シニアの一人たび

神奈川県大和市の歩行者専用道を紹介したHPを開設してます。
「歩行者専用道」を中心に「北米の旅」、「飛鳥Ⅱ」も併設

石炭ガス化 CO2なくせ

2006-11-08 16:27:50 | 生活関連ニュース
  燃やす前に分解回収__技術試験へ/埋蔵量豊富 欠点カバー
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 石炭ガス化できた合成ガスから、燃やす前に二酸化炭素(CO2)をあらかじめ
回収してしまおうとする技術試験が来年度から始まる。CO2排出量ゼロを目指す
という野心的な取り組みだ。化石燃料の中で最も埋蔵量が多く、地域的な偏在も少
ない石炭だが、石油や天然ガスに比べてCO2の排出が多い。その欠点をカバーで
きるか、成果が注目される。

 石炭を微粉末にして高温高圧化で酸素と反応させると、一酸化炭素と水素の合成
ガスができる。石炭中の窒素分や硫黄分は、反応の過程で大幅に減らせる。
 この合成ガスを燃焼させてガスタービンを回し、さらにガスの熱を利用して蒸気
タービンも回して発電すると、微粉末を燃やすより約2割高い効率でエネルギーが
得られる。この方式の石炭ガス化発電所を電力9社と電源開発が福島県いわき市に
建設中で、来年度から実証試験を始める。

 CO2排泄量をもっと減らそうと新エネルギー・産業業術総合開発機構(NED
O)が進めているのが、ガスタービン発電に水素ガスを活用する燃料電池を組み合
わせた複合発電施設の開発だ。北九州市に実証プラントの10分の1程度のパイロッ
トプラントをつくり、天然ガス並のCO2排出量に抑えられる見通しがついてきた。
            (2006.11.07 朝日夕刊/科学『その2に続く』)

ES細胞から人口肝臓

2006-11-08 13:49:29 | 医学
  岡山大助手ら/マウスで救命効果
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 いろいろな組織や臓器に育つ可能性があるマウスの胚性幹細胞(ES細胞)から
作り出した肝細胞を袋状のものに組み込んで体内に埋め込む「人口肝臓」を、岡山
大大学院医歯薬学総合研究所の小林直哉助手(45)らのグループが開発した。肝臓
の9割を切除したマウスに埋め込んだ実験でも救命効果が認められた。
 ヒトのES細胞の利用には倫理的な課題があるが、将来の人工肝臓の臨床応用に
近づく成果注目される。成果は5日付米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー
(電子版)に発表された。

 人工肝臓は、ポリエチレンなどからできた1.5㌢四方、厚さ5㍉足らずのバッ
ク状のもの。体内に埋め込み、この袋にES細胞から作った肝細胞を注入する。
袋には毛細血管が伸びてきやすくなる物質が塗ってあり、血管からしみ出た体液中
のアンモニア毒素などの老廃物が袋の中の肝細胞によって分解され、肝細胞が作っ
た成分も吸収されるように計画。

 肝臓の9割を切除したマウスで実験した。その結果、その後何もしなかったマウ
スでは、実験に使った10匹すべてが4日以内に死亡したが、人工肝臓を埋め込んだ
マウスは、2週間の実験期間中で10匹中9匹が生存。アンモニア濃度なども1週間
前後で正常値になっていた。

 小林さんは、「肝臓移植を待つ人や、慢性肝炎で肝機能が低下した人への急場を
しのぐ治療法として実用化したい」と話している。
                    (2006.11.07 朝日朝刊/総合)

「悪役」の酵素が骨健康に一役?/東大院教授ら

2006-11-08 08:03:55 | 医学
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 がんの移転などにかかわる「悪役」の酵素が、骨密度のバランスを保つ働きをし
ている?__こんな結果が、東京大学大学院の小野寺節・教授(農学)らの研究で
わかった。米専門誌「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」に掲載
された。

 「MMP2」という酵素で、体内で血管の壁に穴を開け、がん細胞が他の臓器に
移転する際にもかかわっているとみられている。
 小野寺さんらは、この酵素を作る遺伝子を壊したマウスをつくり、骨の状態を正
常なマウスと比べた。その結果、酵素がないマウスは正常なマウスより全身の骨密
度が低かった。一方で頭骨の密度は高くなっていた。

 ふつう、骨が健康な状態を保つには、骨の中にある細胞と表面の細胞が細い「ト
ンネル」を介して情報をやり取りしていると考えられているが、MMP2は骨を溶
かし、この「トンネル」を作るなどして、骨密度のバランスを保つのにかかわって
いる可能性があるという。
                       (2006.11.07 朝日夕刊