オーディオ測定、オーディオ用測定器の解説

 測定器と、他は過去に学んだことへのコメント。

シバソク CR-5E 歪率計

2011年11月14日 | 測定器


シバソク CR-5E 歪率計

 私が二番目に入手した歪率計。70歳以上の人では わいりつけい と呼ぶ人もいる。実に大きくて立派なバリコンを使い、1.5オクターブの周波数を二十回転のダイヤルメカで動かす、それはそれはよく出来た機械だった。輝くバリコンケースや精巧なギアメカ、プロフェッショナルによる分りやすく合理的な組み立て等は、感嘆措く能はざる 趣が有った。

 然し、然しである。そもそもCR発振器の周波数はフラフラと安定しないもので、歪率計自身のフィルターアンプも温度特性等から、ディップ周波数が微妙に動くのである。歪率が低い場合はディップに合わせてもすぐ漂動するので、ダイヤルから手を離せない。それでも真空管アンプは歪が多かったから十分実用になった。

 自動歪率計に慣れてしまった現代人からみれば、“殆ど実用にならない”というのが率直なところだ。

 こういう機械でさんざん苦労したあと、自動式に出会ったときは呆気にとられるほどだった。







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HP 334A 歪率計

2011年11月01日 | 測定器
HP/334A 自動歪率計


(概説)古い古いフルスケール0.1%の歪率計で、当今の歪率計によく見られる発振器内蔵ではありません。と言ってもなかなか捨てがたい特長が有り、まずその一つは入力抵抗が1MΩあるということです。真空管回路で出力段以外を測りたいような場合は入力抵抗の高い旧式のものでないと困るので、タマをやる人には好適でしょう。

 また、ミリバルとしての帯域が少々広いのも有り難く、結局タマしかやらない人なら今でも買って損は無いと思います。自動の効きはなかなかスムーズです。






 


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GR 1840-A オーディオパワー計

2011年11月01日 | 測定器

ジェネラルラジオ 1840-A パワー計


(概説)米国のeBayに登場する低周波のパワー計です。こういうものとしては軍用のものがよく知られていますが、あちらは最大5Wで、こちらは最大20W、インピーダンスのレンジもこちらが多いです。ただ、最大パワーは外付け抵抗の利用に拠りいくらでも拡大できます。

 私の場合出力を測るよりも出力インピーダンスの測定に便利にしています。

 無論こんなものを使わなくても抵抗箱とミリバルを使えば測定は可能ですが、何事によらず専用の測定器があるというのは便利なものであります。

 
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MARCONI TF2162 600Ωアッテネーター

2011年11月01日 | 測定器

MARCONI TF2162 600Ωアッテネーター


(概説)英国の老舗マルコーニの製品でなかなかかっこいいです。マルコーニの製品は英国のオークション以外では買うことが困難です。



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HP 3575A ゲインフェーズメーター

2011年11月01日 | 測定器

HP 3575A ゲインフェーズメーター


(概説)二つの信号のゲインと位相差を同時に(片方ずつしか出来ないタイプもあるが本機はオプション付きのヴァージョン)見られるという有り難い測定器です。増幅器というのは入力と出力の位相が180度回るところでゲインが無くなっていれば発振しないというわけで、これは勿論オシロで見ることも出来ますが、オシロでの観測による位相回転はなんともボンヤリしたものなので、ここは一つきっちり見たい、と言うようなときはこれが便利です。結構入手は難しいものの一つです。当今はゲインと位相、更にはインピーダンスの変動も見られる機器がアジレントから出ておりまして、無論欲しいとは思うのですが、ああいう超重量級の機械は なかなかおいそれとは手をだせないものです。もっとも、本音を言えば重いからではなく XXXが無いからというだけの話ですがね。


 帯域が1Hz~13Mhz有るというかなりのスグレモノです。

 
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PAR  124  LOCK IN AMP

2011年11月01日 | 測定器

PAR124  LOCK IN AMP 


(概説)SNが極端に悪く、場合によっては求める信号よりもノイズのほうが大きいような場合もあるが、そういう場合に活躍する機械で、国産ではNFしか作っていない。アナログ式では最高の機械だった。






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シバソク 870 発振器付歪率計

2011年11月01日 | 測定器



シバソク 870 発振器付歪率計


  昔よくジャンク屋に出ていた発振器付歪率計。発振器の周波数とフィルターアンプの周波数が連動する仕掛けになっていて、便利な機械だった。

 ところが、長期の使用によって、二つの周波数はズレて来るのである。ズレを調整するようになってはいるが、それでカバーし切れなくなる。

 そうなったら面倒だ。実際にジャンク屋に並んでいるのはそんなふうにズレてしまってる機械も少なくなかった。

  意外に小さくない機械なのでひっくり返しひっくり返しての修理が厄介だ。結局めんどくさくなって出ていても買わないようになってしまった。

 

       完動品なら非常に使いやすい機器ではある。

 


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HEATHKIT IM-58 歪率計

2011年11月01日 | 測定器

HEATHKIT IM-58 歪率計


(概説)最少歪レンジ1%の歪率計でヤフオクで入手したものです。写真で見た感じが綺麗だったので買いましたが、なんと真空管が全て抜き取られていたのにはタマゲました。(その説明は無かった)。価格を考慮すれば格別の不満も無いので出品者には苦情を言っておりません。オークションではとにかく価格が全てです。価格と品質は不即不離のもので、価格を離れて悪評を言う等は論外です。

 話は戻ります。ヒースキットはキットだけあってどの機種でもその安っぽさはたいしたものですが、不思議とアマチュアライクで親しみ易さが有ります。さて、自動式でない歪率計は自動式の使用感を知った後では実用にならないと思えるほどですが、XY方式を使えば自動式である必要は無いほど素早く使えるものです。それにタマのアンプならそんな低い歪にもならないので、こんな機械でも使えないことはありません。


 何度も強調することですが、どんなお粗末な測定器でも無いのと比べたら大違いです。

 
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