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~沖縄の心を国民の意思に~  日米安保条約改定から50年

2010-04-03 | いってきました
『沖縄の心を国民の意思に』3.29の集会(麻布区民センター)に、佐藤、田中が参加しました。

最初に、映画「安保への怒り」共同映画・記録映画の上映がありました。
1960年、日米安全保障条約改定が成立するまで、日本全国を巻きこんだ改定反対の反戦・平和運動の記録でした。連日、数万人がデモを行い国会を包囲する人々の姿が克明に映し出されていました。こういう記録映画を見たのは初めてでしたが、当時、日本の未来を思う人々を動かした安保について、改めて私たちはどれだけ知っているのだろうと思いました。

             

二番目は、劇団俳優座の俳優、矢野宣さんの60年当時(32歳)は、俳優座に入り2年目で、安保闘争のデモに連日参加されたときの体験のお話でした。
デモ隊を襲撃するよう依頼された組織の一つは全学連で、長い棒の先に釘を打ち付け、それでデモ隊を殴ったこと、樺美智子さんの死、ハガティ来日事件、アイゼンハワー来日阻止のことを、ゆっくりお話されました。

             

3番目は、「沖縄の心を国民の意思に」の題で伊藤千尋さんの講演でした。
沖縄県の米軍基地で行われる訓練の様子からお話始まりました。読谷村役場の正面玄関前に建てられている『憲法九条の碑』を説明するパンフレットには《世界中が憲法九条の「戦争の放棄」の精神で満ちることを願っています》と書かれているそうです。
世界中で基地がどんどん閉鎖されている現状と跡地活用の例としてフィリピン・米国サンフランシスコ・プエルトルコで行われたことを具体的にお話しされました。フィリピンでは基地労働者42,000人の雇用問題など心配されたが、基地の跡地は、どう使うのかと国民に問い、平和に利用することが決まり5年後、15団体のNGOやNPO、企業誘致、大学建設、農業などで働く人は67,000人になったそうです。アメリカ・サンフランシスコでも基地は閉鎖され、やはり跡地利用を市民に問い、平和活用センターにして現在150のNGOやNPOが一ヶ月17,000円くらいの使用料で使えるそうです。また劇場としての活用もあるというお話でした。
戦争の方法が変わったこと(爆撃機でピンポイント攻撃できるようになった)で、広大な基地の必要性もなくなり維持経費が多大な負担になっていることからも基地閉鎖が進んでおり日本に駐留しつづける一つの理由は、米軍駐留経費を日本が負担し続けているからです。

『もっとも良い防衛手段は、防衛手段を持たないこと』とプエルトルコは、軍を廃止し、エクアドルは対米経済からの脱却、他国の基地は置かないという憲法を作ったそうです。
コスタリカでは、平和な国を創るには国民の教育が大切と軍事費を教育費に充てました。

憲法9条は、夢や理想だという人がいるが、理想が現実のものに、夢が実現する21世紀になり、夢をかなえる時代がやってきたのですから、一人ひとりの市民が動き出して大きなうねりを作ることが大切でしょう。動き出さないと始まりません!と力強いお話に、とても元気が出ました。また沖縄県の普天間基地移設問題は、移設ではなく撤去に向けて、私たちの声を上げて世論を盛り上げて実現させなければと思いました。

             
   最後は、みなとのうたごえ合唱団「我が窮状」「沖縄を返せ」の素晴らしい合唱でした。(文責:田中)