オシロ、発振器、ミリバルの次に欲しくなるのがブリッジです。この機器は万能ブリッジと呼ばれたり、ユニヴァーサルブリッジと呼ばれたりして、一見オールマイティにも見えますが、実際は極大、極少のインピーダンスを測るのには向きません。即ち低抵抗はケルビンブリッジ(わが国ではダブルブリッジと呼ぶ習慣か?)やミリオームメーターが向き、高抵抗は高抵抗計、高周波に使うLはQメーターの領域で、1000マイクロを超える大容量ケミコンは専用の測定器のほうが向くと言った具合です。ディジタル式のほうが圧倒的に便利ですが、安くはなく、トラぶったときは手に余り、またいろいろアナログのほうが良いケースが有るので、オシロ、発振器、ミリバルの次に絶対確保しておきたい測定器です。
分解能を言えば、桁数の多いのが良いようにも思えますが、実際には米国ジェネラルラジオ社の古い古い型のようなワンダイアルで不足を覚えることは稀です。だいたいLやCの値の正確な値が必要とされるケースは多くは無いのです。
一般的に言うと、業務用(かつての)のものは太いターミナルが何本も出ていて、外部入力、外部アンプの接続が容易です。この点がローコストのものの不満な点であります。
LCRブリッジを単にディジタルにしたものではなく、若干異なる測定原理で構成されています。
横河BVZ103
古典的な風貌で大変に貫禄が有り、ブリッジの王様の感じがあります。初心者には向きません。動かなくても高額になります。
横河BVZ13
後述のYHP4255Aと同じものです。
YHP4255A
かなり古典的な風貌で学生実験に好適と言った観があります。初心者には向かず、二台目、三台目のブリッジです。
YHP4260A
名器と言われた機器です。分解能は3桁ですが、実際はこれで十分で不足を感じることはありません。非常に便利な機器です。DまたはQを与えるかなり大型のポテンショメータ(平たく言えばヴォリューム)が切れてるものが少なくなく、同じものへの交換は事実上不可能なので、ノークレームノーリターンと謳う相手からはなかなか買いきれません。
YHP4265A
手提げ型の使いやすい機器です。棚において使うには向きません。
YHP4262A
ディジタル式で文句なしに使いやすいです。価格は高騰しやすく、なにぶんにも古いのでトラブったときは面倒です。
デリカM6他同社のミニブリッジ
M6はワンタッチでトランスの巻数比が測れます。小型軽量が大きなメリットですが、小型軽量であるが故の不便もあります。最初に持つブリッジとして良く、大変信頼出来るメーカーです。
ヒースキット
能動素子は電池管ですが、入手には困りません。キットなので内部は安っぽいですが、それでも無いのとくらべたら大違いです。すべて測定器は無いのと比べれば大違いなのです。
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