アプリを開くといつも出てくる広告、そこに映っている男性の事がいつしか気になり始めた。「売り専なんて使った事ないからなあ」、そう諦めていつも眺めていたが、意を決して予約する事にした。
思ったよりも簡単だった。特に余計な事をあれこれ聞かれる事もなく歯医者の予約よりも早く電話は終わった。狭いホテルで安く済ませることもできたが仕事で良く利用する一流のホテルにしたいと思った。何だかそわそわする。いい年して何だかなあと照れ笑いをしながら、その男はウェブサイトを閉じた。
ノックをされてドアを開けると、「え、」と大きな声を上げて「彼」が立ち尽くしていた。気になって気になって、ずっと好きだなと思って呼んだボーイは元彼だった。
彼の事が好きだった。一緒に過ごした日々を忘れることはないだろう。他の恋人に対してももちろんそうだが、ずっと永遠に憶えて生きていく。一緒に日曜の朝マックに行った。夜メシ作るの面倒だと言っていたので近所のバーミヤンに行った事があった。正月に無理を言ってミスドに付き合ってもらったことがあった。好きだった。全てが。自分が死んだら、もう思い出す事もない。1日でも多く生きていけたら、1日多く彼を思い出して生きていける。だから生きよう。そんな恋愛ができる人生で良かった。
「久し振り、ネコ達はまだ元気かな?」
「うん」
涙で彼の瞳がキラキラと輝いていた。
思ったよりも簡単だった。特に余計な事をあれこれ聞かれる事もなく歯医者の予約よりも早く電話は終わった。狭いホテルで安く済ませることもできたが仕事で良く利用する一流のホテルにしたいと思った。何だかそわそわする。いい年して何だかなあと照れ笑いをしながら、その男はウェブサイトを閉じた。
ノックをされてドアを開けると、「え、」と大きな声を上げて「彼」が立ち尽くしていた。気になって気になって、ずっと好きだなと思って呼んだボーイは元彼だった。
彼の事が好きだった。一緒に過ごした日々を忘れることはないだろう。他の恋人に対してももちろんそうだが、ずっと永遠に憶えて生きていく。一緒に日曜の朝マックに行った。夜メシ作るの面倒だと言っていたので近所のバーミヤンに行った事があった。正月に無理を言ってミスドに付き合ってもらったことがあった。好きだった。全てが。自分が死んだら、もう思い出す事もない。1日でも多く生きていけたら、1日多く彼を思い出して生きていける。だから生きよう。そんな恋愛ができる人生で良かった。
「久し振り、ネコ達はまだ元気かな?」
「うん」
涙で彼の瞳がキラキラと輝いていた。