競馬 変わる傾向と変わらない鉄則

前週までの馬券圏内馬の血統や馬番を集計し、次週を推理します

クラスの壁にぶつかる種牡馬と超える産駒 ファスリエフ編

2013-01-16 11:51:25 | クラスの壁にぶつかる種牡馬と超える産駒

楽しみにしている栗山求さんの、「2012年種牡馬傾向を振り返る」が年明けから3回に分けて公開されました。

栗山求の血統BLOG 2012年の種牡馬傾向を振り返る

その中で第3回のダート編、1000~1300m部門にファスリエフが取り上げられています。2011年の29位(5勝)から昨年は2位(23勝)と一気に浮上しました。

私も個人的に午前中のレース、いわゆるダート未勝利戦でよく名前を見るようになったし、結構馬券にからんでいるなぁ、と感じていたのでデータを集計していたのですが、今年に入ってからファスリエフ産駒に関する印象的な、私にとっては馬券上、手痛い目にあった出来事が続けてありました。

紹介するのならこのタイミングだろうと思いましたので、栗山さんへのリスペクトを込めつつ、僭越ながらファスリエフ産駒についての補足をしたいと思います。

※△印は5番人気以内の人気馬、◯印は6番人気以上の穴馬が馬券(3着以内)に絡んでいるコース&馬場

表の見方は、例えば中山ダート1200m新馬・未勝利戦では、これまで良馬場ならば人気馬のみ馬券に絡んでいます。稍重ならば穴馬も絡んでくるので、予想の際には人気薄にまで注意を払って検討していこうと。

1/6 8R 中山ダート1200m 1000万下 タニセンジャッキー 7番人気2着

1/12 9R 中山ダート1200m 初春賞(1000万下) フルヒロボーイ 11番人気3着

1/12 12R 京都ダート1200m 1000万下 ゴッドツェッペリン 3番人気2着

上表の1000万下で、東京D1400m稍重の◯と阪神D1200m良の△は、ケージーハヤブサが昨年(それぞれ6/10◯6番人気2着、9/8△1番人気1着)に記録したものです。

また赤印はアドマイヤゴルゴミゼリコルデら、ファスリエフがまだ海外で繁殖を行なっていた頃の持ち込み馬、いわゆるマル外馬が記録しています。

マル外馬を除いたファスリエフ産駒、即ち2008年以降に、ファスリエフが日本で供用され始めて日本の肌馬から誕生した産駒で、1000万下条件で馬券に絡んだ馬は、つい2週間前までケージーハヤブサ唯1頭だったのです。それがこの2週間で一気に4頭に増えたことになります。

私の中山ダート1200mでのファスリエフ産駒の馬券戦略は次の2点でした。

  1. 500万下条件まではOK。今のところ、良馬場では新馬・未勝利、500万下条件共に、5番人気以内の産駒のみ狙い撃つ。
  2. 1000万下条件では前走4,5着の惜しい競馬で今度こそと人気になる産駒や、強い勝ち方で昇級して人気を集める産駒を消し続けることで、配当上の旨味を吸い取る。

もちろん、勢いのある種牡馬がクラスの壁を続々と突破する事は珍しいことではありません。しかし、産駒がそれぞれのクラスの壁をなかなか打ち破れない種牡馬のほうが圧倒的に多いのです。昨年までは中山ダート1200mで1000万下に出走するファスリエフ産駒は「おいしいお客さん」でした。

そもそもある種牡馬がクラスの壁を破る場合は、その産駒の中でも人気馬が初の突破口となり、次いで他の人気馬も馬券に絡むようになり、最後に穴馬がやって来て、そのクラスに定住の地を確保するというのが標準パターンです。

最初に7番人気のタニセンジャッキーが、翌週には11番人気のフルヒロボーイが馬券に絡むという突破の仕方は、ファスリエフという種牡馬の末恐ろしさを感じさせるものでした。

上記の馬券戦略は修正せざるを得ません。1000万下条件良馬場で穴馬が絡んだ以上、新馬・未勝利や500万下条件の良馬場でも、これからは穴馬にまでも気を配らなくてはならなくなるでしょう。が、今年はどこまで勝ち星を伸ばすのか、1600万下の壁も安々と超えてしまうのではないか、今後が非常に楽しみな種牡馬の1頭です。

ファスリエフ父系図 種牡馬一覧その3 ノーザンダンサー~ヌレイエフ系

※尚、私の主戦場が関東及び夏開催は新潟ですので、この話は中山、東京、新潟にプラス京都、阪神の5場でのデータ集計を元にしています。残念ながら新潟以外のローカル他場には手が回っていません。ですので、ローカル他場では既に1000万下条件で馬券に絡んでいる産駒がいるのかもしれません。ご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント欄にてご教授頂けたら幸いです。