生駒のアラ還の独り言

医療業界のあることないことを独断と偏見で綴る

生駒市議会、今度は臓器売買報道を議論するようですが 何これ?

2011-07-18 00:39:42 | 日記

ある生駒市議会議員さんのHPに、以下のような記載がありました。

11(H23).7.25市民福祉委員会(10:00)<市立病院指定管理者グループ病院(宇和島徳州会病院) に係る報道について>

どうも、生駒市議会の一部議員としては臓器売買事件の真相を究明したいようです。

「やくざが絡んだ臓器売買があった。宇和島徳洲会
はその事実を事前に知っていたのではないか。でも知らないことにして移植手術を行った。
ならば許しがたい。こんなやくざ絡みの医療法人に生駒市立病院の指定管理者は不適格だ。指定管理者の取り消しもありうる」

という筋書きを作りたいようです。

しかしよく考えてください。宇和島徳洲会とこの事件と何が関係しているのでしょうか。
少なくとも、捜査当局からは一切発表がありません。家宅捜索は捜査必要上の傍証固めにすぎません。

マスコミ報道についてこの委員会で議論をするようですが、何のために何を議論し、その結果として議会はどうしようとするのでしょうか。市長や徳洲会から事態説明を受けるとしても、それでどうするのでしょうか。全く理解できません。
捜査当局でさえも一切触れないことを、市議会が採り上げてなにをしようというのでしょうか。
余りにも根拠のない過敏すぎる反応ではないでしょうか。

確かに徳洲会という医療法人は、保守的な医療人には煙たいし行儀の悪い法人です。利益もあげていることも攻撃の元になっています。常に話題にされる法人です。私も100%賛同しているわけではありません。
でも、患者に真正面から向き合う姿勢をは評価しますし、その辺の医療機関よりは数段上の仕事をやっています。

目の前に悲嘆にくれた患者がいれば、何としても助けたいというのが医療人の真情でしょう。
病腎移植も相当叩かれましたが、真情は同じだと思います。

そうした悲嘆にくれた患者を救う方策を、今までこの日本の医療界は殆どやってこなかったのです。
脳死移植のドナー数はなかなか増えません。レシピエントも臓器提供を待ちながらも悲嘆にくれています。

そうした臓器提供不足を解消するために、日本移植学会はようやく「生体腎移植に関する補遺」を作成しましたが、その中身はお粗末至極で、結果的に今回のような臓器売買も見逃すような仕組みを作ってしまいました。

別に議論をすりかえるつもりはありません。捜査当局ましてや司法の判断さえもない時点で、マスコミ報道を議論するような議会の愚行はやめて欲しいということです。

移植医療の是非とか、上記のような移植医療の根本的問題をどうするのか といった根源的な問題を議論するのが議会の使命ではないでしょうか。そしてそれを全国に発信して下さい。

すくなくとも憶測や偏見での議論はタブーです。
議員各位にはよろしくお願いします。