昨夏以来の、東京である。
やって来たのは、秋葉原。
別に、電器屋にもフィギュア屋にも用事はない。
用事があったのは、この店。
担々麺の銘店「雲林坊(ゆんりんぼう)」である。
私は、東京に単身赴任していた事がある。短い間の出来事で、正直それほどいい思い出はない。
しかしその中で、衝撃のウマさの担々麺に出逢ってしまったのが、この店だった。もう辺りを漂う花椒の香りがたまらず、店の前を素通り出来ないほどだった。
住んでいた間は、月イチぐらいでは通っていただろう。
その時以来の、あの担々麺との再会。
期待に胸は躍る。なんだか、昔の恋人に逢うような胸の高鳴りを覚える。
食券を買ってカウンターに陣取る。ハネ除け用の紙エプロンを付け、準備万端。
先に、ごはんが出てくる。
韓国海苔と、味玉がトッピングされている。
ほどなくして、担々麺が着丼。
これだ。この色、この盛り付け。そして、このたまらない香ばしさ。
箸を上げてみる。
箸でスープを割った瞬間、誰かが真横でシンバルを鳴らしたかのような衝撃と共に花椒の香りが立ってくる。
…たまらない。もう、言葉は要らない。
あとは、昔の恋人と無我夢中で愛を確かめ合ったのである(笑)。
いや、単に担々麺を食っただけなのだが、私と彼女(担々麺)との間の秘め事なのでその刹那の思い出は私だけの胸にしまわせてほしい…
やって来たのは、秋葉原。
別に、電器屋にもフィギュア屋にも用事はない。
用事があったのは、この店。
担々麺の銘店「雲林坊(ゆんりんぼう)」である。
私は、東京に単身赴任していた事がある。短い間の出来事で、正直それほどいい思い出はない。
しかしその中で、衝撃のウマさの担々麺に出逢ってしまったのが、この店だった。もう辺りを漂う花椒の香りがたまらず、店の前を素通り出来ないほどだった。
住んでいた間は、月イチぐらいでは通っていただろう。
その時以来の、あの担々麺との再会。
期待に胸は躍る。なんだか、昔の恋人に逢うような胸の高鳴りを覚える。
食券を買ってカウンターに陣取る。ハネ除け用の紙エプロンを付け、準備万端。
先に、ごはんが出てくる。
韓国海苔と、味玉がトッピングされている。
ほどなくして、担々麺が着丼。
これだ。この色、この盛り付け。そして、このたまらない香ばしさ。
箸を上げてみる。
箸でスープを割った瞬間、誰かが真横でシンバルを鳴らしたかのような衝撃と共に花椒の香りが立ってくる。
…たまらない。もう、言葉は要らない。
あとは、昔の恋人と無我夢中で愛を確かめ合ったのである(笑)。
いや、単に担々麺を食っただけなのだが、私と彼女(担々麺)との間の秘め事なのでその刹那の思い出は私だけの胸にしまわせてほしい…