前回エントリーで、『母父サンデーサイレンスと相性のいい種牡馬&悪い種牡馬』を調べたら面白そうと書きましたが、キングカメハメハ産駒を例にメモがてら残しておきます。
中山芝1200m外で馬券に絡んだキンカメ産駒は、2010年以降で延べ20頭いるんですが、
母父サンデー系が1頭もいないんですね。キングカメハメハのお相手ともなれば、優秀なサンデーサイレンスの娘さんが列をなすようなイメージがありますが。また、母父が非サンデー系だとしても新馬~未勝利~500万下条件ではほぼ壊滅状態です。馬体が完成していない2・3歳時や古馬になっても500万下をなかなか勝ち上がれないレベルのキンカメ産駒にとって、中山の急坂というのは相当キツくて難儀なコースなのでしょうか。
そこで他場芝1200mでの成績はどうなんだろうと調べてみると、
阪神芝1200m
中京芝1200m
京都芝1200m
函館芝1200m
東京芝1400mも参考までに
やはりキンカメ×サンデーは中山芝1200mを極端に苦手としている、と言えるんじゃないでしょうか。
もう少し詳しく見ていきましょう。
阪神芝1200m 母父サンデー1頭(新馬) 母父父サンデー6頭 馬券に絡んだ条件:新馬~1000万
※母父非サンデー系が馬券に絡んだ条件:未勝利~G2
中京芝1200m 母父サンデー1頭(500万) 母父父サンデー3頭 馬券に絡んだ条件:未勝利~500万
※母父非サンデー系が馬券に絡んだ条件:500万~G1
京都芝1200m 母父サンデー4頭 母父父サンデー1頭 馬券に絡んだ条件:未勝利~G3
函館芝1200m 母父サンデー3頭 母父父サンデー0頭 馬券に絡んだ条件:新馬~未勝利 ※人気に注目
※母父非サンデー系が馬券に絡んだ条件:新馬~G3
東京芝1400m 母父サンデー10頭 母父父サンデー2頭 馬券に絡んだ条件:新馬~G2
中山程ではないにしても、キンカメ×サンデー産駒は急坂の阪神と中京では下級条件でしか馬券に絡めません。そして、この2場とも母父サンデーより母父父サンデーのほうが成績を上げているというのも見逃せないポイントです。京都、東京1400mと比べれば一目瞭然ですね。
キンカメ×サンデー産駒が下級条件でしか馬券に絡めない阪神、中京、函館では、母父非サンデー系を含めても穴馬(6番人気以下)の激走がほとんど期待できないのも馬券の組み立てに役に立つかと思います。
普段コース形状を考える際には中山と中京と阪神を急坂のある競馬場と考えるでしょう。が、キンカメ産駒にとっては中山と中京&阪神の間に見えない大きな壁があるのかもしれません。
もしもロードカナロアが美浦の所属だったら、もしもデビュー2戦目にジュニアCを選ばずに、無難に中山芝1200mの500万下条件レースを選択していたらと夢想するとゾッとします。現に安田師はデビューからシルクロードSまでの8戦中、2戦目を除いては小倉と京都の平坦コースしか使っていないんですね。当時の記憶が曖昧なのですが、若い頃のロードカナロアは腰が甘いというような陣営のコメントはあったのでしょうか。とにかく3歳時にじっくりと大切に育てられたことで、ロードカナロアの全能力が開花したと言えるのだろうと思います。改めて安田師には感謝したいですね。
キングカメハメハは今年は無事に種付けを終了したのかな?体調の問題がなければ、あと10年弱くらいは種牡馬生を送れるのでしょう。果たしてこの傾向を覆す産駒を誕生させることが出来るのか、注目していきたいと思います。
最後にクラスの壁を
※△印は5番人気以内の人気馬、◯印は6番人気以上の穴馬が馬券(3着以内)に絡んでいるコース&馬場。
※集計期間は2010年~2014/6/22現在。