本願寺月光蟲です。
アイドルの時代ですね。
渋谷にてBiS階段を観てきました。
レコ発でもあったしニコ生でも放送されてましたね。
アイドル好きな方に非常階段付近の話を書いておきますね。
BiS好きな方は「非常階段?」「広重?」からはじまってネットで検索したことだと思います。
ウィキペディアとかアマゾンのレビュー、アングラ音楽の話を書いてるブログ等適当にまわったことと思いますが「あのノイズが何故ビスとやってるの?」という疑問があるかもしれないな。
私は逆にビスの事はあまり知りませんでした(嫌いとかでなく、アンテナの問題)
非常階段の何が凄いのか?何故ビスとやるのか?等もう少し噛み砕いて書いてみたいと思います。
「ノイズだけじゃん」「音楽?」「なんかわからんけど凄いんでしょ?」と思ってる方が多数だと思うので。
ことわっておきますが、私は非常階段とは知り合いでもないし、憶測ってか私なりの意見ですのでそこはご注意を。
ただのアングラ系ロックが好きなだけの人です。
非常階段の歴史はウィキにのってると思いますが違う視点からビスのお客さんに説明したく。
ロックというよりも音楽の要素っていうのは「メロディ」「リズム」「ハーモニー」です。
この3つがあって音楽という定義になります。
人間の歴史を辿ると人類誕生の頃から音楽は存在していて、人類が出てくる以前にも「音」というものは存在してるわけです。
元々音楽の歴史って「雨降れ雨降れ」から始まってるんですよね。
儀式だのまつりだの。
ですがこのリズム、ハーモニー、メロディは誰が発明したのかわからないしそんなことはわかっても無意味です。
人類の歴史とともに音楽は成長してきましたが、ぶっちゃけ音楽と言うのはパズルなわけです。
パズルの組み合わせをしているだけで、ほんとのオリジナルというものは存在しません。
何かしら、誰かしら影響を受けてるわけでクラシックの時代ですら音階限界説はあったんですよ。
ロックも演歌もjポップも思想の違いでしかなくて、音階はたえず使いまわしです。
パズルを完成させるのが作曲という作業です。
で、非常階段の場合、確かに「根本的には過去同じような事をやってた連中がいる」というのはあるでしょうが、ロックという枠の中でただノイズを出し、それを表現とし、それを発表したわけです。
「音楽なのか?」と言う意見が多いかもですが、「譜面に起こせない音楽」「アドリブのみ」というのは音楽の中では「あり」になります。
強引な言い方をすると意識してやってるかと思います。
ノイズにも実はジャンル形成されていまして、非常階段のノイズは「ハーシュ系ノイズバンド」という事になってます。
ようは耳をふさぎたくなるような爆音ノイズ、これをハーシュノイズと言います。
「演奏じゃないじゃん?」と思う方もいるし認めたくない人も多いのは当たり前です。
それは先ほど言った音楽の定義である「リズム」「メロディ」「ハーモニー」がないからです。
だが、これを意識して壊してるところがポイントです。
世の中、実はノイズバンドは星の数ほどいます。
今現在の地下アイドルと同じ位いるはずです。
その中で認められるもの、認められないものが出てきます
非常階段の場合音楽の定義をわかっていつつ「崩した」というのが最大のポイントかと思います。
そして何より世界でも初めてそれを実践したというのがでかいんです。(厳密にいえば先ほど言ったように過去同じような事をやってた人がいるかもしれません)
しかもね、大事なのは「最初にやったから」ではなくて、たかがノイズとか思っていても数々のノイズバンドを聴いてればそのノイズを比べれる耳になっていくんですよ。
ノイズが誰でもできるモノであるとするならば、非常階段は古いだけで終わっているはずです。
だが非常階段の場合、その「崩す行為(ノイズ)」を延々やってきて辞めなかったのもポイントです。
そして何より、「こういうやりかたもあるんだぞ」という姿勢をステージで見せてきたのが大きいんです。
アイドルでもそうだと思うのですが、表現というモノで一番むつかしいのはお金の問題でもなく、名声でもなく、踊りでもなく、音楽でもルックスでもない。
本当に大事なのは、
辞めない事
というのが大事ですよね?
これ、実はものすごくしんどいはず。「そんなの当たり前じゃん」と思ってるかもですがコレ実は難しいってか、無理。
まわりの表現者、まわりのアイドル、見渡してみてください。
「一生頑張る」と言いつつ結局辞めるやつが大半でしょ?
それだけ「辞めない事」ってのはむつかしいんですよ。
ノイズというアングラ最北端な表現を最初にやり、なおかつ辞めななかった事、そして「崩した音楽」の仲間&後輩達を集め作品をリリースした事、ここが非常階段の功績なのですよ。
「続けただけ」でもないし。
アイドル好きな方ではじめて非常階段を生で観た方が多数だと思いますが、最初「うるせえな」とか思っててもそのうち、眠くなる人、興奮してる人と極端な結果になってると思います。
音というものは周波数で表せるわけですが、あの轟音の中にもたまに眠くなる周波数になっている場合もあるからだし、その反面人間の耳で捉えられるギリギリの周波数も含まれるのでうるさいだけでなく、催眠効果に近いものもあります。
そして何より、ここはどうしても説明しにくいんだけど、非常階段のノイズは非常階段にしか出せないノイズなんですよ。
ビスがビスでしか成り立たないように、非常階段も同じなんですよ。
非常階段の場合、アングラでいて年齢も行ってるわけですよね?それなのにいまだにアイドルとコラボする、この姿勢もポイント。
アングラの人ってアイドルとかバカにするのがインテリとか勘違いしてますからね。
非常階段もぶっちゃけ、アイドルと組んだことに対してアンチが出て来ているようです。
だが、叩かれる事よりも「新しい試み」をするってのが素晴らしく思います。
非常階段が何故アングラ界隈で有名で、しかもノイズというものがわからなかった若い方にわかってほしく書いてみただけです。
コメント等はいらない。読み逃げ問題なし。ネットは読み逃げ当たり前だし。
ただ、非常階段を今より少し知ってればビス階段もさらに面白く見えると思います。