59年の時を経て、父の功績に触れる瞬間

11月13日（火）
先週までのポカポカ陽気から今週は一気に寒気が押し寄せて肌寒い気温になりそうです。
皆さん、体調管理には十分お気をつけください。

そんな今日は、紅葉がきれいな所へ現場調査にお伺いしました。



地元のお祭りをつかさどる拠点となり、今ではヨガなども定期的に行われている木造平屋の大空間です。



老朽化から設備も使いずらくなり、女性の方でも快適にご利用しやすくするためのリノベーションのご提案です。

まずは、現況図面を作るための採寸作業です。
全体の間取寸法から、構造材一本一本に至るまでできるだけ細かく採寸させていただきました。

床のレベルや、柱の傾きなども計測しましたが、ほぼ問題のない数値です。

屋根裏に上がると、どっしりとした全長12ｍを超えるトラスの合掌がしっかりと大空間の屋根を支えています。



この建物が建てられたときに、クレーンも入らないこの場所で、これだけの構造物をどうやって建てたのか？
すべて人力で、おそらく滑車などを駆使して建てたものだと思いますが、現代の職人には考えられないものだと思います。

建築という仕事に感謝

実はこの建物、私が生まれる前に、私の父親が手掛けたものです。



御幣には昭和三四年七月二九日上棟と記されています。



「施工　藤原工務店」

今から59年前に今は亡き父親の手で設計され建築された建物を、時を経て私がリノベーションをお手伝いさせていただけるのは、建築という仕事の醍醐味というか、建築士冥利につきることだと感謝しています。

天国の父から怒られないように私の建築士人生をかけて取り組みたいと思います。





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