よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
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ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その3)-「素晴らしき庭園」:ウィーン・シェーンブルン宮殿

2022年06月21日 | 海外旅行ーオーストリア
Schloss Schönbrunn, Wien, Austria

さてさて、ウィーン滞在4日目、ワタクシ達はシェーンブルン宮殿(Schloss Schönbrunn)の見学を終えると
宮殿の背後にある広大な庭園を訪れます。庭園はマリア・テレジアの時代から造営が始められたフランス・バロック様式で、
シェーンブルンの丘のネプチューンの噴水を中心に、広大な庭園が広がっています。
宮殿の素晴らしさももちろんですが、この庭園もまた素晴らしいんですよ


ではでは、宮殿の背後に行くとしましょうか。どんな光景が広がっているのか、ワクワクする瞬間です


シェーンブルン宮殿の見学は朝8時30分からなのですが、この庭園は朝6時頃から中に入ることが可能なんです。
しかも庭園だけだと中に入るのは入場料とか見学料が必要ないんです。
ですので、近所の人が普通に散歩したりジョギングしたりしているんですよ


写真を撮るのが好きで、早朝からの行動が苦にならない人なら、朝の6時過ぎにこの庭園に来れば、
全く人がいない庭園と宮殿を独り占めして撮影することが出来ると思います。
またウィーンに来ることがあれば、ワタクシはそうしようと思っています


シェーンブルン宮殿は両翼の端から端まで約180mもあり、ヨーロッパでも壮麗な宮殿の一つとして知られています。
1696年にレオポルド1世がバロックの巨匠フィッシャー・フォン・エアラッハに「ヴェルサイユを凌ぐ宮殿を」と命じたそうです


しかし、財政難に陥ったことで一旦中断され、1749年に女帝マリア・テレジアが、内装をウィーン風ロココ様式に改築し完成しました。
この時にピンク色だった外装もマリア・テレジア・イエローという上品なクリーム色に塗り替えられています。
どう考えてもピンク色よりも、上品な淡い黄色の方がいいと思うんですよねぇ


シェーンブルン宮殿の広大な庭園も、さすが世界遺産と思わせるほど見応えがあります。
世界遺産の庭園群では、美しい泉やこの写真の奥に見える1775年に建てられた
戦勝記念堂のグロリエッテ、手前のネプチューンの噴水などは必見です。
ただ、この時は時間が早すぎたせいで、まだネプチューンの噴水は水が吹き出ていませんでした


素晴らしいシェーンブルン宮殿の庭園を眺めながら、ワタクシは日本と欧州の庭園の違いに思いを巡らせていました。
ワタクシは日本の寺院を訪ねるのが好きなのですが、とりわけ枯山水や池泉式の庭を眺めるのが好きなんですよ。
日本庭園と西欧庭園の違いは、自然に対する捉え方の違いと言われます。
日本では自然には勝てないという考えから自然との共存に敬意を示し、人工物が池や山の中に埋没し、人が自然を受け入れることで、
四季のままに池泉回遊を楽しむという造形が生まれました。
朽ちていくという自然の摂理さえも受け入れる自然観が、
いわゆる、侘び・さびという枯山水ならではの日本独特の価値観となっているのだと感じます


一方、西欧では、文明の力で自然に勝って支配するという感覚が強く、
まるで人工物のような幾何学形状として自然の表現を変える、平面幾何学式庭園が好まれました。
左右対称、垂直水平という幾何学形態の不自然さに美の基準を求めるヨーロッパ庭園ですが、
シェーンブルン宮殿の庭はまさにその代表のように思えます。
どちらがいい、悪いではありません。自然に対する価値観の違いがワタクシにはすごく興味深く感じられたのでした

使用したカメラ:2、5、8枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30


外国を旅していて楽しいことの一つが、文化や価値観の違いを実感することなんですよ。
特に宗教というものに対する考え方の違い、島国日本とは違う国境や他国からの侵略というものに対する考え方には
旅行に行くたびに教えられること、学ぶことが多いです。ワタクシはまだイスラム教国に行ったことがないので、
一度は行ってみたいんですよねぇ。



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