朝日新聞の連載の続きです。
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〈高倉健撮影日誌:7〉「切れすぎるんだよ~」包丁握る
2012年7月31日03時00分
10月23日 東宝スタジオ
キャンピングカーの中で料理を作るシーン。健さんが包丁を握る姿が見られます。洋子の残した総菜レシピから「ひじき煮」を作ることになりました。
普段は料理をしないという健さん。「切れすぎるんだよ~」と包丁に文句を言いながらも、にんじんを切っていきます。「慣れない感じがあった方が面白いかな」との監督の提案で、おぼつかない手つきを強調しての撮影になりました。レシピを見るときは眼鏡を掛けたり、噴き出した火に慌てたりして、撮影が進んでいきました。
10月25日 東宝スタジオ
東宝スタジオには、毎日のように健さんの友人たちが陣中見舞いに来ます。今日のお客さまは宇崎竜童さん。「駅 STATION」「海へ See you」などで役者として共演しています。
健さんのテンションもいつもより上がり気味。1本数百円もする千疋屋の高級バナナの差し入れをいただきました。「こんなバナナ普通食べられないよ~」と周囲に薦める健さん。スタッフから呼ばれても、帰ろうとする宇崎さんに「ひと仕事していきなよ~」と出演を勧めて引き留めていました。
10月29日 長崎県平戸市・薄香港
薄香のロケ初日。健さんが現場に入ると、薄香の皆さんは大興奮。規制線を破らんばかりの勢いです。たくさんの人に見つめられながら、健さんは車の中に入ったりせず、外で立ったままスタッフと雑談。ピンと背筋を伸ばして立っている健さんの凜(りん)とした姿に、薄香の人々も夢中になっていました。
薄香の皆さんは映画のために、町をキレイにして下さったようで、バス停のベンチがピカピカになっていました。しかし、それでは雰囲気が出ないので、美術部が用意した古いベンチにチェンジ。皆さんの映画に掛けるお気持ちだけいただきました。
健さんは、薄香の港を気に入った様子です。小さな湾に深緑色の水。「いい海だね~」。たくさんの人々が見守る中で、スタッフと町をぐるっとお散歩。通りかかった船に手を上げてあいさつするなどリフレッシュしているようでした。(東宝・中村仁美)
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お茶目な健さんのお話。それにしても、宇崎さんは出演しているのでありましょうか。劇場で確認することといたしましょう。
+++++健さんの著作集+++++
あなたに褒められたくて (集英社文庫) | |
高倉 健 | |
集英社 |
旅の途中で (新潮文庫) | |
高倉 健 | |
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南極のペンギン (集英社文庫) | |
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高倉健 想~sou~ 俳優生活五〇年 | |
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