<本日の一言>
台風15号は「非常に強い台風」になっているそうです。
大きな被害が出ないことを祈っています。
明日のSGW杯予選も無事に行われると良いですね。
皆様こんばんは。
本日は囲碁の対局中のマナーなどについてお話ししたいと思います。
囲碁は単なる勝ち負けだけではなく、人と人とのコミュニケーションという面もありますから、マナー良く対局したいものです。
ただ、そうは言ってもなかなか完璧に振舞えるものではありませんし、お互いがマナーに気を使いすぎて対局を楽しめなくなっても困ります。
まずは優先度の高いマナーを守ることから心がけていくと良いでしょう。
ところで、マナーと関連するものとして、ルールと作法があります。
これらはしばしば混同されがちですが、基本的には別のものと考えるべきでしょう。
<ルール>
対局を成立させるため、守らなければならないことややってはいけないことです。
例えば、2手打ちしたり、取られたコウをすぐに取り返したりすることはルール違反になります。
反則負けになっても文句は言えません。
と言うより、文句を言ってしまうとトラブルに発展する可能性があります。
また、アマ同士の対局ではしばしば「待った」が横行しますが、これももちろんルール違反です。
親しい間柄で打っていると、お互い様ということになるかもしれませんが、それに慣れていると他の人と打ったときに問題が起こります。
「待った」が習慣になってしまうことは避けたいものです。
<作法>
私の定義では、美しく対局するための方法ということになります。
例えば、碁石の持ち方や姿勢が良いと美しく見えますが、できないからと言って相手に失礼ということはありません(あまりにも酷い姿勢で打つ人は、その限りではありませんが・・・)。
また、ハンデ戦での置き石の順番も作法に属すると考えられます。
一応正しい順番とされるものはありますが、違った順番で置いたところでどうということはありません。
同様に、初手を空き隅に打つ場合、右上に打つということも作法ですね。
対局姿を見せることも仕事のうちであるプロは別として、作法は自分のためにあるものだと思います。
ですから、作法と違っているからと言って、相手が文句を言う権利はありません。
時々、作法に従わないと怒り出す人もいますが、そういう人に限って対局マナーが悪かったりします(笑)。
<マナー>
それでは本題に入っていきましょう。
マナーとは、お互いが気持ち良く対局するため、守るべきことやするべきではないことです。
マナーを守らなかったからと言って碁が負けになるわけではありませんが、非常に大切なことです。
場合によっては、ルールよりも優先されることもあるでしょう。
ルール違反をすれば反則負けになりますが、マナー違反が酷いと対局相手がいなくなってしまうこともあるでしょう。
さて、それでは優先度の高いマナーとは何でしょうか。
それは相手や周囲の人の思考を邪魔したり、不快にさせたりしないことです。
例を挙げると、
○碁笥に手を突っ込んで石をジャラジャラさせる
○碁石を手に持ってジャラジャラさせる
○頻繁に石を強打する
○大声でぼやく
○相手の手を批判する、馬鹿にする
○対局前、対局後に挨拶をしない
といったことがありますが、このようなことは避けたいものですね。
本人に何の得があるわけでもありませんし・・・。
囲碁は集中力が必要なゲームなので、初心者のうちはマナーに気を配る余裕が無くても仕方ない面もあります。
それでも、最低限のマナーだけは身に付けておきたいものです。
マナーの悪さが染み付いてしまうと、後で直すのは大変です。
もちろん、プロにとってもマナーは大切です。
例えば、杉内寿子八段や羽根直樹碁聖、山下敬吾九段といった人たちは対局マナーが良く、姿勢も美しいですね。
あの姿を見習わなければいけません。
では自分はどうかと言えば、完璧には程遠いですね。
悩むとついボヤキが出てしまいますし、姿勢もだんだん悪くなってきます・・・。
まずはボヤキだけでも減らせるように心がけたいと思います。
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