ひからびろ 3.0

密かに輝くラクダとビロード、ロバ。お願いだから、ひからびてほしい。

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2012-07-04 | 日記
新学期が始まって、就職をして、 まったくブログを更新してないことに気付いた。 ↓↓↓ 7月に入ってから読み終えたマンガ。 とみ新蔵(山田風太郎原作)『魔界転生』(上下巻)、 冨樫義博『レベルE』(1巻)、 藤子不二雄A『恐喝(ゆすり)有限会社』、 二宮和子『のだめカンタービレ』(24~25巻) とりわけ面白かったのが『魔界転生』。 柳生十兵衛が宮本武蔵を始めとする剣豪たちと対決する、 か . . . 本文を読む

吉本隆明が死んだ。

2012-03-16 | 思想
吉本隆明が死んだ。87歳。 いつかは死ぬかと思ってたけど、 まさか、もう来るとは。 メディアでは「知の巨人」なんて呼ばれてたけど、 普通に「イイおじいちゃん」というイメージで、 大学3回生の頃からその著作に親しむようになった。 それで、ずっと吉本隆明の追悼関連の記事を求めて、 ネットをさまよっていた。 * 宮台真司 「吉本隆明の思想と限界」 2012.03.16 宮台さんの話は、 吉 . . . 本文を読む

バーバーのピアノ・ソナタを探してたら。

2012-03-06 | 音楽
Barber - Sonata, 4th Movt - Stephen Beus テクノみたいな音だな・・・。 「観念的な響き」が全然しない。 単純に若者だから、なんだろうか。 スティーヴン・ボイス(?) . . . 本文を読む

単独者の連帯は擬似的なもの。

2012-02-27 | 思想
吉本隆明が語る、 「単独者の連帯」(フーコー)の意味。 ***** 同性愛者っていうものの連帯性、 あるいは同性愛者の本質は単独者だ、と。 その場合の単独者っていうのは、 個人主義的個人というのとはちょっと概念が違って、 最後まで単独者なんですね。 ペアにはどうしてもならない。 ペアになったとしても、擬似的になるというだけ。 (大塚英志、吉本隆明『だいたいでいいじゃない』より) *** . . . 本文を読む

ルソーの言葉。

2012-02-26 | 日記
私たちの知恵と称するものは全て卑屈な偏見に過ぎない。社会人は奴隷状態のうちに生まれ、生き、死んでいく。生まれると産衣にくるまれる。死ぬと棺桶に入れられる。人間の形をしている間は、社会制度にしばられている。 私は生涯に一度、鹿の死ぬのに立ち会ったことを思い出す。そしてまたその気品ある光景に際して、この獣の天来の敵である犬たちが勇んで吠え立てているのに感心しなかったことを思い出す。なんと多くの人 . . . 本文を読む

『ユリシーズ』を読み始めた。

2012-02-07 | 文学
19歳の時に ジェイムス・ジョイス『ユリシーズ』 全4巻を買った。4800円。 これが初めての「大人買い」だったかもしれない。 ただ、これはワクワクしながら ページをめくって、数ページで挫折した。 当時の敗因として、 すべての「註」にいちいち目を通すなどという、 アホらしいことをしてたことが挙げられる。 (※『ユリシーズ』文庫版は、註だけで150ページ以上あるのだ) アホらしいこと . . . 本文を読む

〈形式〉はあくまでも〈表現〉のための手段でしかない

2012-02-06 | 常々
〈表現形式〉と〈表現内容〉というのは 芸術においてよく話題にされるものの一つですが、 やはり「芸術」「天才」という概念が成立した 18~19世紀以降、 〈形式〉はあくまでも〈表現〉のための手段でしかない という考え方が支配的のようです。 . . . 本文を読む

「子どもにかまってたら大変」。

2012-02-05 | 思想
まず、親は子どもに対して、 「これ(子ども)にかまってたら大変」 という思いが、 どこかにあるんじゃないでしょうか。 つまり、どこかに都合よく 子どもの面倒を見てくれるところがないかと、 親は思っているんだと思います。 とにかく子どもがそこにいる間、 親は「自分の手がかからない」。 誰もそう言わないかもしれませんが、 それが本音じゃないでしょうか。 学校の先生に 教育のすべてを委ねてしまう . . . 本文を読む

子どもか二流か年寄りか。

2012-02-02 | 常々
世界は ある幼い神が創ろうとして果たさなかった 最初の試作品である。 彼は自らの半端な仕事ぶりを恥じて 投げ出してしまったのだ。 それとも、 それは半人前で二流の神の作品で、 先輩たちの嘲笑の的になったものだ。 さもなければ、 それは年寄って耄碌したヨボヨボ神の製品で、 その神の死後もまだ生き残っている……。 (ヒューム『自然宗教に関する対話』より) ***** 世界の不完全 . . . 本文を読む

小説を書くこと、キャラクターを作ること。

2012-02-01 | 常々
じつは連載の時、 僕は一人のキャラクターに かなりいろいろ悩ませてしまっていたんです。 そうすると、みんな同じ悩みを抱えるようになる。 当たり前です。 だってみんな僕の分身でしかないんだから。 で、これはよくないと思って、 単行本では大修正をしたんですよね。 そのとき、何をやったかというと、 要はキャラクターを当てはめるということなんです。 こいつはこれしか考えてないことにしよう、 あいつはそ . . . 本文を読む

夢の本質、読書の本質、創作の本質。

2012-01-31 | 文学
夢の中で私たちは、 非常な速さで創作します。 あまりの速さに 自分たちが創作していることと 自分たちの思考とを 取り違えてしまうほどです。 私たちは本を読む夢を見ますが、 本当は本の一語一語を創作しているのです。 けれど私たちはそれに気づかず、 その本を他人のものだと思うのです。 (ボルヘス『七つの夜』より) ***** 夢の本質、読書の本質、 創作の本質を言い当ててるように思う。 . . . 本文を読む

遊びの4要素。

2012-01-27 | 常々
『遊びと人間』 フランスの思想家、 ロジェ・カイヨワによると、 遊びには4つの要素があるという。 1.アゴン Agon (競争) 2.アレア Alea (運) 3.イリンクス Ilinx (眩暈) 4.ミミクリ Mimicry (模擬) 「競争」、「運」は まだ分かりやすいと思うけど、 「模擬」というのは、 たとえばオママゴトみたいなもの。 何かになりきる遊び。 「眩暈」は、 カ . . . 本文を読む

「恥の文化」と私小説。

2012-01-25 | 常々
また、罪の文化では、 罪を犯したものはそれを告白することで 心の重荷を下ろす。 しかし、恥の文化では、 罪を告白しても心は軽くならない、 それどころか悪い行いが世間に知れない限り、 心は悩まないのです。 (http://www.wa.commufa.jp/~anknak/a-kotowaza-12-tsumi.htm) ***** 日本の「私小説」というジャンルは、 基本的に「告白」をす . . . 本文を読む

ガルシア=マルケス『族長の秋』を読んだ。

2012-01-24 | 文学
■ ガルシア=マルケス『族長の秋』 去年、新版として出た文庫本で読んだ。 本編は358ページ(?)だけど、 たったのそれだけ!? と思わせるくらいに、 かなり重量感のある読み物だった。 気分的には600ページ以上読んだ心地です。 章立てが成されてるわけじゃないけど、 要所要所に区切りがあって、 それが6箇所あるので、 実質6章立てという構成になると思う。 おもしろいのは、 本のカバーの見返 . . . 本文を読む

『アルテス』読んで思ったことひとくさり。

2012-01-23 | 音楽
■ 季刊『アルテスVol.1/2011 WINTER』 ようやっと入手して、読んでます。 「たっぷり紙幅をとって 質の高い評論や批評、研究を書いてもらえる メディアを作りたい」という 木村さん、鈴木さん等の思いもあってか、 非常におもしろい内容になってる。 特に片山杜秀の3.11と12.8に関する論考、 高橋悠治へのインタビューは 強力な磁場を発生させてて、 思わず吸い寄せられてしまう。 ( . . . 本文を読む