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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

明鏡止水-長野県山ノ内町:志賀高原

2014年10月31日 | 信州(北信)
Shiga-Kougen Highland, Yamanouchi Town, Nagano Pref.

さてさて、長野県山ノ内町の志賀高原のトレッキングを、ワタクシ達は続けておりました。
なにせ次々と素晴らしい光景に出会うことが出来るので、写真を撮るのに忙しい忙しい


田の原湿原からしばらく歩くと三角池(「さんかくいけ」ではなく「みすまいけ」と読むそうです)に到着します。
それにしても見事な映り込みに、ただただ感動するしかありません


無風、そして快晴…絶好の条件が素晴らしい映り込みの光景を見せてくれました
ワタクシと同行した元同僚は「恐怖の雨男」と呼ばれていたのですが、ここのところ晴天率がすごく高いのです。
もう「雨男」の異名は返上しなくてはならないですね


この日なんて台風が沖縄のあたりにやって来ているのに、勢力の強い高気圧が張り出してくれていたおかげで
台風の速度がすごく遅くなったために、結局ワタクシ達が大阪に到着する頃にやっと雨が降って来たんです。
これは幸運としか言いようがありません。決して日ごろの行いがいい二人ではありませんので


日本語という言葉には、季節の移ろいを表す言葉、さらには色彩を表す語彙がすごく多いですよね。
ワタクシの大好きな言葉に「錦秋」という言葉があります。
紅葉や黄葉が錦の織物のように美しい秋…そういう意味の言葉ですが、なんて素敵な言葉なんでしょう


この日の志賀高原はまさに「錦秋」。ワタクシ達は錦絵の中を歩いているような気分でありました。
そして、トレッキングルートを下って行きますと…


蓮池に到着いたしました。水面にはたくさんの睡蓮の葉が浮かんでおりました。
この蓮池の周辺が志賀高原の中心部でありまして、スキー客を目的とした宿がたくさん立ち並んでいます。
ただ、閉鎖されているホテルがすごく目についたんですよねぇ
昨今、スキー人口が大きく減少しており、多くのスキー場が経営に苦しんでいます。
高速道路網の広がりは、交通の便が良くなった半面、若い人たちは深夜に高速道路を走ってスキー場にやって来て
駐車場で車の中で仮眠を取り、一日スキーを楽しんだら帰ってしまうために宿に泊まらないそうなんですよねぇ。
ワタクシは特別スキーをやるわけではありませんが、なんだか寂しい気がします


蓮池まで下って来るとさすがに人も多く、池のすぐそばに駐車場があるので、散策を楽しむ家族連れもたくさんいました。


標高がかなり低くなりましたので、このあたりに来ると楓の紅葉を楽しむことが出来るんですよ
ではでは、もう少し歩くとしましょうかね

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


志賀高原ってモーターバイクに乗る人にも人気があるのでしょうか。グループでツーリングしている人たちをたくさん見ました。
ただ、そういうグループはほとんどが中高年のオッサン、ジイサン達でありました。
今の若い人ってモーターバイクに乗らないんですかねぇ?


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コメント (32)

霜降-長野県山ノ内町:志賀高原

2014年10月30日 | 信州(北信)
Shiga-Kougen Highland, Yamanouchi Town, Nagano Pref.

さてさて、元気な元気なオッサン二人組は信州旅行の2日目も、早朝から長野県山ノ内町にある
志賀高原のトレッキングを開始しました。といっても、この日のコースは平坦な道が多いので、カメラ片手の「遊歩」という感じです
ワタクシ達は木戸池の美しい眺めを堪能した後は、田の原湿原へと向かいました


歩いていると足元から「サクッ、サクッ」と音が聞こえます。グッと冷え込んだこの日の朝、霜柱が立っていたんです
足元にある落ち葉にも霜が降りておりました。大阪では真冬でもなかなか見ることのない光景です。


田の原湿原にやって来ると、頭の上に広がる空にはお月様が綺麗に見えておりました。
そして、足元に広がるススキの穂は夜露が凍って真っ白になっておりました


凍てついたススキの穂は、日差しを浴びると氷が解けてしまいます。
夜が明けた直後にだけ見ることが出来る幻想的な光景に、ワタクシ達は歓声を上げておりました


自然というのは、素晴らしい造形を生み出してくれます。自然の力が生み出す「美」にワタクシ達は感動するばかりです。
ただ、時として自然は恐ろしい牙をむいてワタクシ達に襲いかかってきます
ワタクシ達には決して自然を支配する力はありません。自然といかにして共存していくかを考えることが、大切だと感じます。


ナナカマドの紅葉も、冷凍室に入れていたかのような凍てついた姿です。
ワタクシは比較的寒さには強いのですが、さすがに手袋をしていなかったので手が冷たかったです


木道にも霜が貼りつき足元が滑るのですが、朝の日差しが射してくると日が当たる場所はあっという間に霜が溶けていきます。


まるで雪原のような姿だった田の原湿原は、日が当たるとともにその姿を変えていきました


この日も笑いたくなるような快晴…オッサン達は軽やかな足取りで歩いていくのでありました

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


霜降(そうこう)…二十四節気の一つで、10月23日頃に霜が降り始めるという意味で使われる言葉です。
今の世の中では西暦を使うのが当たり前のように思われますが、私は旧暦というものが
実に季節の移ろいに密着した合理的な暦だと思うのですが、復活することはないのでしょうねぇ



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コメント (29)

驚きの水面-長野県山ノ内町:志賀高原

2014年10月29日 | 信州(北信)
Shiga-Kougen Highland, Yamanouchi Town, Nagano Pref.

さてさて、素晴らしい夜明けを満喫したワタクシ達は、この日も長野県山ノ内町の志賀高原
トレッキングを楽しむ計画でありまして、まずは木戸池に向かったのでありました。


朝の日差しを浴びる木戸池ですが、ワタクシ達はこの場所でなんとも不思議というか、幻想的な風景に出会ったのです


木戸池の西側半分は朝の日差しを浴び、鏡のような水面に青空と池を取り巻く木々が映り込んでおりました
「水鏡」…そんな言葉を思い出したワタクシでありました。


ところが山の陰になって日差しが当たらない東側半分は、朝靄が立ち込めて水墨画のような趣でありました。
一つの池なのに、まるで二つの池が同居しているかのような、不思議な不思議な光景でありました


自然というものは、なんと素敵な光景を生み出すのでしょうか。ワタクシ達はただただ目の前に広がる夢のような光景に
感嘆の言葉を発し、この光景を写真に撮り、そしてこのような光景を見せてくれた自然の神に感謝するのでありました


木戸池全体に陽が当たるようになると、朝靄は消え去ってしまいました。
一つの池に二つの表情を見ることが出来たのは、ほんの数分間の出来事だったのでしょうね。
そんな奇跡のような瞬間に出会うことが出来て、ワタクシ達は本当に幸運だったのですね


この日の空も前日と同じように、いや、前日以上に鮮やかな青色でありました
同じ秋の青空でも、大阪で見る空とは色合いが違うように感じます。
やっぱり信州に来てよかったなぁ…この日は何度この言葉を呟いたことやら。


ワタクシ達オジサン二人組は、朝の3時半に起きたにもかかわらず、この日も元気にトレッキングを始めました。
このオジサン達はそこらの若い者より元気です。疲れを知らないオジサン達なのです


鮮やかなナナカマドの紅葉が「今日もしっかり歩いておいで」と、ワタクシ達を見送ってくれているかのようでした。
ではでは、歩くとしましょうか。気温4℃…吐く息が白く、高原の冷気が心地いい朝です

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


自然は時として驚くような光景を生み出してくれます。
そんな瞬間に出会えた時、私は「自然の神」の存在を感じます。
それはキリスト教やイスラム教の教える神ではなく、自然への畏怖のようなものかなぁと思います。
そういう感覚が自分の中にあるのは、自然を崇拝し、神格化してきた日本人のDNAなんでしょうね



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コメント (34)

一瞬の美-長野県山ノ内町:渋峠

2014年10月28日 | 信州(北信)
Shibu-Touge Mountain Path, Yamanouchi Town, Nagano Pref.

さてさて、御来校を眺めようと長野県山ノ内町の渋峠までやって来たワタクシ達は
予想以上に素晴らしい夜明けの瞬間を楽しむことが出来ました
東の空が赤く染まり、朝日に雲海が鮮やかに輝く瞬間を見ることが出来たのです。
そして、太陽が東の空に登って来ると、この後は山々が赤く輝き始めるのです


白根山の稜線が朝の斜光に染まります。手前の方は針葉樹が生えているのですが、白根山は今も活動中の活火山のため
白根山の稜線には樹木が生育していません。自然の力というものを思い知らされます


足元に広がる芳ヶ平も朝日に染まり始めます。やっぱり山は朝が一番美しいです


Morgen Rot…モルゲン・ロートとはドイツ語で「朝の赤色」という意味ですが、朝の日差しに山や雲海が染まることを
山言葉でモルゲンロートと呼びます。モルゲンロートを眺めるために、登山者は夜明け前から行動するのが常なんですよ


ふと思ったのですが、登山用語ってドイツ語が多いんですよね。雪や氷の上を歩くために登山靴につける金属製の爪は「アイゼン」。
積雪期に使うつるはしのような形のものを「ピッケル」。テントなどで使う寝袋は「シュラフ」。いずれもドイツ語です。
英語ですと「アイゼン」は「クランポン」。「ピッケル」は「アイス・アックス」。「シュラフ」は「スリーピング・バッグ」と言うんですよ。
おそらく明治時代に近代登山がスイスなどから日本に伝わってきたので、登山用具にはドイツ語が多いんでしょうね


志賀高原から西側を眺めてみました。日の当たる山頂や尾根、日の当たらない谷…その陰影が立体感を生み出します


徐々に徐々に、暗い谷あいにも日差しが回って行きます。一日が始まるこの瞬間が、ワタクシは大好きなんです


遠くに見える稜線は北アルプスです。白馬岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳、蓮華岳、大天井岳、槍ヶ岳、穂高岳と
見事なまでのパノラマがワタクシ達の目の前に広がっていたのでありました

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


この日は台風が西日本にやって来るという予報でした。
そんな予報がどこかに行ってしまったかのような、素晴らしい夜明けの時間を楽しむことが出来ました。
「早起きは三文の得」と言いますが、この日の私は10万円くらいは得をした気分でありました



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曙光-長野県山ノ内町:渋峠

2014年10月27日 | 信州(北信)
Shibu-Touge Mountain Path, Yamanouchi Town, Nagano Pref.

さてさて、美しい夜明けを眺めようと長野県山ノ内町の渋峠へ、朝の5時に到着したワタクシ達ですが
この日は条件にも恵まれ、志賀高原の東側は一面の雲海に覆われておりました。
そして、その雲海の彼方からいよいよ朝日が昇ろうとする瞬間がやってまいりました


空が白み始め、明るさが増してまいります。渋峠にいる誰もが、御来校を眺める瞬間を待ちわびているのです


Here Comes The Sun…なぜかこの瞬間、ビートルズの曲のタイトルが頭に浮かんできました


どんな場所であれ、夜明けの瞬間を迎える時にはその美しさに目を奪われます
岬の突端から海を眺めた時に見た、水平線の彼方から登って来る朝日。都会の高層ビルの上から見る、大都市を赤く染める朝日。
寝台列車の車窓から見つめた、旅情をかき立てるような朝日。
どれもが心に残る朝日でしたが、やっぱり「朝日」という言葉を聞いた時に、ワタクシの頭に浮かぶのは山で眺めた朝日です。


この日の朝日も神々しいまでに美しく、気がつけばワタクシはお日様に向かって手を合わせておりました
ふと見ると、ワタクシ以外にもご来光に手を合わせている人は何人かいたんですよ。
こういう感覚は、農耕民族として太陽の動きに合わせて生活を営んできた日本人のDNAなんでしょうねぇ


柔らかな朝の陽ざしなのに、冷えた身体に暖かさをもたらしてくれます。
あらためて、太陽の力というのはすごいものだなぁって思うんですよね


ただ、山で見る朝日に感動するのは、ただその光景が美しいというだけでなく
朝日が昇る光景を見るまで、重い荷物を背負って長い距離を歩いて行ったからこそ感動が大きいのでしょうね。
そういう意味では、車でヒョイッと登って行った今回の夜明けは、感動の度合いは少し小さかったかもしれません


それでもワタクシ達オジサンコンビは、目の前に広がる神々しい光景に、ただただ言葉すら失っておりました。
朝の4時にお宿を出発してきた甲斐があったというものです


渋峠の南東側に広がる芳ヶ平は曙光に赤く染まり始めておりました。
山々が朝の陽ざしに赤く染まることを、山言葉で「モルゲン・ロート」(Morgen Rot)と言うんですよ

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


情報が発達し、撮影スポットなどもネットですぐに検索できるようになりました。
私などもその恩恵を受けているわけですが、今回、夜明け前の渋峠に車がズラッと並んでいる様子を見ると
「知る人ぞ知る」というような隠れた撮影スポットは、最早存在しなくなっていくのでしょうね



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コメント (32)