社長のパワハラは、会社を辞めてみると懐かしくさえ思えてくる。
ビル管理業界に近い、建設業界ではパワハラはつい最近まで当たり前であった。
上司が部下を殴るといったことも日常的に行われていたとのこと。
それに比べると社長は一度も暴力は振るわなかったなぁ、と感心する博満。
ビル管理の仕事は、現場と内勤に分かれる。
現場は顧客先に詰めて、日々、保守業務を実行する。
社長と顔を会わせることは、ほとんどないので「そういう意味」でのストレスはない。
ただ、社長以上にいやな顧客はたくさんいる。
内勤は本社に席を置く人事、経理、営業、技術サポートなどだ。
博満が在籍したのは営業の中の国際部。
外資系金融機関やIT企業、自動車販売会社、大使館などが顧客だ。
一人で複数の顧客を担当し、顧客の獲得から始まり、保守契約の締結、保守作業の実施管理、スポット案件の獲得、顧客の問題や不満の解決などが主な仕事だ。
朝礼や幹部会議が終わると皆、客先へと散って行く。
戻るのは6時過ぎ。
社長が気にしている、気にしそうな案件を社長に報告。
そして、会議室での飲み会となる。
「俺はお前らのために年間300万円も飲み代に使っているんだ」が社長の口癖。
たまに、社長が4時くらいに帰ることがある。
「女」という噂もあるが、定かではない。多分ない。
社長がいなくなると、途端に客先に行っていたはずの社員がぞろぞろとニコニコ顔で帰ってくる。
会社の近くにいたの?
こういうとき幸せを感じ、平和はいいなと博満は思うのであった。
ビル管理業界に近い、建設業界ではパワハラはつい最近まで当たり前であった。
上司が部下を殴るといったことも日常的に行われていたとのこと。
それに比べると社長は一度も暴力は振るわなかったなぁ、と感心する博満。
ビル管理の仕事は、現場と内勤に分かれる。
現場は顧客先に詰めて、日々、保守業務を実行する。
社長と顔を会わせることは、ほとんどないので「そういう意味」でのストレスはない。
ただ、社長以上にいやな顧客はたくさんいる。
内勤は本社に席を置く人事、経理、営業、技術サポートなどだ。
博満が在籍したのは営業の中の国際部。
外資系金融機関やIT企業、自動車販売会社、大使館などが顧客だ。
一人で複数の顧客を担当し、顧客の獲得から始まり、保守契約の締結、保守作業の実施管理、スポット案件の獲得、顧客の問題や不満の解決などが主な仕事だ。
朝礼や幹部会議が終わると皆、客先へと散って行く。
戻るのは6時過ぎ。
社長が気にしている、気にしそうな案件を社長に報告。
そして、会議室での飲み会となる。
「俺はお前らのために年間300万円も飲み代に使っているんだ」が社長の口癖。
たまに、社長が4時くらいに帰ることがある。
「女」という噂もあるが、定かではない。多分ない。
社長がいなくなると、途端に客先に行っていたはずの社員がぞろぞろとニコニコ顔で帰ってくる。
会社の近くにいたの?
こういうとき幸せを感じ、平和はいいなと博満は思うのであった。