聞くことについての叙情的な瞑想の中で、
ジャン=リュック・ナンシーは
人間の身体との関係から音を考察していく。
ナンシーは、
〈聞く〉ということに興味があったので、
人間の体と音がどういう関係にあるのか、
ということから考えることにしました。
聞くこと〔listening〕は聴くこと〔hearing〕と
どう違うのだろうか?
聞くことの必要条件とは?
聞かれたものは見られたものとはどう区別す . . . 本文を読む
エレクトロアコースティックの歴史を考えてみると、歴史とエレクトロアコースティックの定義が必要になってきます。前者はここでの目的を超え出てしまいますが、後者は技術の理念と音楽への美学的なアプローチを含んだ定義となります。そういうわけで、技術の理念に関する歴史と、音楽美学に関する歴史を分析することで、エレクトロアコースティックにふたつの異なった歴史を見いだせるのです。つまり、不協和音の果たしてきた役割と、ノイズという概念とを、指標にすることで、ふたつの異なる歴史がそれぞれの過去とともにあらわれてくるわけです。 . . . 本文を読む