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戦争に対して思うこと

2013-08-07 09:33:34 | Weblog
昨日は広島原爆投下の日です。投下されてから68年。
私は原爆の日に慰霊祭に参加したことがないのですが、広島の原爆資料館に行ったことがあります。その時は大勢と一緒の中での旅行だったので時間に制限があり、ゆっくり観ることができなかった部分もあるんですが、今まで知らなかった原爆の脅威を少しではありますが感じ取る事ができました。

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小学生の時学校の図書館で「はだしのゲン」を借りて読んだ時の衝撃は激しかったです。最初は自分より年上の友達が借りて読んでいたのがきっかけだったのですが、読み始めてすぐにちょっと怖くて中々先を読むことができませんでした。

でもそのうちに、単なる「怖い本」ではなく何故かちゃんと読んでおかないといけないものなんじゃないかと思うようになり、途中からむさぼるように読んでいたのを思い出します。子供ながらに「戦争」とはどういうことかに好奇心や興味を持っていたんでしょう。また、マンガを通じて戦争というのは絶対に起こしてはいけないことなのだと学び取ることができたのかもしれません。

子供は素朴な疑問を持つものです。「戦争って何?」とか、「なんで生き物や人を殺しちゃいけないの?」とか言われたらどう答えるでしょう?答えるのが面倒な人は「辞書を引きなさい」や「そういう決まりだから」「自分で考えてごらん」などまともに答えない人もいるかもしれません。でも大人ならば、難しい問題や人間が人間として生きる根本的な問題について自分なりの考えというのを持っているべきだと思います。

今現代において私も含め戦争を体験したことのない人がこの国で大勢生きています。かろうじて私の父親が終戦直後の話をしてくれたことがありますが、小さい頃初台に暮らしていて自家製の食品を新宿まで歩いて売りに行ったとか(ヤミ市ですね)。そういう話を聞くぐらいです。

これは私の勝手な持論ですが、日本は戦争の反省から平和主義国家として歩みだし欽定憲法から民定憲法になり、軍隊も持たず(自衛隊があるにせよ)核兵器も持たない。それによって複雑で様々な問題が浮上しているとはいえ高い理想を掲げていることは誇りだと思います。でも日本で生活し、じっくり観察すると人々は本当にこの平和な(といわれる)国の中で心身共に健康で幸せな人生を送っているでしょうか。もちろん貧困で喘いでいる国よりかは国民ひとりひとりの生活水準は比較的高いのかもしれませんが、実に心貧しい人がたくさんいると思います。

でも、その多くの人たちの価値観を大きく変えたのが先の東日本大震災だったのではないでしょうか。
被害にあった地帯やその周辺のあらゆる人の人生を変え、自分にはどうすることもできない家族の死や財産の喪失、世の中の不安感、目に見えない放射線への恐怖。私の住む東京でも人々は半ばパニックになり、一国の首都がものの見事に混乱状態に陥る。

震災後、あらゆる本を読んだりして思ったことは、終戦直後の日本の復興における人々の心はなんて強かったんだろう、と新たな気持ちで感じられたことです。もちろん戦争体験したことがないだけに、その気持ちがわかるだなんておこがましいことを言うつもりは毛頭ありません。ただ戦争というもの、また世の中というものに対する感じ方が多少変わったことは事実です。

今後は今まで以上にあらゆる物の見方が変わっていくんじゃないでしょうか。
身近な問題から国同士の折衝のようなことまでが古い価値観・先入観にとらわれてしまっていては取り残されることになるかもしれません。

お盆や終戦記念日も間近に迫りました。年に一度くらいは家族や身の周りの人達と戦争や世の中のことに対してどんな意見を持っているのか子供を交えて話し合ったりする機会があっても良いとおもいます。日本はそういうことをやらなさすぎます。だから周りの大人もそういう意見が言えないのです。知識や新聞の記事から情報は一応持っているけど、自分なりの解釈、考え方を言える人は中々いませんね。そして子供の前でそんな話しませんね。
いくら「人材育成」とか「青少年の未来を考える」社会を目指そうとしたって、大人の精神が陳腐なものなら、それを見て育つ子供の精神だってちっぽけなものです。まずは大人がもうちょっとましな意見を言えるぐらい勉強したほうが良いと思います。

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