白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

SGW杯3週目結果

2019年09月19日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
本日の対局は負けました。
日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されましたが・・・。
読み違いがあまりにも多い、どうしようもない碁でしたね。



皆様こんばんは。
本日は月曜日に行われたSGW杯予選3週目を振り返りたいと思います。

1図(今村-大橋1)
予選2回戦、今村善彰九段(51)と大橋拓文六段(35)の対局、今村九段の黒番です。
黒△が鋭い踏み込みです。
白Aの押さえには、黒Bの切り違いという手筋を用意しています。
黒CとDが見合いになり、白地が破れてしまいます。



2図(今村-大橋2)
上辺の白地をへこませつつ、黒Aなどの利き筋を確保しました。
そして、下辺黒8のツケコシがまた手筋です。
黒BやCの断点、黒Dあたりからの進出を見て、下辺の白地を小さくする狙いです。



3図(今村-大橋3)
そして、白1と最大限に頑張った受け方をしたため、黒×を動き出して大騒動に発展しました。
その後、お互いの生死をかけたコウが発生しましたが、黒に軍配が上がりました。
黒の鋭い踏み込みが成功した一局です。
今村九段はこの後の決勝も勝ち、枠抜けを果たしました。



1図(鈴木-有村1)
予選決勝、鈴木歩七段(35)と有村比呂司八段(46)の対局、鈴木七段の黒番です。
白の勝ちが決まりかけていた場面です。
白1に対して黒2と当てた手が、何気なく打ったようで恐ろしい勝負手でした。
白AやBと打っていれば無事でしたが、白3とつないでしまったために大変なことになります。
もしこれが碁盤の対局なら、怪しい気配を感じ取れたかも・・・。



2図(鈴木-有村2)
黒3~7の好手順、そして黒13の手筋で、なんと白大石の眼が無くなってしまいました(白8はAの所)。
黒はこれを虎視眈々と狙っていたのです。



3図(鈴木-有村3)
その後、白大石はなんとか脱出したものの、その代償に白×を取られてしまいました。
鈴木七段が大逆転で枠抜けを決めました。



9/23(月)には予選4週目が行われます。
組み合わせはこのようになっています。

注目棋士をご紹介したいところですが・・・力尽きたので今回はパスさせて頂きます。
前回本戦出場の首藤七段(37)、三村九段(50)、山森七段(38)らが有力候補ですね。



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