★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

1936年(昭和11年)に遠軽で見えた皆既日食

2024-06-23 06:00:00 | 日食・月食
 2024年5月下旬に遠軽町を訪問した際、瞰望岩(がんぼういわ)に天文ドームがあることを見つけました。ここの天文ドーム銘板には「遠軽天文台」という表示がありました。
 なお、このときの様子はブログ記事 【 紋別観光その2 】に書いてあります。

 これまで「遠軽天文台」の存在を全く知らず、遠軽天文台の歴史について調べてみようと思い立ちました。

 6月21日(金)の早朝、札幌の自宅を出発し、昼過ぎに遠軽町の佐藤さん宅を訪問しました。佐藤さんは遠軽天文同好会の元会長さんで、遠軽町の教育委員会からの紹介で5月下旬に私から佐藤さんに電話し、遠軽町再訪を約束していました。


 佐藤さんとは初対面と思いきや、実は1979年7月に名寄市で開催された「第10回 星と楽しむ会」に一緒に参加していて、記念写真にはすぐお隣で写っていました。これには笑ってしまいました。
 青い丸が佐藤さん。赤い丸が私ひらいで45年前ですから2人とも若いです。なお、写っている各個人からブログ掲載の承諾を得ることが難しいため、以前ひらいが大変お世話になり鬼籍に入られた方以外はお顔をボカしました。ご了承ください。

 挨拶もそこそこに、佐藤さんから遠軽町史(1977年発行)、遠軽町百年史(1998年発行)、古い天文資料などを見せてもらいました。
 遠軽天文同好会の発足経緯や遠軽天文台建設経緯については、近日中にブログ記事として書く予定です。

 様々な古い記録のうち、とても興味深かったのが1936年(昭和11年)に京都の花山天文台スタッフによる皆既日食観測隊が遠軽まで遠征し観測を行ったという記録です。


 1936年(昭和11年)の皆既日食記録(原本)です。


 昭和11年に遠軽まで来られた若き日の山本一清先生も写っている写真があって驚きました。観測場所は遠軽町郊外にある「北海道家庭学校」の広大な敷地内です。

 昭和11年に使った望遠鏡の1台が「北海道家庭学校」に寄贈され、現在は「遠軽町郷土館」に保存されているというので、佐藤さんに案内してもらい見学に行ってきました。

 個人で使う分には写真撮影OKでしたがブログなどの掲載は禁止とのことで画像掲載を省略します。1辺が25cmほどで長さ180cmほどの四角型のニュートン式反射望遠鏡の木製鏡筒です。木材はかなり年季が入っています。
 接眼鏡や斜鏡は失われていましたが、口径20cm反射鏡はセルごと別保管されていました。架台は後日作り直したようです。


 郷土館での見学を終え、佐藤さんと記念撮影。


 佐藤さんをご自宅までお送りした後、遠軽町の郊外にある北海道家庭学校の博物館を見学。
 本来は事前に見学を申し込んだグループや、説明員が在館する月1回ほどの公開のみとのことでしたが、特別な計らいで見学させていただきました。


 北海道家庭学校の敷地内にある平和山の高台が観測場所だったということで、ジオラマを撮影しました。

 皆既日食の展示としては、説明パネルと写真が数点あるだけのようでした。


 掲示されていた観測場所を写した写真です。
 右の望遠鏡が家庭学校に寄贈された望遠鏡のようです。

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