シニアの一人たび

神奈川県大和市の歩行者専用道を紹介したHPを開設してます。
「歩行者専用道」を中心に「北米の旅」、「飛鳥Ⅱ」も併設

余命半年以下での病名告知/患者本人46%、家族96%

2006-05-04 12:15:31 | 医学
  延命処置 患者へ希望確認15%/厚労省 中小病院調査
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 全国の中小規模の一般病院で、余命が半年以下と思われる「終末期」の患者本
人に病名を告知している割合は45.9%、延命処置の希望確認はさらに低く15.2%
だったことが、厚生労働省の研究班の調査で明らかになった。一方で、患者家族
には病名告知で95.8%と高い割合で伝えており、終末期医療の現場で、患者本人
の意向より家族の意見を重視する実態が浮かび上がった。

 調査は04年10~11月、全国にある中小規模の一般病院(50~300床)から1
千病院を無作為抽出して質問表を郵送し、145病院回答を得た。(回答率14.5
%)。終末期患者の多くが、ホスピスや緩和ケア病棟ではなく、中小規模の病院
で死亡しているため、対象を絞った。
             (2006.05.04 朝日朝刊/総合(その2に続く))

WTIがんワクチン 全国20カ所に

2006-05-04 09:57:05 | 医学
  臨床研究拡大/阪大グループ
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 阪大グループが進める「WTIがんワクチン」の臨床研究が、年内にも全国20
医療機関に広がる見通しになった。がんワクチンでは過去最大規模だ。肺がんや
脳腫瘍を対象にした安全性試験で、現在まで目立った副作用がなく、がん縮小な
どの効果が見られているためで、今後効果が確認されれば、実用化に向け大きく
前進する。

 WTIは、増殖細胞にかかわり、様々な種類のがん細胞に多く現れるたんぱく
質。杉山治夫・大阪大教授(機能診断科学)らのグループはWTIの特定の断片
(ペプチド)が、免疫反応の目印になることを発見。がん細胞にWTIが見つか
った患者であれば、人工的に合成したこのペプチドを注射することで、患者の免
疫系にがん細胞を攻撃させることができると考えた。

 大阪大病院で01~04年に、主に安全性確認の目的で実施した20人(白血病20人
、乳がん2人、肺がん8人)では、3人でがん組織が小さくなったり、進行が止
まったりしたほか、9人でがん細胞の指標とされる腫瘍マーカーの値が下がった。
 その後、対象のがんを拡大。04年に始めた脳腫瘍でもがん細胞が小さくなった
り進行が止まったりする例が確認された。白血病の一部で白血球や血小板が減る
症状が認められたが、それ以外に目立った副作用は確認されていない。

 拡大臨床研究には東北から九州までの20医療機関が参加予定で、大阪大病院、
高知大病院、愛媛大病院、広島赤十字原爆病院、大阪府立母子保健総合医療セン
ターではすでに始めている。
 臨床研究の情報は
http://sahswww.med.osaka-u/~hmtonc/vaccine/index.htm
で紹介されている。(2006.05.03 朝日朝刊/総合)