理研開発 淡水化効率アップ期待
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髪の毛の太さの2千分の1の薄さなのに、実用につながる十分な面積や強さを
持つ膜の作製に理化学研究所の研究チームが成功し、21日発行の英科学誌ネイチ
ャー・マテリアルズ(電子版)に発表した。海水淡水化プラントや燃料電池の
高性能化などにつながる技術という。
子の膜は、セラミックの一種と有機高分子それぞれの網目がお互いに絡み合っ
た構造。それぞれの網目の形成が同時に進むよう、工夫をして作った。35ナノメー
トル(ナノは10億分の1)の厚さで4㌢四方の大きさがある。内径0.32㍉の細い
スポイドで吸い込むことができるほど薄く、しかも吐き出すと元の大きさに戻る
柔軟性を持っている。
特定の物質だけ透過させる膜は、海水淡水化プラントをはじめ広く使われてい
る。分離効率を上げるため、より薄い膜の開発が進められており、細胞膜並みの
厚さ数ナノメートルの膜ができているが、1㍉四方以下のごく小さいものしかない。
国武豊喜チームリーダー(北九州市立大副学長)は「今回の手法を出発点にし
て、特定の機能を持った膜を幅広く開発していきたい」と話す。
(2006.05.22 朝日朝刊/総合)
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髪の毛の太さの2千分の1の薄さなのに、実用につながる十分な面積や強さを
持つ膜の作製に理化学研究所の研究チームが成功し、21日発行の英科学誌ネイチ
ャー・マテリアルズ(電子版)に発表した。海水淡水化プラントや燃料電池の
高性能化などにつながる技術という。
子の膜は、セラミックの一種と有機高分子それぞれの網目がお互いに絡み合っ
た構造。それぞれの網目の形成が同時に進むよう、工夫をして作った。35ナノメー
トル(ナノは10億分の1)の厚さで4㌢四方の大きさがある。内径0.32㍉の細い
スポイドで吸い込むことができるほど薄く、しかも吐き出すと元の大きさに戻る
柔軟性を持っている。
特定の物質だけ透過させる膜は、海水淡水化プラントをはじめ広く使われてい
る。分離効率を上げるため、より薄い膜の開発が進められており、細胞膜並みの
厚さ数ナノメートルの膜ができているが、1㍉四方以下のごく小さいものしかない。
国武豊喜チームリーダー(北九州市立大副学長)は「今回の手法を出発点にし
て、特定の機能を持った膜を幅広く開発していきたい」と話す。
(2006.05.22 朝日朝刊/総合)