Rー50人生100年時代の私のライフデザイン。定年後の定年のない人生。終身フリーランス。

Rー50、50歳未満入場禁止。年金に頼らず楽しく仕事を続けていくためには、しっかりしたライフデザインが必要です。

R-50 ライフデザイン:「博満、やめるってよ」(6)- 社長のもう一つの顔

2024年09月28日 19時56分30秒 | 博満やめるってよ
博満の人生で一番思い出に残ったこのビル管理会社。

社員約700名で北海道から九州まで全国展開、無借金経営、
シニアや女性の活用、大使館や外資系企業への取り組みなど、社長の手腕は凄い!

毎日、勉強会を行い、それが終わると会社で飲み会。

缶ビールや焼酎、乾きもののつまみなどが常備されている。

恵まれている!?

・・・・・・・・・・・

入社時、博満も紹介された毎週月曜日の朝会。

新入社員の紹介、社長の訓示、表彰と続いた後で、社長が営業の一人に突如、激高。

容赦なく言葉でたたきつぶす。全社員の前で。

典型的なパワハラ。

これを見たその日の新入社員。昼食後、戻らなかった。

「ここは俺のくるところではない」と思ったのだろう。

・・・・・・・

火曜日から金曜日は朝礼に変わり幹部会が開かれる。

部長以上の社員、約20名が会議室で一時間程度打合せ。

ここでも社長の激高する声が、ほぼ毎朝聞かれた。

社長の趣味は、自分よりも良い大学を出ている人間の無能さを指摘し、いじめ、辞めてもらうこと。

勉強会などで育てておいて辞めさせる。経営的には大きな損失といえる。

生き残っている幹部社員や一般社員は、この状況に慣れているか、他に行くことができない人や社長に恩義を感じている人。

例えば、大きな借金を一時的に肩代わりしてもらった人、
息子が警察に捕まり社長の口利きで無罪放免された人、人に言えない理由で前職を追われた人などだ。

社長もそういう境遇の人は裏切らないと思っており、信頼し重用する。

・・・・・・・

社長は社長室は作らず、事務室内に机を置き、社員に目を光らせる。

万一、遅刻などしようものなら激高!

・・・・・・・・・・・

幹部は社長が出勤する7時15分まえに出社。

土曜日も午前は出社。

基本、有給休暇なし。博満も3年務めたが有給休暇はゼロであった。

ブラック企業はこんなもんなんだ。

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R-50 ライフデザイン:「博満、やめるってよ」(5)- 社長の思い

2024年09月22日 22時43分56秒 | 博満やめるってよ
「おはようございます。まず初めに、新入社員の落合君、いや、博満君を紹介します。博満君は・・・・・」

本社の全社員が集まる朝礼で、社長の訓示のあと、博満は型通りの紹介を受けた。

朝礼では成績優秀者の表彰も行われ、中小企業のビル管理会社にしてはまともな印象。

日本の大きなビルの場合、建設会社と紐づいたビル管理会社が入っており、その下請け、あるいは孫請けでないと仕事をもらえない。

そこへ行くと、大使館や大きなビルに入っているIT企業や金融機関なら直接仕事をもらえる。

仕事の規模もそこそこあり、なんといっても高い利益率を取れる。

特に英語が必要とされる仕事は、普通のビル管理の2倍の金額でとれる。

そこで社長は国際部を作り、大使館や外資系を積極的に攻め、大きな成果が出つつあった。

問題は人材。

英語ができる優秀なエンジニアが、ビル管理業界に来るはずはない。

皆、アマゾンなどの大手IT企業に行ってしまう。なんてったて、年収が1千万を軽く超える。

そこで社長は考えた。優秀な「シニア」を育てよう。

という訳で、この業界に素人でも、毎日、17時から勉強会を開き教育。

OJTで実地も経験し、できる人はデキル・エンジニアになっていく。

博満も勉強をさせてもらい、大使館や外資系IT企業や金融機関、ホテルなどで経験を積ませてもらった。

他の業界からビル管理業界に入るには最高の会社であることに間違いはない。

博満にとり、この会社は人生で一番思い出に残る会社となった。

色んな意味で。

<当時、これはなかった>
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R-50 ライフデザイン:「博満、やめるってよ」(4)- 金欠病からの脱出

2024年09月12日 21時33分55秒 | 博満やめるってよ
割増退職金がもらえる早期退職に喜んで手を挙げ、仕事も見つかり順調にいわゆる第二の人生がスタート。

しかし、収入はサラリーマン時代に比べたら微々たるもの、怒られるの承知で言えば、暇つぶし、ボランティア程度のもの。

目減りする貯金、30年以上ある残りの人生。

もっと稼げる仕事はないのか。博満は新聞の募集広告などを見るようになった。

圧倒的に多いのが、警備員、ビル管理要員、スーパーの要員や飲食店の店員。

夜勤のあるところは給与がやや高そうだ。西友の夜勤仕事いいかも・・・・・

職安も行ってみたが、希望の持てそうな仕事はなし。

そんなある日、「第三種電気主任技術者で英語堪能な人募集」とのビル管理会社の広告を発見。

電気主任技術者の資格は、工業高校電気科卒業の証(あかし)として30年以上前に取得。

一度も活用することなく寝かせていた資格だ。ビル管理の経験は学生時代に1か月ほどバイトした程度。

「資格あり、経験なし」の状況だ。

外資系に勤め英語は人並み以上、海外赴任経験もあるので英語は問題なし。

「これやこれや」

博満、早速、広告にある連絡先に電話。翌週、月曜日に面接となった。

場所は東新宿。新宿から歌舞伎町の飲食店街、ホストクラブ街、ラブホ街を抜けると東新宿。

新大久保や職安通りのコリアンタウンも近い。ヤクザの事務所もいくつかある。

悪くない。

当日は、人事部長の説明後、いきなり社長面接。

後で分かったことだが、出入りの激しいこの会社、毎日、自分で面接するのが社長の方針とのこと。

社長曰く、会社の戦略として外資系企業に焦点を当てているとのこと。

30分ほどの面接で採用決定。

社員ではなく個人授業主として契約してほしいと頼んだところすぐにOKがでた。

仕事も翌週からとのこと。

サラリーマン時代に比べると半分以下の収入だが、ビル管理業界の中では良い方の給与だ。

これで少し人生が上向きになるかも、と博満。

しかし、この会社、なかなかのものであった。

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R-50 ライフデザイン:「博満、やめるってよ」(3)- 金欠病という病

2024年09月08日 10時08分24秒 | 博満やめるってよ
博満が大学講師と葬儀屋のバイトの二束のわらじを履いて3年近くなる。

大学講師の仕事の一年目は、教材作成や話す内容、授業の進め方の準備に相当時間がかかった。

以前、働いていた専門学校では「授業の準備は授業時間の十倍」と言われていた。

そのくらいやらないと良い授業にならない。

専門学校では人気のある先生の授業と人気のない先生の授業とでは、出席者数に歴然とした差が出る。

視聴率の撮れる芸人と取れない芸人のような関係だ。

そして専門学校では資格試験合格率が最終評価となる。

みんな資格に受かるためにお金を払ってきているのだ。

合格率を上げられない先生は、退場。

大学はどうだろう。

資格を取るといった目先の目標はない。

トップレベルの理系の大学ではなかったが、まじめな生徒が多く、コミュニケーション能力にやや難ありといったところ。

学生時代の自分と同じだと博満は思った。

そこで、聴くだけの授業はやめ、できるだけ参加型に。

プレゼン、チームでのディスカッションなど・・・

社会人になったときの博満のように人間関係に悩まないで済むようにしたかった。

が、それにしても収入が・・・・。

授業の準備時間も入れると経済的には成り立たない。

では、葬儀屋は?

高齢化が進み儲かるのではないかと思った葬儀屋も含めたエンディング・ビジネス業界。

確かに件数は増えているが、葬儀の規模は小さくなり家族葬が中心。

知人に聴くとまだ千葉あたりでは従来通りの地域を挙げての葬儀が行われているらしいが東京では派手な葬儀ななし。

高齢化が進みすぎて呼ぶ人がいないという。

また、葬儀を執り行う子供たちも60歳を超えており、派手な葬儀を行う経済的な力も衰えている。

葬儀屋のビジネスもネットの力で破壊されつつある。

以前は互助会にようなもので自分がなくなるときのために積み立てをしていたが、私も含めこのビジネスモデルに乗る人は今は少ない。

つまり葬儀屋に定期的に入ってくる収入がないのだ。

葬儀費用もネットでバレバレ。何百万も請求できない。

社員の給与は、私がいるビル管理業界と同じ程度。共稼ぎでないとちょっと厳しい。

中小企業診断士としては、エンディング・ビジネス業界を勉強できてよいバイトであった。

が、夜勤のバイトだけでは収入が・・・・・・

やはり、サラリーマン時代の年収に戻さないと貯金が目減りするし、そもそも倹約ができない博満。

そんなとき朝日新聞の広告欄に

「第三種電気主任技術者の資格保有者で英語堪能な人求む」の広告発見。

さて・・・・・・・

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