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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

会いたかった-富山県立山町:立山連峰

2016年08月02日 | 富山
Mt.Tateyama, Tateyama Town, Toyama Pref.

さてさて、ワタクシ達は富山県立山町の立山連峰を縦走し、
別山の山頂から登山道を下って行こうとした時に、素敵な住人と出会うことが出来ました


岩場の急斜面に、ひょっこりとライチョウが姿を見せてくれたんですよ。
言うまでも無くライチョウは我が国の特別天然記念物でありまして、
北アルプス、南アルプス、御嶽山にしか生息しない貴重な生き物です。
ワタクシはこれまで北アルプスや南アルプスで何度かライチョウを見ることが出来ました。
北アルプスの中でも立山周辺はライチョウの生息数が多いので、楽しみにしていたんですよ


この時カメラには18-55mmのレンズをつけていたので、ライチョウがいかに近い場所にいたかが
理解できると思います。険しい岩場に佇む姿は気品があり、気高く感じました。
よくライチョウを英語では「サンダーバード」と言うのだと思っている人がいるのですが、
あれは「雷鳥」にそのまま「Thunder Bird」と名づけた和製英語でありまして、
ライチョウは英語ではPtarmiganと言うのです


久々にライチョウの姿を見ることが出来、気分も高揚してまいりました。
別山から登山道を下るワタクシ達ですが、本当なら正面のガスの中に剣岳の姿があるんです。
剣岳の姿はすっかりガスの中に隠れてしまったのでありました


ガスの中にこの日の目的地である剣御前小舎が見えてまいりました。
この山小屋は立山、剣岳などに登る人が数多く利用する、人気の高い山小屋なんですよ


決して新しい瀟洒な山小屋ではないのですが、スタッフの対応のいい気持ちのいい山小屋でした。
以前は人気の高い山小屋では、夏の登山シーズンなどは畳一畳に2人、3人が寝るなんてことも
珍しくは無かったんですよ。最近は事前に予約を受け付け、定員以上の登山客が泊まらないように
山小屋も対応してくれるようになりました。おかげでこの日はゆったりと寝ることが出来たんです


無事に山小屋に到着したので、まずは「今では晴れ男さん」と乾杯です。
350mlの缶ビールが600円。ヘリで輸送することを考えれば、仕方のない価格設定でしょう


夕暮れの剣岳を見たくって小屋の前で粘ったのですが、全容を見せてはくれませんでした。
一瞬姿を見せた、八峰の険しい稜線が剣岳の峻嶮さを物語っていますね


山小屋で豪勢な食事は望むべきもありません。でも、一昔前に比べてずいぶん食事はよくなりました。
ワタクシ達は美味しい食事をいただき、夜の7時過ぎには布団の中にもぐり込んでおりました。
大阪から富山までの深夜の運転、2時間の仮眠、そして立山連峰の縦走の後でしたので
午後8時には夢の中にいたようです。翌日の晴天を願いながら…

PS.この日、ワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.co.jp/activity/416695

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


今から10~20年ほど前、山小屋に行っても若い人の姿をほとんど見ませんでした。
山に登っているのは中高年ばかりだったんですよねぇ。
ところがここ数年、山ガールがブームになって以来、山小屋で若い人の姿をよく見かけます。
そして、山で出会う若者たちの大半は、話していて気持ちのいい好青年なのです。
彼ら、彼女らと話していると「今頃の若い奴は…」という言葉を安易に使うのはよくないなと
教えられる気がします。この日も同部屋になった3人組の若い男の子達は、
礼節をわきまえた爽やかな連中でした



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コメント (41)

風雪に耐え-富山県立山町:立山連峰

2016年08月01日 | 富山
Mt.Tateyama, Tateyama Town, Toyama Pref.

さてさて、富山県立山町の立山連峰を縦走するワタクシ達でありますが、
真砂岳への上り坂を登っていますと、素晴らしい光景に出会ったのです


稜線の右側、つまり東側の斜面にお花畑が広がっておりました。
可愛い高山植物たちが、ワタクシ達を癒してくれるんですよねぇ。
この黄色い花はミヤマキンバイですね


タカネツメクサの群落がありました。1cm程度の小さな花なんです。
この季節に山に行くと、様々な高山植物に出会えることも大きな喜びです


ワタクシが大好きなイワギキョウも見頃でした。今年もイワギキョウに出会えて、
ワタクシは「山に来て良かったなぁ」と思うのでありました


高山植物は冬季の積雪が多く平均気温が低いこと、一日の最高気温と最低気温の温度差が大きいこと、
風が強いこと、貧弱な養分の土壌、陽射しが強く特に紫外線が多いことなど、
植物の生育には極めて厳しい条件の場所で育つんですよ。
だからこそ、短い夏を謳歌するように咲く花々に、ワタクシは一層心を惹かれるのです


これも好きな花の一つで、ヨツバシオガマって言うんです。鮮やかな赤色が目を惹くんですよねぇ。
高山植物に励まされ、ワタクシは真砂岳へと登って行きました


真砂岳山頂のよっちん氏でありますが、疲労が顔に表れてきておりますな。
2時間の仮眠で山を登るのは、五十路のよっちん氏には厳しい条件だったのかもしれませぬ


それでもワタクシ達は、先を目指さねばなりません。別山(標高2874m)を目指して、
ガスが湧く稜線を歩いて行くのでありました


信仰の山らしく山頂には立派な祠がありました。ワタクシ達は、この山頂で小休止するのですが、
ここで素敵な出会いがあったんですよ。その出会いについてはまた明日…


PS.この日、ワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.co.jp/activity/416695

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


アルプス一万尺 小槍の上で アルペン踊りを さあ踊りましょ」で始まる
『アルプス一万尺』という歌は誰もがご存知でしょう。
あの歌は実は29番まである長い歌でして、何番だか忘れたのですが
「お花畑で 昼寝をすれば 蝶々が飛んできて キスをする」という歌詞があるんです。
なかなか好きな歌詞なんですよねぇ



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標高3000mの稜線-富山県立山町:立山連峰

2016年07月31日 | 富山
Mt.Tateyama, Tatayama Town, Toyama Pref.

さてさて、富山県立山町の立山連峰を縦走するワタクシ達でありますが、
多くの人で賑わう雄山を後にして、いよいよ標高3000mの稜線を歩いて行きます


雄山神社が鎮座している雄山の山頂を振り返り、あらためて手を合わせます。
今回の山行が無事であること、そして、家族の健康を願ってお祈りをいたしました


10時頃からガスが出てきました。夏山の場合、午後にはガスに覆われるのが常なのですが、
最近は気温が高くて水蒸気が発生しやすいからでしょうか、ガスが湧く時間帯が早い気がします


立山連峰の最高峰である大汝山(標高3015m)を過ぎると、大汝休憩所という小さな小屋があります。
立山を縦走する人にとって、ちょっと一服できるオアシスのような場所なのですが
2年前に『春を背負って』という映画が公開されたんです。
山小屋に集う人々の心の交流を描いた映画だったのですが、圧巻は剣岳や立山の映像でした。
映画の舞台となったのがこの大汝休憩所でして(映画では「菫小屋」という山小屋でした)
小屋の中には松山ケンイチさん、蒼井優さん、豊川悦司さん達のサインや寄せ書きがありました


ワタクシ達もこの小屋の前で大休止。昼食を食べることにいたしました。
とにかく荷物を少なくしたいので、この日の昼食はカップヌードルカレーの詰め替え用です


食事を食べてさらに進むと富士の折立(標高2999m)に到着です。
このあたりは残雪が多いんですよねぇ


さすがに3000mの高さを歩いていますと、酸素が薄いのを実感します。
若い頃はさほど感じなかったのですが、体力が落ちてきているんですねぇ


これから向かう真砂岳、別山への稜線が見えてきました。
富士の折立を通過すると、一気に200mくらい標高を下って行くことになるんです。
下ればその分、また登らねばならないのが辛いですな


真砂岳の山頂を目指して歩くのですが、進行方向の右側を注目してください。
山の斜面をスプーンでえぐったような地形になっていますが、
これをカール(日本語では「圏谷」)と言いまして、氷河が成長と共に山肌を削りとっていき、
氷河が衰退したことによって現れた地形なんですよ。
日本では穂高岳の涸沢カール、木曽駒ケ岳の千畳敷カールなどが有名なのですが、
立山にはこの内蔵助カールをはじめとして、いくつかカールが見られるんです

PS.この日、ワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.co.jp/activity/416695

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


内蔵助カールを下って行くと内蔵助平(くらのすけだいら)という平坦地があるのですが、
私が初めて立山に登った時、内蔵助平への道を示す道標を見た近くにいた女性が、
「へぇ~、面白い地名があるんやねぇ。『ないぞうのすけべえ』ですって」と言ってました。
地名というのは難しく、そして面白い



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信仰の山-富山県立山町:立山連峰

2016年07月30日 | 富山
Mt.Tateyama, Tateyama Town, Toyama Pref.

さてさて、富山県立山町の立山連峰を縦走しようとするワタクシ達ですが
まずは室堂から標高で言うと約300m登った場所にある一ノ越へ到着いたしました


室堂のバスターミナルやホテルの建物が眼下に見えます。ここでしばしの小休止


ここ一ノ越から一気に雄山(3003m)の山頂を目指します。
ここからが本番というか、登山らしいルートになるんです


室堂から雄山までは登山道も整備されており、多くの人が山頂を目指します。
この日も夏休み最初の土曜日ということもあり、多くの登山者が登っておりました。
難儀だったのが東北から来ていた団体の登山グループ(50人以上はいたと思います)が登っており、
この人たちの歩くペースが遅いので、登山道が渋滞してしまうんですよ。
ワタクシ、登山というのは団体でするものではないと思うのですがねぇ


足下を見ると一ノ越の山小屋が見えます。だいぶ標高が高くなってきました。
このあたりで標高2800mくらいでしょうかねぇ


一ノ越を挟んで南に聳えるのが浄土山でして、浄土山とこれからワタクシ達が向かう雄山、
そして別山を順に登ってこそ極楽浄土とされる立山に登ったことになるそうなんです


稜線の向こうに剣岳が姿を見せました。剣岳の標高は2999m。あれだけの名山が3000m峰にならないのは、
なんとも残念な気がいたします。ただ、山頂に立てば自分の顔は3000m以上の場所にあるのですがね


快調なペースで雄山山頂に到着いたしました。立山信仰の中心となる雄山山頂は、
阿弥陀如来の仏国土である極楽浄土の象徴とされました。雄山神社には多くの人が参拝していました


よっちん氏もこのあたりはまだ余裕一杯ですな。でも、これから先が本当の登山コースなんですよね

PS.この日、ワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.co.jp/activity/416695

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


立山を歩くのは35年ぶりです。35年前、この雄山山頂に着いた時には周囲はガスに覆われ、
強風が吹き横殴りの雨に見舞われました。その時のことを思いだすと、
この日の雄山山頂は、まさに極楽浄土に思えました



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頂を目指して-富山県立山町:立山連峰

2016年07月29日 | 富山
Mt.Tateyama, Tateyama Town, Toyama Pref.

さてさて、ワタクシ達は富山県立山町にある立山連峰をまずは縦走しようと
登山基地である室堂にやって来たのですが、ちょっと立山という山について説明しますね

実は「立山」という名前の単独峰は存在せず、立山というのは雄山(おやま、標高3,003 m)、
大汝山(おおなんじやま、標高3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999 m)など
いくつかの峰々を総じた呼び方なんですよね。
ですので、地名にこだわるワタクシは「立山」ではなく「立山連峰」という書き方をしますが、
そういう理由ですのでご理解くださいね


今回の山行にあたり、悩んだのがどのカメラを持っていくかということだったんです。
というのは、先日新しいX-Pro2を買ったので当然新しいカメラを持っていきたいのですが、
X-Pro2はバッテリーの消費量がけっこう大きいんですよ


普通の旅行ですと宿でいくらでも充電できるのですが、山小屋では電気など利用できるはずがありません。
ですので今回はバッテリー消費量が少なく、使い慣れているX-T1を持っていくことにしたんです。
ではでは、室堂を後にして立山連峰の稜線を目指すとしましょうか。
まずは、一ノ越という場所まで比較的穏やかな上り坂を標高差300m登って行くことにいたします


夏の高山植物の代表的な花の一つであるチングルマが咲いていました。
白くて清楚な花は誰からも愛されるんですよねぇ


標高を上げていくにつれ、雪渓が目の前に現れます。でも、今年は残雪が少ないですねぇ


室堂から一ノ越を経由して、立山連峰の雄山までは多くの人が登るんですよ。
登山道には多くの人がおり、雪景色に嬉しそうな声をあげておりました


雪解け水が流れてきます。水を手ですくって飲んでみるのですが、その冷たさと美味しさときたら…
思わず手ですくった水で、顔を洗ってしまいました


青い空、白い雲、緑の山並み、そして白い残雪…ああ、夏山はやっぱり美しいです


頂を目指して、ワタクシ達は一歩一歩歩いて行くのでありました

PS.この日、ワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.co.jp/activity/416695

使用したカメラ:FUJIFILM X-T1


この日の朝、室堂の気温は15℃でしたが日差しが強いので、寒さを感じることはありません。
歩きはじめると汗が流れてくるのですが、雪渓の上を吹く風が涼しさを運んでくれるんです。
その瞬間、私は「生きている」という実感を全身に感じるんですよねえ



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コメント (44)