「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの山登り:小学3年生・夏休みの尾瀬散策

2017年08月01日 | 泊まりがけの山登り



 
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 だいぶ前に、7月29日と30日の連休に、下の娘を連れて尾瀬に行く計画を立てました。上の子どもたちは、複数回尾瀬に連れて行ってますが、この子は今回が初めての尾瀬となります。

 この期間の尾瀬地方の天気予報は、芳しくないものでした。と言うよりも、梅雨明けして以来、全国的にぐずついた天候が続いています。様々な予約をしていなければ、中止も考えた程でした。今回は、尾瀬夜行の電車に乗り、会津高原尾瀬口駅まで行き、バスで沼山峠バス停へ行きます。そこから尾瀬沼を目指す、どちらかと言えばハイキングコースレベルの山歩きです。

 出発日28日(金)は、21時まで教室の夏期講習を指導し、急いで帰宅して娘を連れて東武浅草駅から出発する尾瀬夜行23:55(下の画像)に乗りました。東日本橋の乗り換え時、地下鉄浅草線は人身事故で電車が遅れていて、焦りました。



 23:55の車内は満席状態で、この電車は天候によってはガラガラの時もありますので、ちょっとびっくりしました。3年生の娘は、しばらく興奮して眠れませんでしたが、やがて熟睡してしまいました。電車が会津高原駅に着いたのも、私自身気が付きませんでした。バスの出発の車内放送で起きて、準備して下車しました。

 4時20分発のバスに乗る時点では、雨は降っていませんでしたが、山に近づくにつれて、雨脚が強くなってきました。桧枝岐の会津駒ケ岳登山口で下りると運転手に告げていた乗客が、雨の状況を判断したのか、計画変更して沼山峠(尾瀬)まで向かうといった状況となりました。終点の沼山峠バス停で降りた6時10分には、かなり激しく雨が降り続いていました。



 休憩所で小学3年生に雨具を着せて、上の画像のように傘をさすスタイルで歩かせました。ただ、靴は登山靴ではありませんでしたので、濡れるのは覚悟しました。バス停から尾瀬沼まで全て木道の上を歩きます。泥状態の地面を歩くことはありません。出発してしばらくは登り道。ピークの沼山峠からは下り道が続きます。濡れた木道ですので、スリップしないように注意しながら歩きました。ただ、雨の降り方は、高層湿原に向かうにつれて、だんだんと弱くなりました。





 大江湿原では、少し時期が遅いのですがニッコウキスゲの群落が、悪天候の中で歩く人たちを楽しませていました。沼に続く幾筋かの小川の水も、勢いよく流れていました。





 子どもは、実は雨が好きなのではと思うことがあります。小学3年生は、雨の中を元気に歩いていました。





 雨の中で、周囲の風景や草花を撮影する人たちも目立ちました。夫婦・子連れ・グループなど、様々な形態で多くの方が、本来なら梅雨明けした晴天の中で尾瀬を楽しむ計画を立てたのでしょう。





 3年生は、ビジターセンターの展示を、とても興味深く観察していました。動物の剥製などは、触って感触を味わうこともできます。数種類の小動物の毛皮も置いてありました。下の画像は、テンの襟巻ですが、とても気に入っていました。下の画像を見ると、とんでもないものが首に巻き付いているという感情と、ふんわりと温かい毛の気持ち良い触感が入り乱れている様子です。

 また、上映していた映画に出て来たオコジョが大変気に入り、「かわいい」を連発。翌日、登山路を歩いている時に、オコジョが出てこないか気になってたまらないようでした。ただし、繰り返し来ている私でさえ、尾瀬でオコジョを見たことはありません。





 雨は次第にあがり、尾瀬沼周回もできそうな状況となりました。しばらく歩くと、木道が切れて水たまりや泥んこ状態の地面を歩かなければならないことが分かりました。濡れた靴で、泥の中を歩かせるのは、可愛そうだ。そんな理由で、尾瀬沼の周回は取り止め、13時にチェックインがスタートする尾瀬沼ヒュッテに入るまで、湖畔・ビジターセンター・長蔵小屋(無料休憩所)・尾瀬沼ヒュッテ周辺で時間を費やしました。



 3年生は、山小屋に泊まるのは初めてでした。この山小屋は完全個室制で、部屋番101でチェックインしてから、山小屋の中を調査するように歩きまわっていました。尾瀬沼ヒュッテには、大きな檜風呂があり、一般の入浴時間の30分前に、私たち二人だけで男風呂に入浴できるように山小屋の人が配慮してくださいました。山小屋でこんな贅沢な入浴ができるなんて天国のようだと感じながら、湯船に浸かりました。

 山小屋の中にも、様々な昆虫が入り込んでいます。それを見つけては、観察していました。大勢でいただく山小屋の食事も、新鮮な驚きがあったようです。山小屋は、とても良い経験だったと思います。ただし、便器がウオシュレットであるなど、一般的な山小屋と比べたら、旅館並みの設備ですが。



 夜中降っていた雨は、朝にはあがっていました。それでも、途中で降ってこられると困るので、予め雨具を付けて歩かせようか迷いました。しかし、尾瀬の爽快な気分が味わえるように、上の画像のように雨具を着ないで山小屋を出発。結局、天候は上向いて、バス停までの道では、太陽も顔を覗かせ雨に降られることはありませんでした。





 ニッコウキスゲの花も、時折降り注ぐ太陽の中では、色鮮やかに輝いていました。前日も、この程度の天候であったならと思わざるを得ませんでした。





 山小屋周辺には、下の画像のようにピンクのユリが咲いていました。こんなところにヒメサユリが咲いている!南会津では、ヒメサユリが咲いていることを、帰宅後に知りました。

 コオニユリ(画像)やオゼヌマアザミヒオウギアヤメなどの花が至る所に咲いていました。ただ、尾瀬沼周遊が可能であれば、もっと様々な花に出会えたことでしょう。







 大江湿原の中を真直ぐに続く木道。我が子が一人で歩いて行く後ろ姿に、複雑な感情を抱くのは私だけでしょうか。やがて沼山峠に向かって登りが始まります。時間は十分にありましたので、滑らないようにゆっくり歩くように注意しました。先を行く登山クラブのクループの一人が、大きな音を立てて転びました。あんな専門的な人さえ、スリップするのだからね。帰りに気を抜くと危ないという見本だったので、そう言って、小学3年生に注意しました。





 今回の山歩きの目的は、高層湿原の尾瀬散策と、帰りに桧枝岐で途中下車して、日帰り温泉施設「燧の湯」に入ること、まる屋で「裁ち蕎麦」を食べること、桧枝岐の山村集落をちょっと味わうことでした。こちらの方は、天候には関係ないので、実行できました。

 燧の湯(ひうちのゆ)でさっぱりとして、子どもは山歩き用服装を着替えました。ちょっと湯の温度が高いと不平を言っていましたが、温泉大好きな子ですので満足していました。下の画像は、まる屋で裁ち蕎麦を食べた後に注文した「水ゼリー」を食べている3年生。裁ち蕎麦はちょっと大人の味かなと思いましたが、とても美味しいと言いながら食べていました。





 食後、軽く雨が降り出していましたが、桧枝岐の歌舞伎舞台を見に行きました。その手前には、橋場のばんばと呼ばれる小さな社があります。もとは水神様でしたが、今では縁結び・縁切りの神様としても拝まれています。鋏が無数に奉納されていました。画像の子どもの左後ろには、とても大きな裁ちばさみがあり、右手奥には「ばんば」が鎮座しておられます。

 山奥の山村集落に、歌舞伎の舞台があること自体、とても興味深いことです。その舞台を囲むように階段状の観客席が設置されています。歌舞伎を上演するときには、この観客席で村中の人たちが酒と肴を持参して観劇するのでしょう。





 今回の山歩きは、天候はいまいちでした。その結果、尾瀬沼周回はできませんでした。けれども、小学3年生にとって、高層湿原や山小屋泊まりは、未知の領域でしたので、とても良い経験だったと思っています。ただ、やはり山歩きには、子どもでも靴には十分に配慮する必要があります。自宅には、上の子が使っていた登山靴がありました。けれども、天気予報の雨量がとても少ないことから、歩きにくい登山靴を敬遠したことが失敗でした。

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