負担軽い治療期待/千葉大が確認
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腕から採血して集めた白血球の一種に、血管や心筋の再生を促す働きがあること
が、千葉大の小室一成教授(循環病態医科学)らの研究でわかった。血管が詰まる
病気で、足の切断を迫られた患者の治療に使ったところ、症状が改善し切断を免れ
た人が少なくなく、新機能が回復した例もあった。新たな再生医療の方法につなが
る成果だ。
再生医療では、骨髄の幹細胞が「血管を作ったり心筋細胞に分化したりする」と
期待され、臨床研究が進められている。だが、最近、骨髄幹細胞には分化能力がな
いか、あっても治療に使えるほど効率的ではない、などと報告され、期待ほどの成
果が出ていない。
今回使った白血球の仲間は、単核球と呼ばれ、細菌などが体内に入った際にやっ
つける役割を担っている。小室さんらはこの単核球を集め、筋肉に注射すると骨格
筋細胞が増え、それが血管新生を促す物質を出して血管ができていくことを基礎実
験で突き止めた。
(2006.12.23 朝日朝刊/総合『その2に続く』)
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腕から採血して集めた白血球の一種に、血管や心筋の再生を促す働きがあること
が、千葉大の小室一成教授(循環病態医科学)らの研究でわかった。血管が詰まる
病気で、足の切断を迫られた患者の治療に使ったところ、症状が改善し切断を免れ
た人が少なくなく、新機能が回復した例もあった。新たな再生医療の方法につなが
る成果だ。
再生医療では、骨髄の幹細胞が「血管を作ったり心筋細胞に分化したりする」と
期待され、臨床研究が進められている。だが、最近、骨髄幹細胞には分化能力がな
いか、あっても治療に使えるほど効率的ではない、などと報告され、期待ほどの成
果が出ていない。
今回使った白血球の仲間は、単核球と呼ばれ、細菌などが体内に入った際にやっ
つける役割を担っている。小室さんらはこの単核球を集め、筋肉に注射すると骨格
筋細胞が増え、それが血管新生を促す物質を出して血管ができていくことを基礎実
験で突き止めた。
(2006.12.23 朝日朝刊/総合『その2に続く』)