パラグアイ０―０日本（ＰＫ５―３）──両チームのスタイルの違いが明確に見られた試合だった。
パラグアイがボールを動かしながら、攻め口をうかがってきたのに対し、日本はけって、走って、頑張って、というサッカー。
後半に入り、パラグアイは左サイドに起点を置いて攻める姿勢を示し、戦い方を途中で変えられるところを見せたが、日本には最後までそうした変化がなかった。
大会を通し、日本はアフリカ、欧州、南米と、スタイルの異なる相手と４試合し、健闘を見せた。
確かに見事だったが、この試合では、細かいジャブを打ってくるような南米勢らしい攻撃がボディーブローのように効き、苦しめられた。
本田も頑張ってはいたが、例えば前半に相手ゴール前で２対１になった場面で、大久保へのパスでも、自らの突破でもなく、あっさりシュートを打ってしまうなど、技術と判断力をもう少し上げないとベスト８に行けないことを象徴的に示していた。
結局、ＰＫ戦で勝負は決まったが、これは、ボールを運んでいくチームと、守ってけってというチームとをサッカーの神様が比べて、より味のある方に判定勝ちというジャッジを下したということではなかろうか。
今回の日本の予想外の奮闘を喜ぶだけでなく、４年後へ向けて、さらに上を目指すにはどうすればいいのかを我々も大いに議論していくことがＷ杯の楽しみだし、それが熱い戦いを見せてくれた日本代表へのエールにもなるだろう。
「けって、走って、頑張って」に限界…李国秀の目
日本代表 ニュース ワールドカップ2010 YOMIURI ONLINE（読売新聞）
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