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巡礼の旅(お遍路&スペイン サンティアゴデコンポステーラ馬巡礼)

当初四国遍路にフォーカスしていましたが、今後巡礼に範囲を広げました。

身延往還 身延巡礼道(二日目 羽衣から敬慎院&奥の院)

2013年11月07日 | 日記

二日目

朝窓を開けると空は雲に覆われ、路面は湿っています。 天気予報は台風一過でしばらく晴天という話でしたが、秋の空はなんとかとやら、もう雨がやってきたようです。 これも修行の一つ、雨の中なら暑くないから登りやすいかもしれません。

橋を渡るとそこに鳥居があり登り口です。 10台くらいの車が止まっています。 昨日

敬慎院に登った人たちの車です。 

約4時間から5時間の登りです。 途中に神力坊、肝心坊、中適坊、晴雲坊と1時間間隔で休憩所を兼ねた坊が配置されており、無理をしなければ安全に参詣できる登山道(参詣道)です。 今日は平日という事もあり、最初の神力坊は開いていましたが、それ以降の坊は人が居る気配はありますが、お店を開いていませんでした。 8時半に登りだして、直ぐに敬慎院から下ってきた人がいます。 結構速いです。 聞くと昨日の敬慎院には20人ぐらい泊りがあったそうです。 肝心坊あたりで前を登っている人を見つけましたが何か変。 聞いてみると修理で上がっている業者の方でした。 山登り経験無し、お昼は登ればなんとかなるだろうと何も無し、飴等もなし、水はペットボトルを飲みきったのでさっきの肝心坊のトイレに水が流れていたのでそれを入れてきた。 もう肝心坊から点在するベンチがあるたびに休憩しています。 あとどのくらいでしょうかね?と聞かれました。

これはやばい、やばい。 今日は登っている人も少ないし、敬慎院まで連れていこう。

もう足元がおぼつかない感じでした。 話をしたり、飴を食べながら気を紛らわせながら、ペースを乱さないようでもゆっくりと歩みを進めます。 11時ごろには晴雲坊を過ぎたあたりで、体力が限界にきたようでますます足元がおぼつかなくなってきました。 幸い後から登ってきた信者が追い越していくので、敬慎院に業者の人は面倒みて連れていきますという伝言をお願いして、ここは無理して敬慎院まで強行するより、暖かい昼食にしましょう。 幸い今回は七面山山頂でコーヒーを楽しもうとバーナーを持参しています。 最初に暖かいコーヒー、次にカップめん、そしてインスタント味噌汁にご飯を入れたおじやと温まる食事を1時間かけてゆっくり食べてもらうと、無口に鳴りがちだった口がまたすこし元気を取り戻してきました。 これなら大丈夫でしょう。 

ここから1時間やっと敬慎院入り口に到着。 鐘を鳴らして本来はすこし登って随身門から敬慎院に入るのが正しいルートなのでしょうが、鐘楼から左回りの平坦な道を歩いて敬慎院到着。 お坊さんたちが皆さん到着を待ちかねていたようです。 業者の方は暖かな大やかんのかかった暖炉に直ぐ連れて行かれて休憩。 彼にはこれから3時間あまりの修理作業があります。 ご苦労様

私達は食料を食べきったし、雨も降っているので七面山山頂に行くのは今回はやめにして、奥の院まで片道約20分の散策に行くことにしました。

軽自動車(ここは山の上なのできっとヘリであげたのでしょう。 ナンバーのない軽自動車が敬慎院と奥の院を走っています) が走れるいい道を少し下ると左手に二の池 奥に社とお堂があります。 水溜りを避けてそこまでお参り。

 

 

それから程なく奥の院。 奥の院にはちゃんとしたお堂と宿泊できる施設があります。 お坊さんからどうぞ本堂に上がって下さいと薦められてお参り。 日蓮宗だから般若心経ではないし、観音経でもないかな、結局四弘誓願文を唱えることにしました。

 

その後奥の院前にある大きな岩 影嚮石(ようごうせき)の周りを一回りしました。 次回は敬慎院に泊まるのではなくこの奥の院に泊まるのもいいかもしれない。

 

 

 

雨に濡れた道を再び敬慎院まで戻り、お風呂、食事、夕方のお勤めです。

食事後に業者の方がお坊さんに連れられて部屋までご挨拶に来られ、明日の下りも同行したいとの事、山慣れていないみたいですので快諾。

以前来た時は夕方のお勤めだけだったと記憶していたのですが、夕方のお勤め前にご開帳があり七面大明神のお姿を拝見する事ができました。 夕方のお勤めは私達二人と千葉から来た70代ぐらいのお寺の上人夫妻(日蓮宗では住職のことを上人というみたい)だけでした。

終わった後に敬慎院に寺宝を見せて頂きました。 多分上人夫妻に見せるのが主で私達はいい機会に便乗できたようです。 本堂横にある寺宝のなかで驚いたのは、七面大明神にはこのような縁起が伝わっています。「昔日蓮聖人が身延山で説法をしている時に若い女性に身を変えて説法を聞いていたそうです。 日蓮聖人が一滴の水を与えると「私は七面山の龍で身延山の鬼門を守っている」と話して七面山に飛び去っていったそうです。」 龍の爪があるんです。 本物、偽物、そういう話ではなく、寺宝です。いい体験をしました。

 


一日目 身延山から赤沢宿を経て七面山登山口(羽衣)まで

2013年11月04日 | 日記

一日目

始発の電車に乗り3時間、普通電車を乗り継いで身延駅に到着。 駅前には身延山が経営するスクールバスと暇そうなタクシー運転者が二、三人 待つこと数分で身延山行きのバスがやってきました。 乗客は3人、バスは総門の下を潜って終点に到着。また朝早く、山登り姿の私達はお客にならないとみたのか、お店の人も準備で声もかけてきません。 お店を過ぎると大きな三門の前、向かい側にトイレと観光案内所があります。 ここで観光案内を貰い久遠寺観光のプランを練ります。 

 

久遠寺本堂には三つのルートがあり、男坂、女坂、そして真っ直ぐの階段 菩提梯 287段(高低差104m)があります。 菩提梯の上がり口には日蓮聖人を身延に招いた南部(波木井)実長の石像があります。 

 

104mを一気に上がる階段が登りついた先には五重塔。本堂は外陣まで入って拝むことができます。 ご朱印を貰ってから本堂横の遊歩道を歩くと左手に大きな駐車場。そうかみんなはここまで車で来て参拝していたんだ。 汗だらけになっているのは私達だけの理由がわかりました。  

 

 

 

ロープウェイは全長1,665m、高低差763mを7分で一気に登ります。 今日は赤沢宿に陽のある内に着きたいので文明の利器を使います。 

 

 

頂上には奥之院思親閣があり、さらに思親閣の隣には釈迦如来の像があり、双方にこれからの無事をお願いしてハイキング道に入ります。 ハイキング道に入ると今までの喧騒はどこにいったのか誰一人いません。 結局この日は十万部寺で林道に下る車をみた以外赤沢宿まで誰にも会いませんでした。 道は奥之院思親閣の荷揚げに使っているのか、簡易舗装されており、軽トラックが登れるような道ですので、歩くには何も苦労しません。 程なく感井坊到着。 この日は誰もいない廃坊のような感じでした。 左の道はここから三門に下るのでそこそこいいのですが、赤沢宿は感井坊の横を抜けて林の中の崩れた林道に入ります。 車は通れないけど、山道ではないので歩きやすく山の中腹を巻くようにつけられて道をたどるとそこは十万部寺。

 

ここのお寺は道が建物の真ん中を抜けるようになっており、右と左にそれぞれお堂がある構造をしています。 人が住んでいる様子があるのですが、今日は人の気配はありません。 週末などは里から人があがってくるのかもしれません。 そろそろお昼時。 境内にはいい場所がなかったので、30mほど下ったところに大きな十万部寺の駐車場があります。

ここで荷物を広げて持参したお昼を食べる事にしました。

食事中に普通のセダンが十万部寺の方向から駐車場を通り過ぎて赤沢林道に下っていきました。 あんなセダンでどうやってきたのかな? 不思議なことと家内とはなしておりました。 SUVやジープなら可能だけどセダンでは底擦るぐらいの道でしたから。

道はここから急に悪くなり、沢が大きく崩壊しています。 砂防ダムが基礎からひっくり返って急斜面に転がっています。 巡礼道も新たな斜面につけなおしてあります。 自然の脅威を目の前にした思いです。 

 

 

崩壊現場から程なく赤沢宿に到着。 昔の巡礼宿があり、軒先に講の札が下がっています。 でも殆ど無人でそのうちの一軒が早川町の教育委員会が購入して整備、休憩場にしていました。 ここでコーヒーをいただきながら、窓を開け放した二階の廊下で赤沢宿をながめていると心洗われる思いです。

 

 

今日の宿はここから約1時間上流に歩いた羽衣。 七面山の登山口です。 狭い谷あいの道を歩くと突然羽衣の集落が現れました。 今日の宿泊は増田屋旅館です。 通り過ぎてから振り返ってみたらここでした。 旅館の前には七面山大明神が祭ってあり、丁度お坊さんが来ていて読経をしています。 折角なので座らせて頂きました。 読経終了後、そうぞ白糸の滝、あれは家の滝ですからといわれてびっくり。 そう増田屋旅館の敷地にある滝なのだそうです。 この白糸の滝はお万の方が水垢離をして七面山の女人禁制を解いた謂れある滝だそうです。 滝の入り口には着替えをする場所があり、増田屋旅館にお願いすれば水垢離が出来るそうです。 ここから上流に5分も歩いたところにもう一つの滝があり、こちらが雄滝でこちらは別の家が守っているそうです。 白糸の滝は別名雌滝にもなっており、雌雄二つの滝があります。

 

 

 

 

羽衣には何件かの旅館がありますが、インターネットでみて一番印象がよかった増田屋旅館にして、結果大当たりでした。 金額的には500円高めでしたが、内容を考えるとどうみても一番安かったようです。 お風呂は24時間いつでも入れます。 食事はたっぶりです。 

 

そしてルートの相談をしたところ、当初は羽衣から始まる表参道を登り、帰りはバス停のある角瀬に降りる裏参道を考えていたのですが、表参道は誰かしら歩いているので安全、裏参道は人が少ない。 だから表参道を往復したほうがいいですよ。 お昼のお弁当いりますか。 不要な荷物は預かってあげます。 降りてきたらどうぞお風呂を使ってさっぱりして返って下さい。 下部温泉駅まで車で送ってあげます。 実際降りてきたら風呂も使った後にお茶菓子の接待までありました。 またここの経営しているご夫婦がとても気持ちよく、帰りの電車で増田屋旅館の選択は正解だったと話しました。

早川観光協会のWebページ

http://hayakawakankou.daa.jp/member/masudaya.html


四国88箇所88番大窪寺から四国別格最後の20番大龍寺へ

2012年08月17日 | 日記



昨日大窪寺門前にある民宿に宿泊。 もっと混んでいるかと思ったら宿泊者は二人でした。 皆さん下から上がってきて午後3時のコミュニティバスで下っていくそうで、この山の中で一泊する人は殆どいないというそうです。 でももったいないです。 最後の札所大窪寺でゆっくり自己を見直すことも大事かなとおもうのですが、皆さんそうではないようです。 それだけでなく宿泊名簿をみると、「10mもずるしなかった」なんていう記載をみると、全部歩き通す事がお遍路と間違えているような人がいます。 これは仏修行の一つで、手段より心の持ち方が大事なんて思うのですが・・・・


大窪寺から377号線を竹屋敷まで下り、193号合流点まで走ります。 さぁここで困った。 大龍寺にはどうも二つルートがあるみたい。 平間ダムに下ってそこから登るルートとさぬき温泉から登るルートです。 下るのは嫌だったので塩江温泉近くから登るルートにしました。 ダム工事をしているとかでしたが、行けるようなので登りだしまたがそれは急なルートで全ルートを自転車を押して登るしかない狭い林道です。 時折このような人里離れた場所に農家が一軒建っています。 何がこのような山中で過ごすようになったでしょう。 やっと頂きに来たと思ったら平間ダムからの道が合流。 こちらは広くしっかり舗装されていました。
さすが900mちかい山頂にあるお寺です。 厳しかった登りがおわりほっとしました。 大龍寺は大きな神社とセットになっており、昔の神社とお寺が協力し合っていた時代を思わせます。 ここはチベット仏教の影響をうけているのでしょうか、チベット仏教ぽい幡がたっていました。

 



誰もいない本堂、大師堂で最後のお経を唱えて、納経をしてもらい、先ほどまで苦労した道を快適に高松に向かって下りました。 高松で一泊して今回は京都東寺に行く予定です。


大山寺と大窪寺(最後別格20番大瀧寺への足がかり)

2012年08月13日 | 日記



今日は安楽寺近くの別格1番大山寺を参拝して、四国88箇所大窪寺にある民宿まで行く予定です。 大瀧寺周辺には宿泊施設がないので、大窪寺にある民宿まで今日は足を進めて、明日別格最後の大瀧寺に参拝する予定です。 今日も結構な登りです。 安楽寺の標高が21m 大山寺が451m 下って安楽寺の前を抜けて大窪寺の標高が221m 600mの登りです。 切幡寺を抜けると大窪寺まではコンビニ一つありません。 安楽寺で朝食時にTVが今日の天気は不安定、時折雷がなりますとあまり嬉しくない予報をしていました。 予報だから当らないこともあるさと高をくって出発しましたが、良くない予報はあたるですね。 大山寺の登りにかかるころに雷は鳴る、雨は激しく降ると最悪の天候に、その中大山寺から下ってきたお遍路が二人。 話を聞くと朝一番にタクシーで登り、帰りは歩いているそうです。 長い道を登り続けてやっと山門に、ここで歩きは山門を抜けて真っ直ぐ、車は山門横を抜けて納経場へと。 どちらも納経場に通じていました。 

本堂にお参りして朱印を頂き、後は最後の大龍寺ですね、頑張って下さい。 大龍寺はここより大変ですよと言われてびっくり。 あとで調べたら大窪寺が220m 大龍寺が879m 明日も600mの登り。 別格は毎日が遍路転がしの連続です。 

大山寺から400m快調に下って来たのですが何かおかしい。 後輪ブレーキがまったく利かなくなっていました。 このところの長いダウンヒルで後輪ブレーキの合成シューが焼けて砕けていました。 これではブレーキのない自転車で大龍寺から高松への長い下りは走れません。 どうしようかここで断念かなと考えながら自転車屋を探していると、昔ながらの自転車屋さんが安楽寺前にあるではないですか。

早速事情を話してみてもらうと、4000円で後輪ブレーキの総取替えをしてくれました。 助かった。 これで今日の目的地大窪寺に行って明日の大龍寺もOKです。 約1時間の道草になりましたが助かりました。


慈眼寺から童学寺への峠越え

2012年08月12日 | 日記



 慈眼寺で教えてもらった道で一旦下ってから再度風力発電がある峠まで100m、殆ど車が通らない道で筍の盗掘をしていました。 峠に近づくと大きな風車がゆっくり回っています。 ここまで来たら後は下るだけ、下まで500mを一気に下ります。 やばい、やばい。 後輪のブレーキが過熱からまた利かなくなります。 酷使した前輪のブレーキもゴムが殆どなくなっています。 こんな下りでブレーキが前後輪駄目になったらおしまいですから、そこそこの速度にして下っていきます。 県道に出てから少し焼山寺側に向かいトンネルを抜けると懐かしい道、焼山寺から大日寺への長い長い川沿いの道です。 2年前は足に出来たマメの痛みを我慢しながら歩いた道でしたがゆっくりとした下りですから快適に進んでいきます。 20号線の分岐で懐かしい道から分かれて童学寺に向かいます。 もう気力、体力もなくなる頃になんとトンネルです。 ここを抜けたら童学寺はすぐそこと思ったら、主要道から外れて少しのぼらないといけません。 マジですか。時計をなくしてしまったので農作業をしている人に時間を聞くと4時40分、あと20分で納経場が閉まってしまいます。 汗を拭きながら納経場になだれ込んで納経をしてからお参りしました。 四国88箇所、別格20箇所で初めてで最後の土壇場納経でした。 これから都市部の分かりづらい道を辿り、今日の宿泊所安楽寺に6時にたどり着きました。

明日は1番大山寺に行ってから88番大窪寺までの移動です。