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室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

宇宙家族

2006-09-11 01:11:29 | Weblog
 友人から『宇宙家族ジェットソンズ』のDVD を借りて見た。面白い
1962年頃に作られたアメリカのアニメだ。高い柱の上の丸い高層アパートに暮らしている。自家用車は、宇宙船型で、空を飛んでいる。「雨が降って気分が晴れないから何とかして」と管理人に云うと、柱を更に伸ばして、雲の上まで高くしてくれる。毎回オープニングで一家のお父さんが会社に着くと、降りた宇宙船が自動的にたたんでブリーフケースになってしまう。実は、このシーンは見た記憶がある。なんと、オンタイムで見ていたんですねえ~。
 薄型TV、自動掃除ロボット、フロッピーのようなカードを差してニュースを見るシステム、ルームランナー、TV電話など、40年後の今日、実現している物がかなりある。この『宇宙家族』を見ていた人がアイデアを貰って実現化したのかもしれない。私も、後に小学校の高学年の図工の時間に描いた”未来予想図”の絵は『宇宙家族』の影響を無意識のうちに受けていたんじゃないか、と今頃になって思った。
 奥さんの”ジェーン”のキャラクターが、声を含めて好きだ。起きたてでヘアセットができていない時にTV電話が友人からかかってくると、サッとマスクをつける。このマスクは、TV電話がもっと普及してきたら、発明されるかもしれない。
 11時出勤で、3時間労働、何でもボタンを押せば自動で操作でき、ボタンを押す指の体操をインストラクターに指導されるという、40年前に考えられた未来予想図は、楽で、便利で、アメリカらしい、やや繊細さを欠く、でも平和な家族像だった。笑いの質も、その辺りにまつわるアクの無い、垢抜けたものだ。21世紀になっても、車はまだ空を飛ばないし、光線が当たると赤ちゃんになってしまう”ベビーガス銃”も発明されていない。社会の健全さは怪しい。当たっている部分、当たっていない部分の両面があるが、40年前当時、考え得る様々なアイデア満載の、少なくとも子供向けに限定していない、優れたアニメだった事は確かだ。
 友人に返してしまったけど、寂しいなあ。今度、見つけたら買おっと。