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さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

2773番:ペルル嬢(48)

2023-09-29 17:57:29 | 日記


ペルル嬢(48)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


———————————【48】—————————————————

  Elle  faisait  partie  de  la  famille  Chantal,  voilà  
tout; mais  comment ?   À  quel  tire ?  — C' était 
une  grande  personne   maigre   qui  s' efforçait  de 
rester   inaperçue,   mais  qui  n' était   pas  insigni-
fiante.

.———————————(訳)—————————————————

  ペルルさんはシャンタル家の一員だった、それだけの
ことなのだが:でもどうして家族なのか?どういう経緯
(いきさつ)なのか?どんな理由があるのか?—この
人は背の高い、やせ型の人で、目立たないように心がけ
ているのだった.がしかし、なかなか隅に置けない人物
だった.

 

———————————《語句》—————————————————
             
comment ? :どういう経緯(いきさつ)で?
   どいいういきさつで家族の一員なのか?
à quel tire:⦅疑問文で⦆どんな資格で、
   どんな理由で、
   Tu dis ça à quel tire ? /
      どんな資格があって君はそんなことを言うのか? 
s'efforçait de + 不定詞:(3単半過去) 
   <s'efforcer de + 不定詞~:~しようと努力する  
inaperçu(e):[イナペルスュ] (形) 目立たない、気づかれない、
   人に見つけられない  
insignifiante:[アンスィニフィヤント](形) 下らない、
   取るに足らない

 


2772番:ロンドリ姉妹(13)

2023-09-29 17:54:27 | 日記


ロンドリ姉妹(13)


——————————【13】—————————————————

Je  pense  à  ceux  dont  la  rencontre  vous  jette  au  
nez  des  odeurs  écœurantes  d' ail   ou   d' humanité.
 
 
——————————(訳)———————————————

その出会いがニンニクや体臭の吐き気を催させるような
悪臭を人の鼻に投げかけるやつらのことを思っています.

 

——————————〘語句〙————————————————
                            
rencontre:(f) 出会い、めぐり会い
rencontre de qn:(人)と出会うこと
à la rencontre de qn :(人)と出会うことを
      (人)を出迎えに、
écœurant(e):(形) 吐き気を催させる
< écœurer (他) 吐き気を催させる 
ail:[アィユ](m) ニンニク    
humanité:(f) 人間、人間そのもの
* 人間そのもの=体臭、と考えるのが自然

dont:de を含む関係代名詞
   la rencontre de ceux これが関係文の主語

 


2771番:さすらいの青春(321)

2023-09-29 17:44:04 | 日記


𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
  
さすらいの青春(321)


.——————————【321】————————————————
  
  De  l' autre  côté,  entre  le  mur  et  les  annexes  du
domaine,  c' était  une  longue  cour  étroite  toute  rem-
plie  de  voitures,   comme  une  cour   d' auberge  un  
jour  de  foire. 


————————————(訳)——————————————————
           
 向こう側はどうか、壁と領地付属の幾つかの別棟の間
は、馬車でいっぱいになっていたが、狭い中庭になって
いた.まるで縁日の旅籠屋の庭のようだった. 


.———————————《語句》——————————————————
             
annexe:(f) 別館、      
étroit(e):(形) 狭い    
remplie:(p.passé/f) 
   < remplir (他) [de で]いっぱいにする;満たす     
foire:(f) 市、市場、縁日

 


2770番:アルト・ハイデルベルク(209)

2023-09-29 17:40:41 | 日記


アルト・ハイデルベルク(209)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


.——————————【209】———————————————

Karl Heinrich:(lächelt). Ja, ja laß nur. Wann bist Du gekommen ?
...........................Heute ? Du hast Hunger und vor allem Durst.
...........................(Er drückt auf eine elektrische Klingel.)
...........................Da setz Dich, so.  Der alte Kellermann ! 

.......Ein Lakai:(in der Tür).

Karl Heinrich:Bringen Sie Wein und etwas für den Herrn da 
...........................zu essen. (Lakai ist erstaunt.) Ja hierher.   
...........................Ohne alle Umstände.
  
..............Lakai:Sehr wohl, Durchlaucht. (Ab.)

Karl Heinrich:Sieh mich mal an, Kellermann.  Kennst Du 
...........................mich noch ?  Hast Du mich noch erkann ?

....Kellermann:O freilich.

 

———————————(訳)———————————————

...カール・ハインリヒ:(ほほえむ) よしよし、わかったから手を
............................放してくれ.いつ来たんだい?きょうで
............................すか?お腹がすいているでしょう.何よ
............................り、喉が渇いているでしょう.
.............................(ベルを押す)
.............................そこにお掛けなさいな.そうだ.懐かし
.............................いケラーマン!

ひとりの従僕:(ドアのところにいる)

...カール・ハインリヒ: ワインと、ここにいるこの人が何か食べ
.............................るものを持ってきて下さい.(従僕は驚く)
.............................そうです、こちらへ運んで下さい.
..............................事情は聞かないでくれ..

..............従僕: かしこまりました、陛下.(退場)

...カール・ハインリヒ:私の顔を見てくれ、ケラーマン.まだ
...........................覚えてくれているか?見て私だとわかり
...........................ますか?

ケラーマン: もちろんでございます.

 

———————————《語彙》——————————————
              
lächelt:(3単現) <lächeln (自) ほほえむ、微笑する
Umstände:(複)<der Umstand 通常は複数で用いる.       
        事情、事態、状態、      
drückt:(3単現) <drücken (他) 押す
elektrisch:(形) (格語尾e は女弱4) 電気の 
die Klingel:(弱n) 鈴、呼び鈴、ベル  
eine elektrische Klingel:電気呼び鈴     
erkannt:(過去分詞) <erkennen (他) 見分ける、識別する     
freilich:(副) もちろん、いかにも、確かに、

 


2769番:シモンのパパ(37)

2023-09-29 17:35:13 | 日記


LE PAPA DE SIMON
シモンのパパ(37)


—————————【37】——————————————————

  Simon  était  là  lorsqu' on  le  repêchait; et  le 
triste  bonhomme,   qui  lui  semblait  ordinairement 
lamentable,  malpropre  et  laid,  l' avait  alors  frappé
par  son  air  tranquille,  avec  ses  joues  pâles,  sa
longue  barbe  mouillée  et  ses  yeux  ouverts,  très
calmes. 
 

.—————————(訳)———————————————————

 その男が水から引き上げられたとき、シモンはその場
に居合わせたのです; するとシモンにはその男が普段
はみじめで、汚らしく、醜い男に見えていたのに、その
時は、その青白い頬、濡れた長い髭、開かれた目がとて
も穏やかで、その静かな姿に心打たれたのでした.
 
  
   
—————————⦅語彙⦆——————————————————
  
repêchait:(3単半過去) < repêcher (他)
    (水に落ちたものを)引き上げる
    repêcher un noyé / 溺れた者を引き上げる
triste bonhomme:(m) 可哀そうな男     
ordinairement:(副) 普通、一般に、概して、
   普段は、いつもは  
lamentable:[ラマンターブル] (形) なんともひどい、
   情けない、みじめな  
malpropre:(形) 不潔な、汚い、    
laid(e):[レ][レッド](形) 醜い    
~ l' avait frappé par ...:~が彼の心を…で打った  
son air tranquille:その男の静かな姿  
long、longue:(形) [名詞の前] 長い
      [名詞のうしろ] 丈の長い、縦長の 
barbe:(f) 頬とあごの髭、【口ひげはmoustache】  
mouillé(e):(形) 湿った、濡れた;
   Il est rentré tout mouillé. / 
   彼はずぶ濡れになって帰ってきた.    
calme:(形) 静かな、穏やかな. 


——————————≪文構造≫—————————————

6行に及ぶ長文です.モーパッサンの文はやさしいと
以前書きましたが、何ぶんにも19世紀の作家ですので
たまにこうして長い文が出てきます.

 まあ、私たちがピッチャーで、モーパッサンがバッターとすると、
たまに長打(ホームラン)を打たれるようなものです.やむを得ません.

さて、今回、この長文は主語はポワン・ヴィルギュル;
(セミコロンともいう)のあと、;[セミが落ちて転んだ
ようなデザインだからか?] この印のあと
le triste bonhomme
が主語.
動詞はl'avait alors frappé
で直説法大過去
目的補語は動詞の前のle、エリゾンによりl' になっており、
受けているのはシモンです.
以上が骨格です.
Le triste bonhomme l'avait alors frappé.
訳しますと:
(その時その哀れな男がシモンの心を打った)
これを生地としまして、いろいろトッピングしています.

トッピングその1
主語と述語の間に関係代名詞が割り込んでいます.
普通に挿入句として考えましょう.
 
qui lui semblait ordinairement lamentable, malpropre et laid, 

qui は「哀れな男」、lui はシモン.
哀れな男がシモンにはいつもはlamentableみじめな
malpropre et laid汚くて醜いというふうに映っていま
したが
という挿入句になります.lamentable[ラマンターブル]は
「みじめな」という意味.英語につられてラメンタブル
(嘆かわしい)としないように! まして日本語に
つられて「ラーメン食べる」など論外.

さてその男の静けさによってシモンの心は打たれたと
なりますが、par ~ 「~によって」のあとに、avec ~
これも具体的にシモンの心を打った手段、方法が
述べられています.
「青白い頬」、「濡れた長い髭」、「開かれた穏やかな
目」これらが男の姿を静寂なものにして、それにより
シモンの心を打った.

という長文でした.文が長いと頭に湯気が立って
きそうですね.ちょっと休憩なさって下さいな.