「SPAAK!SPAAK!SPAAK! カトリーヌ・スパーク レトロスペクティブ」
「女性上位時代」1968年 伊 監督:バスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ
La Matriarca
若くして夫に先立たれたミミは、夫が生前に所有していた秘密の部屋の存在を知る。そこで彼女は、女性たちと特殊なプレイを楽しむ夫のセックステープを発見。ショックを受けながらも興味を抱いた彼女は、専門書を買い込んで研究に励むと、次々と男性を誘惑していく。
カトリーヌ・スパークも本作の事も知ったのは当ブログを始めた当初だと思う。それ以来ずっと見たかった作品でありながら、レンタルや配信には手を出さず保留状態を続けていたが2021年のレトロスペクティブで漸く劇場鑑賞が敵った。
なるほど、これはおしゃれエッチとしてジャンル付けされて然るべしだ。カトリーヌ・スパークの可愛らしさと若い未亡人のエッチ度合がおしゃれなファッションとおしゃれなアルマンド・トヨパローニのオルガン中心としたおしゃれサウンド。
カトリーヌ・スパーク何回お着換えするのさ。劇場での初鑑賞は嬉しいけれど、これはDVDとかで繰り返し繰り返し確認したくなるキュートさ。部屋義であっても下着であってもフォーマルであっても、まぁおしゃれなファッションショー。個人的には赤い服より、水色などパステルカラーの方が似合うと思う。またモノトーンも良しだし、眼鏡女子はKOくらいます。
勿論、着ていても良いし、脱いでいくのも良いし、裸になっても良いです。
おフェイスの方は整っているけれど好みというより最大公約数美人でありまして、いや、文句を付ける気はないです。
何回か涙のシーンがあってそれが可愛いの。
冒頭からモノローグが入り、夫婦の関係や状況が解りやすく、またユーモアにも富んでいる「この男、謝ってくるわよ」なんて笑。
ミミは夫が生前、秘密の部屋で楽しんでいた女たちを細かく採点している記録を見つけてそこに自分の採点が無い事に傷つく。お互い結婚生活は冷めていて退屈だったが夫だけは隠れて快楽を楽しんでいたんだわ。最初は驚く変態的なプレーにも好奇心を抱き分厚い専門書でお勉強する。夫フランシスのフェチでおたくな性格も好感持てるが、ミミの勉強熱心な所も好感。
サディスティックな男に暴力的に襲われるけれど、クラウディア(ファビエンヌ・ダリ)から借りたペンダントのコガネムシの命は守られる。
箱入り娘のミミが人生で唯一自分で稼いだ紙幣を飾ってるのも可愛い。(奥様、それ売春ですよ!)
終盤ついに真面目なレントゲン医師カルロ(ジャン・ルイ=トランティニャン)と結ばれるけど、遺跡デートではカルロの晩稲ぶりにイライラしてるし、関係を持つとしつこく結婚を迫って来てカルロどうなん?と思う。しかしGSでの放置プレイからカルロが本領を発揮しだして、秘密部屋の鏡をたたき割る行動にまで出るのカッコいい。
おんぶに快楽を見出したりラストのお馬さんごっこっていうのはあまりにも暗喩っぽい。
お馬さんごっこと言えば日本の谷崎文学「痴人の愛」で何回も映画化されている。お馬さんごっこへ至るシチュエーションは谷崎作品に軍配だけれど絵的には京マチ子、叶順子、大楠道代を凌駕するカトリーヌ・スパーク!
ヒューマントラストシネマ
2021年5月
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