姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

【講座の感想/実践事例】<き・せ・かお>で場面緘黙の生徒の行動に変化が起きました

2022年11月25日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原朱美です。

今日のテーマは
「【講座の感想/実践事例】<き・せ・かお>で場面緘黙の生徒の行動に変化が起きました」です。

 

保健室コーチングアドバンスコースオンライン第5講の感想その2をアップしました。

保健室コーチングでは、コーチング的なアプローチとカウンセリング的アプローチの両方を扱います。
ただし、ここはカウンセリング、ここはコーチングという明確な分け方をしていません。

 

何が大事なのか?

 

目の前の子どもたち(相談者)の内面で何が起きているのかを、脳の科学の視点から洞察すること。
ワークで人を変えようとすること自体は支援者の傲慢です。

 

洞察力が高まるためには、脳の科学と人間の可能性について、深く理解すること。
深く理解するためには、1つ1つの手法の手順の理解や知識としてとどめるのではなく、支援者自身が体験していることです。

 

人は、こうやって自分の内側の想いに気づいていくのか

人はこうやって、自分の中の可能性を信じられるようになっていくのか

人は自分の気づきをこうやって行動に変えていくのか

人は、こうやって自分を高めていくのか

 

このことを、支援者自身が自分の身をもって実感していること

 

ハウツーばかりを追い求めている人は、その領域に達することができません。
自分は何一つ変化しようとせず、相手を変えることばかりに必死になり、
資格を取りまくり、知識ばかりをかき集めたところで、
それは役に立たないということを、はっきりと申し上げます。

 

今回、感想を書いてくださったH先生は、昨年保健室コーチングベーシックコースを受講され、
アドバンスコースにチャレンジされています。

 

まずは自分自身の在り方が大切!というスタンスで真摯に学びに取り組まれるH先生は、
その洞察力や子どもたちを見る視点もとても深いのです。

 

今回は、緘黙傾向の生徒さんとのコミュニケーションの基本に基づいた実践を紹介してくださっています。
この感想の中に、支援者としての在り方が感じられました。

 

多くの方に読んでいただきたいです。
「何をしたか」「どうやってやったか」ではなく、どんなありかたであったのかを、読み取ってください。

 受講回数を重ねるにつれて、私は自分自身がどんどん変化していることを実感しています。
 今まで、落ち込むと立ち直るのに時間がかかっていましたが、立ち直るのが早くなったり、問題が起きても、くよくよいじいじ落ち込まずに次の対応策を考え、早急に実行ができたり、また、保健室を訪れる生徒が発する違和感のある言葉や表現にラスが働き、自分の言葉で伝えられるようになってきました。
 

 第5講では、保健室コーチングの支援のあり方の構造を図でわかりやすく説明してくださったので、来室生徒の話を聞くときに、この生徒は今どんなものに躓き、どこの溝でひっかかっているのかを頭の中で図をイメージしながら聞くことができてきました。また、担任や学年教師に説明するときも見通しをもって対応策を一緒に考えることができています。
無意識に自分自身で捨ててしまったお宝に気づけるように、また視点を変えられるような確認質問ができるように努力します。


 今回、ニューロロジカルレベルのお話を聞いて、改めて行動の失敗を人格否定している教師や保護者、外部コーチ、生徒(本人)が多いことにも気づくことができました。
私もこのことを知らなかった時は、よく失敗をする自分に人格否定をし、だめ出しをしていました。知ることはとても大切だと思いました。ニューロロジカルレベルの話が教職員間でき、共通理解し、生徒にも伝えていけたらいいなと考えています。


 取り組みの途中報告ですが、3年生の場面緘黙の不登校ぎみの女子生徒(Aさん)と少しずつですが「きせかお」を通じ、コミュニケーションがとれるようになってきました。


 久しぶりに登校したAさんに「一緒に<きせかお>をしない?」と声をかけて二人で「きせかお」をすると、とても表情豊かな「きせかお」ができました。
一緒に写真を撮りました。


それから毎日、遅刻しながらも登校するようになり、「令和4年〇月△日(  )今日のAのきせかお」というひながたを作り、保健室の机の上に置いておくと、自分から顔を作ってくれるようになりました。その顔について少し意思表示(声は出さず、首を振って答える)ができるようになりました。
「きのうは怒ってなかったけど、今日怒っているのはなんで?」と聞くと、「家族に怒っている」とか、少しずつコミュニケーションがとれるようになってきました。今では、家で買っているネコの名前まで聞けるようになりました。


 今まで、給食を一口も食べなかったのですが、「この時間は誰もこないから食べるなら食べてね」と、準備をして置いておくとマスクを外し、食べられるようにまでなりました。笑顔も出てきて、私がぼけると、鋭い突っ込み(リアクション)が返ってくるようにまでなりました。
今も、笑顔で「きせかお」をしにきてくれます。
本当にこの教材に感謝です。


他の教師はAさんと私の姿を見て、まるで会話をしているようねといってくれました。
Aちゃんの声を一番先に聞くのはH先生かなと話をしていますが、私は、誰よりも先にAさんの声を聞きたい訳ではなく、Aさんとコミュニケーションを取りたいと願っています。


これからも毎日、自分の状態管理につとめ、生徒と関わっています。
保健室コーチングで教えていただいたこと、アーカイブや資料を何度も繰り返し見ながら、体に落とし込んで実践していきます。


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