「手紙」
“プロのお笑い芸人になる夢を持つ青年、直貴。
しかし彼は、夢や仕事、恋愛といったもの全てを諦めていた。
それは兄の剛志が、彼を大学に行かせるために強盗に入った家で殺人を犯し、
刑務所に服役しているためだった。”
シネマ・スクランブル
製作年度 2006年
監督: 生野慈朗
[原作]東野圭吾
[脚本]安倍照雄ほか
[主題歌]高橋瞳
[出演]
山田孝之 玉山鉄二 沢尻エリカ 吹石一恵
尾上寛之 田中要次
吹越満 風間杜夫 杉浦直樹
フジテレビ「とくダネ」のおすぎのエンタメ解体新書で、
「手紙」の解体・・(解説)がされていた。
おすぎは、「手紙」にあまり思い入れはないようだ。
笠井アナ他が、「泣けた。」といっているのに、
「そうでもなかったわよ。 ワタシは情がこわいのかしら・・・。」
などと、のたまわっている。
普通、この映画は泣ける。
番組では、千葉刑務所での、「手紙」の特別上映会の模様が映されていた。
加害者の家族が、差別されるシーンでは、場内は、かなり深刻な空気になっている。
家電販売会社の会長、杉浦直樹が、直樹(山田孝之)に語る言葉が
受刑者の心を打つ。
泣いている背中が映る。
「殺人犯の家族が差別されるのは、当然なんだ。
その差別も含めて、君のお兄さんの罪なんだよ」
―「差別のない場所を探すんじゃない。君は“ここ”で生きていくんだ。
そうして生きていくための信頼関係を、君はすでに一つ持っているじゃないか」。
ラストは涙なみだで、受刑者は、肩を震わして泣いている。
よく、この取材(千葉刑務所)が出来たなと思う。
そして、やはり、この映画で泣けないおすぎは、“情がこわい”・・?
次の紹介映画「カオス」の解説の時は生き生きとしていたので、
本当に、こういうベタな展開の映画がイヤだったのだろう。
P.S.
東野圭吾作品は「秘密」、「白夜行」、「片想い」等を読んでファンになった。
「手紙」を観たあと、しきりと東野圭吾作品が読みたくなり、
書店に走った。
いま「赤い指」を通勤電車の中で
読みふけっている。
私はベタでも泣けました。