白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

SGW杯予選2週目の注目棋士

2019年09月06日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
当ブログでは、過去記事を検索しやすいようにカテゴリーを設定しています。
例えば、この記事は「囲碁界ニュース等」ですね。
最適化や設定ミスの発見のため、カテゴリーは定期的に見直していたのですが・・・。
記事が1000件を越えた今は、なかなか手が付られなくなってしまいました


 
皆様こんばんは。
来週月曜日に、SGW杯予選2週目が行われます。


<3枠の注目棋士・大場淳也七段>
第1回SGW杯8位です。
大場七段はかなり独特な棋風ですね。
のんびりした碁のようですが、戦いではゴリゴリ仕掛けていく一面もあります。

1図(三村-大場戦1)
第1回SGW杯本戦、三村智保九段との対局(白番)です。
この局面から・・・。



2図(三村-大場戦2)
白1~9という鷹揚な打ち方は、いかにも大場七段らしいですね。
直接白地ができない上に、黒AやBの狙いが残って薄いですが・・・。



3図(三村-大場戦3)
上辺に入ってきた黒に猛攻をかける構想なのです。
大場七段は、最初から取りにいっているかのようなきつい攻め方をすることが結構あります。
この後は、生き死にの問題も絡んだ激しい戦いになりました。



<4枠の注目棋士・溝上知親九段>
三大棋戦のリーグ戦に何期も在籍するなど、本棋戦に出られるのが不思議なぐらいの棋士ですね。
溝上九段も、大場七段とはまた違った意味で捉えどころのない棋風だと思いますが・・・。
1つ言えることは、味や含みといったものに対する感覚が鋭いということです。

4図(結城-溝上戦1)
2016年の第55期十段戦最終予選、結城聡九段との対局(白番)です。
黒△と、下辺を大きく囲われましたが・・・。



5図(結城-溝上戦1)
あちらに打ったり、こちらに打ったりで忙しいですね。
要は右下の散石に活力が残っているので、それを下辺の荒らしに利用しようということです。



6図(結城-溝上戦3)
白12まで、下辺で生き形を得ました(白4はAの所)。
この分かれの評価はともかく、いかにも溝上九段らしいユニークな打ち回しですね。
溝上九段は何が得意かと聞かれれば、捌きと答える棋士が多いのではないでしょうか。


SGW杯は予選から本戦まで、全ての対局が日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されます。
ぜひご覧ください。



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