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昔と比べて悪くなったのか

2014-06-07 21:20:27 | 日記

  日本人を過去と比べて体が悪くなったとか朝ご飯を食べなくなったとか、学力が低下したとみる人が結構いるのだが絶対的な尺度からの推測で見れば嘘で間違いない。絶対的な尺度というのはメートル法で計測された身長や体重のことである。私は人間を過去の状態と比較するときに、科学的に言及することができる絶対尺度で測ったところから出発することは自分の感覚にとらわれない議論をする上で重要だと考える。なぜなら、感覚とは相対的な比較で成立している場合が多いわけであるから過去の人間が感じていたことを今の人間に適応して正当化するのは科学的に誤っているからだ。
 
 今回は過去との比較のための変化しない尺度として身長を考えてみる。日本人の1950年における30代の平均身長は男160.3cm/女148.9cmであり、2010年の30代の平均身長は男171.5cm/女158.3cmであるのと比較すると10cm前後、男女ともに2010年のほうが平均身長が増加している。1950年代の日本人の半数以上は栄養が原因により遺伝的な限界よりも身長が低い状態にあり、今から見れば大半が栄養指導をされたり低身長治療を始めるかどうか問われる寸前であった。脳の成長や運動能力に関しても同様に栄養によって制限が生じていて過去の人物の方が平均的に見るとそれらが現在より良くなかったのは間違いないと考えられる。
 以上のことから現在、日本人の栄養状態については全体としては悪くなっておらずそれによって病気や知能障害が減っていることは同じ尺度による実数が明確でないが確実であると私は結論する。ただ、現在の栄養状態の比較的良い平均的な状態を正常であるとみるとそうなるわけだが、人間は発達の限界まで成長できない栄養環境に生きていた期間のほうが圧倒的に長く、成長するのに任せて成長した現在の平均的な人の身体機能が人間の設計上の正常である保証はない。

 それでは悪くなっているという実感が生じるのはなぜかという所の方が問題であるが、悪くなったという実感は環境が過去の状態と異なっていて先輩が過去に修得したり積み上げたことと異なることを人が行うようになったことや機械化や効率化により人が欲しくなくなり大学に企業からオファーが来なくなったとか、情報化で人の接触が減ったことに起因していると私は推測している。
 人間は改善を心がけて行為していたのに比較してみると先輩の状態のほうが良くて後輩の状態のほうが悪いのでは先輩に責任があると考えるのはある意味妥当だと考えるのだが、個人で考えて動けるのも人間なので全く見知らぬところに解決策が置かれていて知らなければ能力不足でないとは言えない。
 先輩の機嫌を損ねずにその真実を知らせることができるかどうかに日本の未来がかかっていると私は感じる。 



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