気分。一つ一つの積み重ねで、自分自身、よくできたと思う」と語った。
これまで井山が獲得した七大タイトルの内訳は名人6、棋聖6、本因坊7、王座6、天元6、碁聖6、十段5。趙の七大タイトル初獲得は井山と同じ20歳の時。以来、31年かけて達した大記録に、井山はわずか9年で並んだ。
囲碁の第66期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第5局(13日、甲府市の常磐ホテル)で勝ち、対戦成績3勝2敗で4連覇を達成した井山裕太王座(29)は終局後、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
「今シリーズの王座戦は(逆転負けした)第1局以外は、今の実力からしてよくできたのではないかな、と。勝つチャンスがありながら勝ち切れない碁が続いたので、大きな1勝です」
七大タイトルを独占していた昨年末とは異なり、8月に碁聖を許家元(きょ・かげん)碁聖に、11月には名人を張栩(ちょう・う)名人に奪われた。
「調子に波があった。(着手する)決断に迷いがあり、気持ちの面で難しい時期もあった」と振り返る。それだけに、七大タイトルの獲得数が42期と、歴代最多の趙治勲(ちょう・ちくん)名誉名人(62)に並んだことを、珍しく自分でほめた。
「あこがれの治勲先生に並んだと言えるかどうかは分かりませんが、1つ1つの積み重ねがないと、できないこと。よくできたな、という思い」
一力八段とは平成28年の天元戦が、初の七大タイトル戦での対決だった。それを3勝1敗で制した。すると昨秋の第65期王座戦、第43期天元戦、そして年明けの第42期棋聖戦では計10戦全勝。若手成長株とされる一力八段を完全に封じていた。
しかし、5度目の対決となった今回はフルセットに追い込まれることに。「あれだけの若さでタイトル戦に多く出てこられるのは、力がある証拠。技術的にも、ひとまわり大きくなっている」と認めた井山。一方の一力は「第4局以外は内容もよくなかった。この結果は仕方ない」と振り返った。
もうひとつ、フルセットまでもつれこんだ山下敬吾九段との天元戦第5局が、19日に控える。
「1年の締めくくり。いろいろあったけど、いい形で締めくくれるように全力を尽くしたい」と話した。
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井山裕太五冠は精神的・日程的に追いつめられているのに、伸び盛りの一力遼八段を土壇場で封じ込めてしまいました。ただただ感服するだけです。
あとは、19日の天元戦です。山下敬吾九段は、棋聖戦でも戦う相手。この第5局で勝ったほうが、棋聖戦でも有利になるはずです。
井山五冠には天元位を防衛してもらって、七大タイトル単独史上1位になるとともに、2018年をよい形で締めくくり、棋聖戦に向ってもらいたいと願っています。
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