JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「裸女と拳銃」

2019-11-02 | 映画(DVD)
「日活戦後製作再開65周年記念 スクリーンの青春 日活女優図鑑」

「裸女と拳銃」1957年 日活 監督:鈴木清太郎 原作:鷲尾三郎「地獄の神々」

キャバレーで助けた女の部屋で死体を発見したカメラマン。しかし女は消え…。肉体派・白木の奔放な魅力を存分に生かした和製フィルム・ノワール。異才・清順監督の第六作。

鈴木清太郎名義の清順フィルムノワールでまだまだなれど、その美学の一片がちょっとだけ見える。
レコードプレイヤーの蓋に反射して映り込む白木マリとか、やってるやってる。
物語の冒頭入り方としては謎が謎を呼ぶミステリーとして十分な魅力を感じるけど、最終的にはどうか。まぁ白木マリのおかげで十分楽しめるのだけど。



ついついツッコミたくなる場面も豊富

新聞記者カメラマンの水島道太郎がさえない親父にしか見えない。
大きな写真機ストロボを武器に悪漢どもとの格闘が笑える。強いんだか弱いんだかわからない。確実なのはあの悪漢どもは弱くて間抜け。
若き二谷英明の演技は目を覆いたくなる。
若き宍戸錠が制服警部の役で精悍なのだが、水島の映した写真に「これは殺し屋のジョーに違いない」って台詞はギャグでしょうか。

白木マリが謎の女、キャバレーダンサーと眼鏡秘書役。
キャバレーのウエスタン・ダンス・シーンで魅せ
裸(下着姿)で逃走しているところを水島道太郎に助けられるが・・・
下着姿のままに軽やかにターンを見せる白木マリが良い。
これには、まんまと罠にはまった水島道太郎。



事件の協力者として被害者社長の秘書で白木マリ再登場。ダンサーと被害者社長秘書が瓜ふたつ。
相反するキャラかと思えば、眼鏡と口調が違うだけで明らかに同一人物。

お堅い秘書のはずがダンサー同様、いや、それ以上の色仕掛けでミステリアス。
「眼鏡の女はお嫌い?じゃあ、はずて、ウフン」だなんて。
大きい白パンツに肩紐なしブラジャーで黒のシースルーを羽織って「Historia de un amor」で迫る。

水島が座興に撮った写真からわきの下に痣を発見。同一人物かどうか探るため
「こうなったら意地でも彼女の裸を撮ってやる」っておいおい。
テープレコーダー使ったシャワールームのトリック
一人暮らしの女がシャワー中、誰かの気配を感じて「どなた?あとにしてくれない?せっかく気持ちよく・・・」なんて普通言わないですよ、二谷くん。




浜村淳のヤク中も安定の演技。






神保町シアター

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