全世界の不良が、ドストエフスキーを読めば、
何かが変わってしまうかも知れない、
と考えた。
その当時憧れていた、コロンビアの麻薬カルテルのボスや、
コルシカ・ギャング達がドストエフスキーを読めば、
どう思うだろう、
と想像して楽しんだりしていた。
(村上龍『音楽の海岸』より)
名作は、「不良」のために書かれてる。
いま生きる世界に満足してる人には、
全くもって必要ないもの。
「むずかしい」と . . . 本文を読む
一切は機械をなしている。
天空諸機械。
天の星々や空の虹。
アルプス諸機械。
これらの機械は、
レンツの身体のさまざまの機械と
連結している。
ここにあるのは
機械のたえまなく唸る音。
(ドゥルーズ『アンチ・オイディプス』より)
自然は、機械みたいに、
人間の意志とは関係なしに動いている。
分裂し、狂ってくレンツの体は、
部品みたいに、
自然の中に組み込まれていく。
関連記事:
自動機 . . . 本文を読む
ジゼル・ブルレのウィキが、
日本語版どころか英語版も
フランス語版もなくて驚愕してる。
『音楽的時間』とか影響力大きいんじゃないの!?
なんとか調べて分かったけど、
ブルレって1919年生まれなのね。
ヴェルサイユ条約の年で、
サリンジャーとかナット・キング・コールとか、
村上春樹が好きそうな人と同い年。
あと、やなせたかしも1919年生まれ!w
ブルレの『音楽的時間』、842ページもあって . . . 本文を読む
ジゼル・ブルレの
『音楽創造の美学』がおもしろい。
「創造行為ってのはさー、
パッと音を聞いた感じをさー、
それを感じてる自分の根っこのところまでさー、
さかのぼってくことなのよねー。
批判的反省がないんだったらムリなのよそんなのはー」
(CV:マツコ・デラックス)
「ホントに独創的な作品を作りたいんだったらさー、
作曲家はさー、自分用の音響素材ってのをさー、
作らなきゃダメだと思うのよー。 . . . 本文を読む
90年代、ぼくが思想家として活動を始めたときに、
時代はすでにポストモダンから、
いわゆるカルチュラル・スタディーズや
ポストコロニアルなど、
左翼的な、きわめて政治性の高いものに移っていた。
そこでぼくが見たものは、
ぼくの直接の指導教官が高橋哲哉氏だった
ということも大きいのですが、
「倫理」の圧倒的なインフレだったんですよね。
たとえば高橋氏は
「無限の他者に対して無限に謝るべきだ」
と . . . 本文を読む
三島由紀夫ってドゥルーズと同い年なんか!!(1925年生まれ)
音楽家だとブーレーズ、
政治家だとポル・ポトが同い年w
そして同業者で同い年は丸谷才一か・・・。
*****
僕は三島由紀夫の文学というのは
大人の文学ではなくて少年の文学だと思っていて、
これはちょっと分かりにくいかもしれないけれども、
少年の王国に閉じこもったまま
そこから世界を盗み見るように描いた文学。
これは悪口ではな . . . 本文を読む
1994年
「君が思い出になる前に」「空も飛べるはず」「スパイダー」
1995年
「ロビンソン」「ハチミツ」
1996年
「チェリー」
スピッツのヒット曲ってこの辺りに集中してるんだな・・・
『空の飛び方』とか『ハチミツ』までは
ものすごいフワフワした感じの曲が多かったのに、
『インディゴ地平線』以降、
現実路線の曲が大半を占めるようになったということか・・・
「裸足で地面に立ち、真 . . . 本文を読む
ダンテ『神曲』のすごいところは、
それまでの物語にあった、
旅立ち
↓
苦難と成長
↓
故郷への帰還
っていう神話的な構造を
ある意味で乗り越えちゃったこと。
地獄から旅を始めたのに、
ラストはこの世に帰還するどころか
天国でスペースノヴァ!
みたいな感じになっちゃう。
これを大江健三郎が
「神話的想像力」から「文学的想像力」への
飛躍・・・つまり「神話」が
「文学」となった記念 . . . 本文を読む
好きな音楽を友達に聴かせると
「ごめん、おれには分からなかった」
と言われたりして
「え、これだったら分かると思ったんだけど!」
とびっくりしたりするんだけど、
いや、こんなのは良くないんじゃないかと思う。
〈分かる/分からない〉という軸で考えたら、
「あなたが好きな音楽のことを、
あなたは〈分かってる〉んですか?」
ということになってしまうから。
けど本当にその音楽のことを分かってる人なん . . . 本文を読む
もしかして喜劇と悲劇の違いって、
人間(欲望)を描いてるか、
神(自然)を描いてるか、ってことなのか!?
なんか最近の諸々の関心事が一気につながった気がするんだけど!!
関連記事:
神話か文学か。欲望の肯定の有無?(2011年12月12日) . . . 本文を読む