(概説)現在はKENWOODという社名は無くなってTEXIOという聞き慣れない名前に替わっています。このシリーズはオシロを扱い慣れた人には食い足りないものの、オーディオ用として見た場合には独特の便利な機能が有り、そのためも有ってか、ヴァージョンを替えつつ相当ロングセラーでした。オーディオ用に特化したオシロで二信号を上下、及び水平に表示出来、その位相差も同時に表示出来るという便利な機能が有ります。性能はプアですが、オーディオに限定するならこれで不満を感ずることは恐らく無いでしょう。
(仕様)5Mhz 5mV。全ての突起を含むサイズ/重量: 26W 21H 43D 8Kg
オーディオ測定の本は少なくなってしまった。アンプ製作の単行本でも測定について触れてるものは少ない。時勢なので嘆いても仕方が無い。
こういう本の品揃えが一番豊富なのは、神田神保町の明倫館だ。古い古い本が意外に高価だが、結構競争相手がいるので、買わないで帰ると次に行ったときはまず無くなっている。店頭で長く読んでもいられないので、取りあえずは買って帰る。気に入らなかったときオークションで売ろうとするとかなり安くなるが、そこらへんは貯め込むよりはマシと考える。
以下の本の大部分が入手困難だが、出品されたら入札を推奨する。下記以外にも読んでいるが格別の記憶は無い。
それぞれの著に関する記述は至って簡略だが、本というのは読む人の、知識、興味の方面、問題意識等によって益する度合いが全く違うので、名著と言われてるものでも、人によっては平凡な本と受け取られる場合が多いからだ。とにかくいろいろ読んでみて、詰まらないと思ったら売却を考えるのが良い。
オーディオ用測定器と測定技術 加銅鉄平著 誠文堂新光社
読んでないので書評を書く立場にないが、類書が少ないので取り上げざるを得ない。現在、測定について書かれたごく僅かな本の中の一冊。測定の重要性を語る人も今では加銅氏だけか!
テスターからはじめるオーディオアンプ測定法 加銅鉄平著 誠文堂新光社
同上。
オーディオ用測定器 中林忠志著 誠文堂新光社
真空管による自作測定器の本、作る気が無くても参考になる。一冊目をボロボロにし、二冊目を買った。かなりの好著。
オシロスコープの設計と取り扱い 藤巻安次著 誠文堂新光社
真空管オシロの測定技術の本。かなりの好著。
シンクロスコープ入門 藤巻安次著 誠文堂新光社
真空管オシロの解説本。好著。
オーディオ回路とその測定 島田公明著 日本放送出版協会
位相に関する記述が長大で数学や物理が嫌いな人には向かない。以前この本を薦めた相手から退屈で良い本ではないとこきおろされた。でも良い本だ。まぁまぁ手に入る。
オーディオ測定調整マニュアル 山川正光著 オーム社
平易な好著だが入手困難。
スペクトラムアナライザーの全て 上村銑十郎著 ラジオ技術社
入手は困難。名著。
波形観測 ソニー・テクトロニクス編 ラジオ技術社
テクトロニクスの技術者が書いた本。たまにヤフオクに出る。名著。
パワーアンプの設計と製作 武末数馬著 ラジオ技術社
第19章 試験及び特性測定 アンプ製作の本で測定に触れたものは少ないが、こういう本としては珍しく詳しい記載が有る。入手はかなりの出費を覚悟しなければならない。すこぶる付きの名著。
アンプの本はこれと浅野氏の本が双璧と思う。浅野氏が60歳代で亡くなられたのは残念でならない。
実際はトリオのCO-50と同じ。垂直が6AU6が1本、水平も6AU6が1本。それぞれシングルエンドだから歪が多い。6AU6の負荷抵抗は80KΩだからF特もかなり悪い。入力はカソードフォロアーになっていないから、ボリュームの角度でF特が変わってしまう。完動であってもいわゆるハシゴ型と言われる歪が有る。波形が右に行くにつれ詰まってしまう現象だ。時折ヤフオクにこれとCO-50が出て来るがちゃんと動作することは殆ど無い。ただし、コンデンサーを替えればほぼ直るのでコストは掛らない。
こんなものですら、無いよりはよほどマシだ。私にとって測定器無しでアンプを作る等は信じ難い行為だ。
トリオのCO50はそこそこカッコヨク出来た製品なので、修理して飾るには良いかも。
ヤフオクによく出てくるオシロ。外見がよく似た557に対し、こちらはトリガー掃引方式(リタイアした技術者がよく言い、今は死語になりつつあるいわゆるシンクロ)になっていて、やや高級に出来ている。
かなり古い設計で、ブラウン管は5UP1Fだ。このCRTは古典的なモノで非常に感度が悪い。真空管で言うと、50とか845みたいなものと思えばよい。そこで水平及び垂直の偏向には大きな電圧が要るのでどうしても真空管を使う。その為だけと言うのでもないが、故障が多くなるのは不可避だ。だいたい球と石が混在の測定器は故障が多いと考えて良い。
修理というのも出来なくはない。ダメになるところはほぼ決まっている。だが帯域は狭く感度も悪い。何の為に直すのか、直して使うのか? というのが有る。となるとやるだけ馬鹿馬鹿しい。かと言ってバラしてオシシイ部品が取れるのかといえば2Kgくらいのたいしたことないパワートランスと使い込んだ真空管が僅か、といったところ。
動作しますと書いてない場合は、まず、故障と考えていたほうが無難だ。今まで二台買ったがどちらも不動品だった。価格1000円でも運賃入れれば合計2500円くらいになる。そこら辺りはよく考えて下さい。
7Mhz 20mV
全ての突起を含むサイズ/重量 21w 30h 45d 11Kg
私がオーディオ以外の機器にのめり込む切っ掛けとなった機械。他に米国ナショナル社のFRR59Aも忘れられない。585Aは真空管で85Mhzの帯域を実現したもので、これが何で困難なのかと言えば、DCから85Mhzまでを増幅しなければならないからだ。本機は分布増幅器と呼ぶもので広帯域を実現しているが、ここだけで真空管(双三極管)を15本使っている。そのコンストラクションの見事さは真空管オシロの王者と呼ぶに相応しかった。国産の高級オシロに多大の影響を与えたが、本家はやはり素晴らしい。
また、特筆すべきは美しく細い輝線だった。テクトロのオシロの歴史で輝線が最も太かったのは465Bだろうが、この機種の輝線の美しさは対極を成すものだった。
真空管を約八十本使用するわけだから当然故障も多い。そこで当時のテクトロに有った思想は、オシロはサービス性に優れたものでなければならないということで、その為にはときとして性能をも犠牲にするという考え方だったらしい。
米国には当時の思い入れを持つコレクターが少なからず健在で、そういうホームページもある。
確かに思い入れの強さは私とてさほど劣るつもりは無いが、機械と言うのはやはり動いてナンボのものと思う。独特の熟練を要する使いにくさがかえって気持ちをそそるが、なんと言っても過去のものである。
OLD SOLDIERS NEVER DIE,THEY JUST FADE AWAY.
ヤフーオークションで落札したもの。とても動作するとは思えなかったが、いろいろやってるうちにどうにか動くようになった。残光性ストレージであるが、スペアナのユニットを入れてよいかどうかは分らない。ご存知の方は教えて下さい。
今までの経験から言うと、HPやTEKのものは真空管式でも動作するものが多かった気がする。国産のものはダメな場合が多かった。国産の管球式はタバコのヤニがベットリというものが少なくなく、使われる環境において米国製はそれなりに気を遣われたのかなぁという気もする。
(概説)有名でよく売れた400シリーズの後の世代の機種だ。100Mhzで、テクトロで、CRTの程度が良く完動品でも、3万円を超えることはなくなった。本機は本来は外れない蓋があって持ち運ぶためのものだが、棚に置くには蓋が邪魔して使いにくいので、蓋を外してしまった。ついでに蝶番のようなものも削り取ってしまった。要は自分にとって使いやすければ良いのだ。
>HP 54112D ディジタルオシロ
私が初めて入手したディジタルオシロでした。今まで見た中で一番 貫禄の有る オシロでしたが、その巨大さ、ファンのうるさいのに閉口し二年くらいで手放しました。今では多分3万円もしないで入手出来ると思います。まだまだ高性能と呼べる機械です。アマチュアが家庭で使うのにはチョットー???。
-->
私が初めて入手したディジタルオシロでした。今まで見た中で一番 貫禄の有る オシロでしたが、その巨大さ、ファンのうるさいのに閉口し二年くらいで手放しました。今では多分3万円もしないで入手出来ると思います。まだまだ高性能と呼べる機械です。アマチュアが家庭で使うのにはチョットー???。
(概説)IBMのサービスマン用に初めて飛行機に持ち込めるサイズにしたというオシロです。4Mhz/10mV 1957年の製造で、小さな筐体にもかかわらず40本の真空管が使われ、ほぼ完動に近いのには驚きます。省エネには逆行しますが、これから冬に向かうので暖まりながら使えます。
タケダとなっているが、実際はフィリップスが製造したもの。古いフィリップスのオシロはこれ以外のものでも大変良く出きていて、使った人は多分ファンになっていると思う。日本製はテクトロと設計が殆ど同じだが、フィリップスはさすがに一味違う。ワイアーが行き来しない組み立て、V軸が1-2-5のステップになっていてバリアブルが無い、VHではなく、YXの表示になってる、V軸は50Vのレンジが有るなどいろいろ特徴が有る。非常に気に入ってるオシロ。
ツマミは東亜電波ソックリだが、アチラがコチラを真似るワケは無いので、コチラが真似たのだ。