ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

TBI-1301臨床試験の経過 1 

2017年03月11日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


2月21日
なんとかプレドニン離脱症状を乗り切り
夫は無事にがんセンターに入院を果たしました。
入院までの道のりがあまりに長かったので
果たして入院できるのだろうか
治験が受けられるのだろうかと
半信半疑でしたが、まずは第一関門はクリアしたのです。

体調はまずまずというところで
21日、22日はいくつもの検査を受けました。

そして24日、25日はいよいよ治験の前処置です。
シクロホスファミドという抗がん剤を点滴により2日続けて投与しました。
この前処置を行うことで体内でのリンパ球を減らし
TBI-1301の体内での効果を高める効果があるということです。

夫は2年前に肝動脈塞栓術を受けた際、
カテーテルを経由して肝動脈に抗がん剤と塞栓を行ったことはありますが
その時は抗がん剤の副作用らしきものはあまりなく
今回ひどい副作用に見舞われることになるとは先生も予想していなかったようです。

さて、シクラフォスファミドを2日続けて投与した後、
1日空けて2月27日にいよいよ本番です。
12月に採った夫の200mlの血液からリンパ球を分離し
TCR遺伝子を細胞に導入したTBI-1301という製剤を点滴で輸注するのです。

何と言っても治験、それも第1相なので効くという確約はありませんが
アメリカで行われている同種の治験はすでに第2相、第3相まで行っており
効く人には効くようです。

K先生初め、治験ドクターたちに見守られながら
50mlずつ2回に分けてTBI-1301は輸注されました。
静かな時間が流れ何事もなく終了し、皆がホッとしました。

部屋に戻った夫は無事に終わった安心感と
大きな処置を終えたことで、どっと疲れが出たようで
ほどなくして眠りに落ちました。
効くかどうかはわからないけれど
とにかく長い苦難のプレドニン離脱症状を乗り越えて
治験を受けられたことで
私もホッとしました。

この後、諸々の症状に苦しめられることになりますが
続きはまた明日書きます。