白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

大局観

2018年05月29日 22時06分22秒 | 仕事・指導碁・講座
皆様こんばんは。
最近、思わぬ形で人にご迷惑をおかけすることがありました。
気配り不足というか、想像力不足というか・・・。
反省です。

さて、本日は有楽町囲碁センターにて指導碁を行いました。
お越し頂いた皆様、ありがとうございました。
また、有楽町まで出向いたついでに、「やさしく語る 碁の大局観」が書店に並んでいるかもチェックしてきました。
「有楽町囲碁センターの売店は・・・おっ、あるある。」
「交通会館内の三省堂は・・・おお、こちらもなかなか目立つ場所に!」
といった感じです(笑)。
本職の作家やライターではないので、どうしても浮かれ気味になりますね。

さて、本日は指導碁の棋譜を題材にしましょう。
テーマは大局観です。



1図(テーマ図)
白△と滑った場面です。
ここで、定石はどうなっていたかを考えるのは二の次です。
大事なのは、状況がどうなっているかです。
確認してみましょう。

黒△は根拠の無い、弱い石です。
白×も同様で、こちらも弱い石です。
黒×は根拠があって強い石です。

これらの情報をしっかりと認識すれば、目指すべき方向は自然と見えてきます。





2図(正解)
黒7まで、上辺に向かうのが自然な打ち方です。
左上黒が強くなり、白△はますます弱くなりました。
左辺の黒地は減りましたが、石の強弱には影響がありません。





3図(実戦)
実戦は黒1から、赤印の地域を黒地にしようとしましたが、方向違いです。
元々強い左下隅から地を増やすことにはあまり意味が無いのです。
左辺に力を入れている間に、上辺黒が弱くなってしまいました。

アマの皆様と対局していると、こういった場面は頻繁に現れます。
そして、黒は気が付かないうちに大きなポイントを失っていきます・・・。
大局観は大切ですね。
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